あらすじ
あなたの街の商店街を再生させる“本当の方法”、お教えします。
中目黒、大久保、中野、南堀江、三条通、玉宮通り、上乃裏通り……元気のある街の共通点とは?
<これが実態>
◎活性化事例のほとんどがウソか誇張
◎仮に商店街が活性化しても商店は儲からない
◎「まちづくり」では商店街は再生できない
“元コンサルタント”が本音で語る 現在の商店街活性化施策の限界と新たな提言
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Posted by ブクログ
1%しかない理由は、補助金確保をゴールにする地元商店街組合しか商店街の活性化イベントをしていないから。補助金が「商店街を活性化する」のでなく「商店街組合活性化」に使われ、さらに悪いことに「補助の対象」とみなしてもらうために「商店街が苦しんでいないといけない」というキャップがはめられているという。なんとも本末転倒な話である。
そもそも活性化した状態は、販売競争も激しくなるが、店主の多くはそのようなストレスを嫌がる傾向もある。活性化することで地価上昇や税収アップが見込めるが、これで喜ぶのは地主や大家、市役所(自治体)であり、店主は家賃や固定資産税、人件費の上昇で苦しくなるのだ。
本来、商店街や地元が活性化して儲かる土地持ちや市役所(固定資産税は税収の3割以上を占めるところが多い)が率先してやらなくてはいけないが、なかなかそうはいかない。
筆者はこのような地方の商店の現実を、「極相林」に例える。極相林は、広葉樹が大型店舗で、足元の陰樹や草、苔が零細店。ひとたび極相林になると小動物、昆虫も繁栄しないので山火事でも起きない限り維持されるという。
これに対して人が手を加えた里山は、材木活用で適度に間引かれ、光の入る地面に多様な草木が育つという。昆虫と小動物の生態系に広がるケースも多い。商店街の文脈で言えば、大型店舗も必要だが、依存度高めた後にそこが撤退すると住人が居なくなるので、適度な店舗の規模や種類の多様性を維持して、訪問客の多様性も維持する必要があると主張する。