あらすじ
死者からの手紙が≪あかずの扉≫研究会に届けられた。多重にして難解な暗号に導かれた先に妖しく聳(そび)える斜塔こそ、閉鎖されたテーマパーク内の自殺の名所・首吊塔であった。塔内を乱舞する首吊り死体は自殺か他殺か? 本格推理の旗手が趣向を凝らして贈る“フーダニット”の到達点。殺意の操り人形(マリオネット)は誰だ? (講談社文庫)
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Posted by ブクログ
本格ガジェット盛りだくさんのミステリ。
キャラであったり、割とコアなミステリ暗号は面白いし、その他にも面白いポイントはいくつかある。
例えば、風船を使ったトリックだったり、自分が鴻巣に行ってないのを隠すために沢入に人形を壊させるといったところ。
だが、地下があるという館自体の仕掛けはやや分かりやすく、自分も「3階」と言われているところが本当は「3階」ではなかったりするのでは?とも思っていた。
それに、研究会の面々が巻き込まれた理由が全く納得できない。霧舎巧の本を読んでいるわけだし、わざわざ名探偵の後動さんを呼ぶってどういうことだ?
全体としての構成も、解説にあるように本格的な推理をしているというのは良いが、解決が小出しにされるのはやはりあまり好みではない。
面白いは面白いんだけど不満点もそこそこある...という結局前作と同じ評価になってしまった。
自分の中ではカレイドスコープ島が本シリーズ最高傑作。