【感想・ネタバレ】著作権法がソーシャルメディアを殺すのレビュー

あらすじ

津田大介氏推薦!――「クールジャパン」関係者は全員本書を読んで猛省せよ!

ツイッターで歌詞をつぶやくと有料、違法ダウンロードで2年以下の懲役か200万円の罰金、パロディ作品は認めない――ますます強化される日本の著作権法。いかにも権利者を保護する良法のようだが、じつはそんな単純なものではない。利用目的が公正であれば許諾はいらない「フェアユース」や「フェアディーリング」。この考え方こそ世界のトレンドなのである。日本は大きく遅れていると言わざるをえない。

グーグル、ヤフー、ユーチューブ、フェイスブック、クラウド……日本からこうした画期的な新サービスが育たないのは、じつは当然なのだ。検索サービスひとつとっても、事前許諾を要求する著作権法が壁になり、サービスの充実が図れないのだから。

何より日本の著作権法は、こうしたソーシャルメディアを通じてだれもがコンテンツを発表する時代にありながら、私たちユーザーの眠れる意欲と創造力を破壊しているのだ。文化保護どころか、文化破壊の悪法なのである。

その背後に潜むのが、立法・行政・司法と業界がつるんだ“著作権ムラ”。ここでも既得権は守られる。本書は彼らの正体と横暴を告発し、世界標準の法改正の必要性を提言する。

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Posted by ブクログ

ソーシャル化する世界そのものの不可逆性の中から見たとき、現状の著作権の議論はこう整理される。というとても良くまとまった1冊でした。

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2014年02月23日

Posted by ブクログ

日本の著作権と著作権関係の判例は、権利者保護に偏りすぎていて、ソーシャルメディアやインターネットビジネスの発展を妨げている。中国や韓国では自前の検索サービスが上位をとっているのに、日本では日本製の検索サービスは未だに機能していない。

これまで採用していたような個別の権利制限規定の導入という方式では、技術やビジネス方式の発展にいつまでも追いつけない。早くフェアユースないしフェアリーディング規定を導入するべきだ。TPPが締結されると、現状が孤影されて、永久に日本ではフェアユースないしフェアリーディング規定の導入が不可能になる。

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2019年05月21日

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