【感想・ネタバレ】日本近代史のレビュー

あらすじ

日本が最も激しく揺れ動いた一八五七(安政四)年から一九三七(昭和一二)年までの八〇年間。近代日本の劇的な歩みを六つの時代に区分し通観する。わずか数十年の間に「近代化」を実現しながら、「崩壊」へと突き進まざるをえなかった原因はどこにあるのか。史料を精緻に読み解くことで近代史をダイナミックに捉えなおす。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

おもしろい。
1857年から1937年の日本近現代史について論じる。
著者は上記の時代を以下の6章にわける。
1.改革 1857~1863年
2.革命 1863~1871年
3.建設 1871~1880年
4.運用 1880~1893年
5.再編 1894~1924年
6.危機 1925~1937年

1.改革 1857~1863年
明治維新への紆余曲折について論じる。
西郷隆盛はこの時期、敵対していた薩長をつなぐ役割を担っていたが、二度流刑に処されていた。その都度パイプ役がいなくなることで、敵対関係が悪化するなどしていた。

2.革命 1863~1871年
薩長同盟と幕府軍の戦い。やがて勝海舟と西郷隆盛の会談による江戸城無血開城。
戊辰戦争。その後藩が解体された。
幕府が倒れ、藩が解体して、下級武士を指導者とする幕末・維新革命は完了した。

3.建設 1871~1880年
岩倉具視や大久保利通らが活躍した時代。
「殖産興業」を目指した。また憲法の制定もする必要があった。
大久保利通は台湾出兵をおこなった。
やがて西南戦争がおこる。
西郷隆盛率いる薩摩軍がやぶれ、大久保利通を中心とする政府が勝った。

4.運用 1880~1893年
農民民権の台頭。
大日本帝国憲法の発布。

5.再編 1894~1924年
政府主導の確立と農村の小作農にも選挙権を与えることが課題となる。
日清戦争の開戦。
農村地主を地盤とする保守政党、立憲政友会の時代が到来する。

6.危機 1925~1937年
ロンドン軍縮問題。満州事変や五・一五事件など、日本が危機に見舞われる。

日本近現代史の80年間を詳細に論じている。近現代史をあるていどおさえている人ならばより深く学ぶことができるだろう。

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2020年03月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

1857年から1937年までの日本の歴史分析であるが、実は私はこの時代の歴史を本格的に勉強したことがない。中学では駆け足で通過。高校の日本史の授業はこの時代まで至らなかったのだ。
とはいえ、登場人物に対するイメージは何となく持っているのだが、本書の分析ではそれらのイメージがことごとく覆されてしまった。特にひどかったのは板垣退助と原敬だ。どちらも偉人に近いイメージを持っていたが、本書によれば、政局で動く今日の「政治屋さん」に近い。まあ、原敬については、日本の鉄道(特に国鉄)の歴史に深く関係する人物であり、イメージの違いは何となく感じてはいたのだが。
いずれにせよ、政治家とはどのように発想し、どのような論理構成を行うのかということを歴史分析から学ぶのは非常にためになると思う。

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2012年09月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2度目の挑戦にして読破。
日本の近代史を丁寧にまとめてある。
近世以降の人物
たとえば板垣退助や原敬のイメージが変わった

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2022年08月13日

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