あらすじ
鬼払いの秘祭を取材するため、植物写真家の猫田夏海は、生物の知識に精通した<観察者(ウォッチャー)>鳶山久志らとともに、瀬戸内に浮かぶ現代アートの島――悪餌(おえ)島を訪れた。その夜、ご神体として“鬼の腕”が収められた神社で、神事の準備をしていた女性が宝物の刀で惨殺される! 洞窟に潜む羅刹の正体を、生物探偵が解き明かす! 異才・鳥飼否宇の真骨頂!!
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Posted by ブクログ
シリーズ6作目。
「眼の池」「天の狗」「洞の鬼」3篇からなるホラーテイストの短編集。
“人間を水中に引きずり込む河童”
“空を飛び気まぐれに人を殺す天狗”
“異形の姿ゆえに恐れられ退治される鬼”
を題材にして、生物に関する知識を駆使しながら怪奇事件の謎を紐解いていく。
どの話も後味が悪く不気味な余韻を残して終わる。
何かに憑かれてしまった“人間”の、恐怖と悲哀を感じる作品。