あらすじ
混迷の幕末。将軍警護のため、近藤勇は土方歳三、沖田総司ら「試衛館」一門を率いて京都に赴く。新撰組を結成し、尊王過激派が終結する池田屋を急襲、一躍京に名をはせた。「誠」の隊旗を掲げ、落日の幕府に殉じた新撰組。その精神の支柱になったのは、士道を忘れぬ鉄の規律だった。「新撰組が行く」を改題。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
これはもう、思いっきり個人的な嗜好です。
新撰組はいろいろな解釈があって、どれを読んでもおもしろい。で、いつも芹沢鴨と一緒に殺されたお梅が可哀想になる。でも幸せだったのかなぁ…
Posted by ブクログ
新撰組マニアでもなければ歴史好きでもない……いやむしろ疎い方。そんな新撰組初心者中の初心者が読むのにちょうど良い作品かと。
新撰組の成り立ちから崩壊までを、時代の背景に即して俯瞰できた感じ。
新撰組ってそもそも何だったのかということが、やっと分かったかな、とね。
……しかし、結局彼らは、完全な一枚岩となっていた時期はほぼ皆無だったというのが、驚き。
……あくまで“小説”なのだから心理描写などには多分に脚色が加えられているのは当然としても、結構に史実に基づいて書かれているのだろうと思われたこの作品に始終出てきた憎まれ役“車一心”が、実は完全な創作キャラだったというのには、さらに驚き(笑)。
★3つ、7ポイント。
2016.04.24.図。
Posted by ブクログ
継父遺品。自分初の新撰組作品。『北の王国』同様 生粋の東人が描く日本各地の人物 とりわけ京の人間の気質には独特の解釈が見え隠れする中を 概ね(新撰組側に立った場合の)定説に沿って物語は展開 渦中に “車一心” という架空人物を配す。この「時代の腰巾着」とでも称ぶべき卑屈な浪人は 徹底して近藤ら旧試衛館員と対立する側に身を泳がせつつ ほぼ全編に暗躍する。愛すべき人物では在り得ないながら 勝ち負けや損得とは無縁の処で士道を貫かんとする新撰組とは絶好の対比を為して 効果的/印象的な登場人物ではあった。