あらすじ
いま労働に尊厳はあるか?若年労働者が置かれた「貧困の現場」を告発しつつ、
労働組合を通じて働く希望を取り戻す道を呈示する画期的ルポルタージュ。
<目次>
一五歳からの労働組合入門
──序にかえて
働く尊厳を取り戻すまで
──派遣労働者と労働組合の出会い
ダブルワークの高校生
──若者の就職をめぐる受難
学生ユニオンという希望
──労働者の権利を学び、行使する
ストライキの復活
──メトロレディースが立ち上がるとき
企業による殺人
──過労死、そして遺族の闘い
人間としての価値まで奪われて
──カフェ・ヴェローチェ雇い止め事件
心と体を破壊されて
──労働規制緩和のゆがみと痛み
GSユニオンが職場を再建するまで
──現場と仕事にこだわる男たちの闘いの記録
人らしく働かせろ
──秋田書店景品水増し、不当解雇事件
一人で漂う若者たち
──派遣労働者が仲間と支え合う道
ブラック企業時代の労働組合
──今野晴貴×神部紅×東海林智
つながって、声を上げ、社会を変えるために
──あとがきにかえて
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
自身が就職氷河期世代だと気づき、それを自覚するのに20年かかった。
そして、今の若年層の貧困化がここまでドンづまっているということを、この本によって知った。
一体、この社会はどうなっているのか?
生きること、働くことがこんなにも過酷になってしまったのはどうしてなのか。
なんともいえない気持ちになると共に、無知ではいけないと思うし、知らないではすまされない。知っていれば、回避できたこともあるのだろうと思う。
そのためには、諦めずに学び続けること。知る余裕を残して行き続けること、働き続けることだと思う。
Posted by ブクログ
労働組合入門というよりは、社会に潰される人々の闘いの記録のようだった。「本当にこんなことを言う人がいるのか」「現実にこんなことが起こるのか」と目を疑うような例ばかりで、現在の自分はまだまだ恵まれていると初めて知ることができた。
政治のこと、制度のこと、知らなかったでは済まされないこともある。無知も怖いが、無関心もまた罪である。自戒を込めて。今後はもっとしっかり考えていかなくては。未来は自分たちのものなのだから。
Posted by ブクログ
15歳にはちょっと難しい内容だとは思う。ただ高卒で働き始める人もいるので15歳から知っていた方がいい内容。15歳からとするならばもう少し平易な内容のほうがいいと思った。タイトル以外の内容についても、このような現実があるということがなかなか見えてこないし、登場してきた自己責任先生のように、落ちるのはその人のせいのような認識がまだまだある。既存の労組にも問題がある場合があることを記載しているのにも好感がもてた。一つ一つ着実に変えていくしかないですね。という自分も労組には入っていないのですが・・