【感想・ネタバレ】遮断地区のレビュー

あらすじ

バシンデール団地、通称アシッド・ロウ。教育程度が低く、ドラッグが蔓延し、争いが日常茶飯事の場所。そこに引っ越してきたばかりの老人と息子は、小児性愛者だと疑われていた。ふたりを排除しようとする抗議デモは、彼らが以前住んでいた街で十歳の少女が失踪したのをきっかけに、暴動へと発展する。団地をバリケードで封鎖し、石と火焔瓶で武装した二千人の群衆が彼らに襲いかかる。往診のため団地を訪れていた医師のソフィーは、暴徒に襲撃された親子に監禁されてしまい……。血と暴力に満ちた緊迫の一日を描く、英国ミステリの女王の新境地。

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Posted by ブクログ

「この社会には煽動家が多すぎるのよ。そして調停する人はあまりにも少ない」

愚か者たちの饗宴といったところかな

それにしてもミネット・ウォルターズ相変わらず字が多いw
原書で読んでもそう感じるのかな?英語もっとちゃんと勉強しておけば良かったな

そして相変わらず設計図が緻密すぎる
緻密すぎる設計図の果てにどこに連れて行かれるんだろうって心配しながら読み進めていました

世の中には自分の考えなしな行動で悲惨な結果を招いたとしても、非は自分にはないって自分を簡単に納得させることができる愚か者が多すぎて、小さな善意は愚かな煽動家たちの行軍に踏み潰されていく…

そんなどうしようもない結末を思い描いていました

んでもそこはミネット・ウォルターズ!ちゃんと救いのある明るい結末が用意されていました
彼女の物語では世の不条理と持てる力を振り絞って闘ったヒーロー、ヒロインは必ず報われるのです
ごめん、途中ちょっと疑ってたよ
どんなに陰鬱な事件の結末にも「あなたも闘え!」ってちょっとだけ背中を押してくれるのがミネット・ウォルターズという作家なのだ!

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2022年11月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ムッサオモロかった!

低所得者層(社会的底辺の人々)向け住宅街に、前科のある小児性愛者の二人ずれが引っ越してきた。という情報が流れ、そこからその地区で大暴動が起こるさまを描いた小説。

ミステリー要素は薄く、パニック小説の様相である。ちゃんとしたミネットファンは「どうしたんだ?」と言ってるくらいに雰囲気が違う小説らしい。俺はそこまで作者の小説を読んでないので、違和感なく楽しめたが…。

それにしても、日本だけでなくイギリスにもこういう団地があるんだなぁ。大阪のあそことか神戸のあそことか…そういうとこを想像して、この本を読んだらリアル感マシマシ。

本気でワルいヤツを2名だけにして、あとは場の雰囲気で走る一般人っていう設定もリアルだった。お祭り気分で暴動を盛り立てる若者たちの姿は他人事じゃない、日本でだって、自分たちだって十分になりえることだ。注意しないとなぁ。

あと、モロトフカクテルはしっかり蓋をしないといけないこと、余談の話だし、使うこともないんだろうけど、妙に心に残る教訓だった。

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2019年12月08日

Posted by ブクログ

「氷の家」と同じ作者だったので。

パニック小説とか、非常事態とかあまり興味がないので、
最初は小児愛者をめぐっての貧困地区の騒ぎは、
少女の行方不明の背景だと思っていた。

だが、ジミーが登場してから、がぜん暴動の動きの方が気になっていく。
刑務所から出たばかりで、
自分が指紋を残して犯人と思われるからと、怪我した女性のために救急に電話し、
彼女を助ける手伝いをすることに。
女が殴られることには、たとえそれが警官だとしても我慢できないジミー。
老女に助けられ、子供たちが逃げる手伝いをし、囚われた女医の救助へ向かう。
巨体に暖かい心を持つジミーの行動が胸を打つ。

男はみてくれじゃないのよ、何をしたかなのよと最後に老女に言われていたが、
本当にその通りだと思う。
人は何を語るかではなく、何を知っているかではなく、その行動で判断されるべきだ。
この作品はミステリーではなく、英雄譚なのだ。

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2018年04月07日

Posted by ブクログ

すっごく面白かった!
さすが、英国ミステリーの女王の小説だわー。

ストーリーも構成、スピード感、キャラクターの設定など上手く組み立てられてて、読むのを飽きさせない。
翻訳も上手く訳されて読みやすかった。

みんなそれぞれが、良けれとやったことが裏目にでて酷いことになったなぁーと。
そんな中、やっぱり秀でていたのはジミー。
かっこいーーー!
ジミーとアイリーンの最後のシーンは、こういう話の中で唯一心の温かくなるシーンで、読んでよかったなぁと思わせくれた。

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2017年02月06日

Posted by ブクログ

星4つにするか、5つにするか迷った!迷って星5つにした理由は全体に途切れることなく続いた疾走感がたまらなく良かった。謎解きではないが、ハラハラドキドキが止まらない作品でした。

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2014年07月22日

Posted by ブクログ

設定が日本ではちょっと想像がつかないような状況なのだが、ありきたりの社会に潜む病巣のようなものが描かれていてぞっとした。まかり間違えば、暴動など簡単に起きてしまうのではないかという思いにかられるほど説得力がある。
登場人物が多いが、個性的な人物造型で、魅力的だった。

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2014年04月25日

Posted by ブクログ

ミネット・ウォルターズの本は初めて読んだが、最後に救いがあって良かったと思う。
悪意のある一言が引き金になってもたらされた事件。
悪いことに悪いことが重なって、落とさなくてもいい命を落としてしまったことは、とても残念。
他の著書も読んでみたい。

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2013年12月11日

Posted by ブクログ

 団地で起きた暴動と少女の誘拐の話が平行して語られる。

 いかに人はいい加減かということや、集団の怖さが、それぞれの立場で緻密に描かれていてとにかく濃いです。
 小説版「24時間」って感じ。

 きっかけは、無責任な人の一言だったんだけど、それが転がっていくというか延焼していくさまがとにかく怖い。
 救いが全く見えない状況で、団地の、そして家の中の、閉塞感が半端なかった。

 だからこそ、最後がいきてくるんだけどね。
 
 いやあ、ウォルターズ、やっぱりすごいです。

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2013年10月18日

Posted by ブクログ

英国ミステリの女王の新作。といっても翻訳の上でですが。
推理小説というよりパニックものだからか、翻訳する順番が後になったようです。
スリルと爽快感があり、面白かったですよ。

低所得層が暮らすバシンデール団地。
1950年代に建てられた団地は、しだいに孤独な老人や未婚の母と父親のいない子供でいっぱいになっていた。
通称アシッド・ロウ(LSD団地)というのは、麻薬がすぐに手に入るという意味なのだ。

医師のソフィーは、金持ちが住む街での診察よりもむしろ生きがいを感じていた。
同じような悩みを抱えつつも必死でそれを隠そうとする上流の人間よりも、あっけらかんとたくましい人々に必要とされるほうが付き合いやすかったのだ。
ソフィの患者の一人で未婚の母のメラニーは白人だが、恋人ジミーは黒人で以前の罪で服役して出所したばかり。
大男のジミーは育ちから当たり前のようにぐれて、今も見た目は黒服にゴールドのアクセサリーでいかにも犯罪者だが、メラニーとの間に子供が出来てから1年は改心して真面目に働いていた。

バシンデール地区に小児性愛者が引っ越してきたと情報をもらした人間がいて噂が広まり、近くの団地で10歳の少女エイミーが行方不明になったことから、抗議のデモが始まる。
小さな子供の多い地域から危険人物を追い出そうとするのだが、実際には大人しく、未成年との交際があっただけで、そういう危険のある人物ではまったくなかった。
暴動は酒に酔った2千人の若者が押しかけてバリケードの中に立てこもる状態に発展してしまい、最初にデモを思いついたメラニーらが止めようとしても止まらない。
ソフィーは事情を知らないまま診察に行って、暴徒に囲まれた父子の人質にとられてしまう。

一方、少女エイミーを待ち続ける母のローラ。
弁護士でずっと年上の支配的な夫とは離婚したが、恋人とも別れ、別な男の元に身を寄せている。
ローラとエイミーの家庭の破綻ぶりも、なんともリアルで複雑。
エイミーの周囲の怪しい人物も、危険人物と目された息子と息子よりずっと危険なその父親も、一筋縄ではいかない屈折を抱えた人間たち。
予想される胸の悪くなるような話にはならないのがさすがウォルターズだが、これはこれで軽くはないというのがまた。

天使のような顔をした不良少年ウェズリーは、薬で興奮した状態で暴動をあおる。
恋人メラニーを助けようとして暴動に巻き込まれたジミーは、携帯で警察と連絡を取り、事態を救う重要な役目を期待されることに。
血だらけの大男ジミーを救うか細い老婦人(元看護師)の活躍も。

第7作「蛇の形」と第9作「病める狐」の間に発表されています。
ほぼ毎年、こんな力作を発表しているとは。
2001年の発表当時、犯罪を起こした小児性愛者の名前を公表するという問題が起きていたんですね。
混同された無関係な人が攻撃される事件が、現実にも起きたばかりだったよう。
骨太な作品ですが、緊迫した様子がテンポよく描かれ、ユーモアもあり、気丈なソフィーと気のいいジミーの活躍で、読後感はいいですよ。

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2013年07月12日

Posted by ブクログ

ミステリーって感じではなかったけどスリルと疾走感があって良かったです。私は「女彫刻家」しか読んでないけど、こちらの方が好きです。

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2025年08月28日

Posted by ブクログ

パワーがある。ミステリとしては予定調和的だが、次、何が起こるのか? という緊張感が519頁に渡って描かれている。
息が詰まりそうな低所得者層の町の様子がまず惹き込まれる。小児性愛者と疑われる人物が一致団結して追い出そうとする人々の狂熱と、その結末には目を覆いたくなった。熱狂によって正義感を得た人々は自分たちの町を守るスーパーヒーローで、なんだってやるのだ。
何と言っても終盤のある描写、これには胸を打たれた。誰かの言う事を鵜呑みにして、真実に迫る事を忘れていないか? そんな声はしないのに、確かな形でそんな声が聞こえてきた。

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2025年08月23日

Posted by ブクログ

イギリスの作家「ミネット・ウォルターズ」の長篇ミステリ作品『遮断地区(原題:Acid Row)』を読みました。

「ディック・フランシス」(「フェリックス・フランシス」との父子共著含む)に続きイギリスのミステリ作品です。

-----story-------------
バシンデール団地に越してきた老人と息子は、小児性愛者だと疑われていた。
ふたりを排除しようとする抗議デモは、彼らが以前住んでいた街で十歳の少女が失踪したのをきっかけに、暴動へ発展する。
団地は封鎖され、石と火焔瓶で武装した二千人の群衆が襲いかかる。
医師の「ソフィー」は、暴徒に襲撃された親子に監禁されて……。
現代英国ミステリの女王が放つ、新境地にして最高傑作。
解説=「川出正樹」

*第1位『ミステリが読みたい!2014年版』海外編
*第2位『このミステリーがすごい! 2014年版』海外編
*第3位『週刊文春 2013年ミステリーベスト10』海外編
*第2位『IN★POCKET』2013文庫翻訳ミステリーベスト10/翻訳家&評論家部門
*第4位『IN★POCKET』2013文庫翻訳ミステリーベスト10/総合部門
*第4位『IN★POCKET』2013文庫翻訳ミステリーベスト10/読者部門
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2001年(平成13年)に出版された社会派ミステリーの問題作… 翻訳されたのは12年後の2013年(平成25年)のようですね、、、

「ミネット・ウォルターズ」の作品は初めて読みましたが、サスペンスフルでスピーディーな展開が愉しめました… 実際に、こんな暴動が発生すれば、イギリスの警察組織が、もっと早く解決してくれると思いますけどね。

教育程度が低く、ドラッグが蔓延し、争いごとが日常茶飯事である通称アシッド・ロウ(LSD街)と呼ばれるバシンデール団地に小児性愛者が入居して来た事実がナイチンゲール医療センターの巡回保健師「フェイ・ボールドウィン」の口から住民の一人でシングルマザーの「メラニー・パタースン」に漏れる… 身の危険を感じた「メラニー」は母「ゲイナ」とともに変質者を団地から追い出すデモを計画、やがて、その噂が広まり、引っ越して来たばかりの老人「フラネク・ゼロウスキー」と息子「ミーローシュ・ゼロウスキー」をターゲットにしが群衆デモへ発展する、、、

そして、彼らが住んでいた街で十歳の少女「エイミー・ビダルフ」が失踪した事件が発生し、「フラネク」と「ミーローシュ」に誘拐の疑惑を抱いた、「ケヴィン・チャータズ」、「ウェズリー・バーバー」等を中心とした凶暴な若者達が暴走して、地域の出入り口をバリケードで封鎖し外界をシャットダウンしたうえに石と火炎瓶で襲撃しようと企む… この排斥デモに端を発する大暴動と、その引き金となった近隣の中産階級向け住宅で発生した「エイミー」の失踪事件の顛末が、分刻みで刻々と変わる局面を頻繁に視点を切り替えて多角的に、そして、臨場感豊かに描きあげられていましたね。

愛する子どもたちの安全を願って始めらたはずの平和的なデモが、いつの間にかコントロール不能な暴力行為へと変貌し、悲惨な結末に突き進みます、、、

「フラネク」と「ミーローシュ」の家を往診のために訪ねていた女医「ソフィー・モリスン」が暴動の発生とともにそのまま部屋に閉じ込められ、思わぬ暴行の犠牲となって血まみれの身体でも何とか抵抗して行くヴァイオレンスの色濃いサスペンスと、刑務所帰りで真面目に更正して生きて行こうと考える黒人青年「ジミー・ジェイムズ」が恋人「メラニー」を助ける為に危険地帯へ乗り込んで行く身体を張った活躍の大迫力に満ちたシーンが印象的でしたね… 悪の道から立ち直り、懸命に奮闘する「ジミー」の活躍には、感情移入しちゃいましたね。

冒頭で読者に提示される「5時間にわたる暴動で死者3名、負傷者189名」という新聞の見出し… それによって、死んでしまう3人って誰なんだろう? というのを気にしながら読み進む展開も面白かったな。

惨い暴力や無意味で虚しい死もありますが… 全体としては救いのあるまとめ方をしてあり好感が持てましたね、、、

でも、同時に進行する「エイミー」の行方を追う捜査の模様は、アシッド・ロウの暴動に比べると、やや盛り上がりに欠けましたね… 徐々に明らかになる機能不全に陥った親子関係が理解できなかったからかも。

そして、終盤でのワンシーン、、、

凛とした元看護婦の老女「アイリーン・ヒンクリー」が、「ジミー」に対して発する「人はその行動で判断されるの」という言葉が印象に残りました… 良い言葉ですね。



以下、主な登場人物です。

「ソフィー・モリスン」
 ナイチンゲール医療センターの医師

「フェイ・ボールドウィン」
 ナイチンゲール医療センターの巡回保健師

「ジェニー・モンロウ」
 ナイチンゲール医療センターの受付係

「ハリー・ボンフィールド」
 ナイチンゲール医療センターのシニア・ドクター

「ボブ・スカダモー」
 ソフィーの婚約者。精神科医

「メラニー・パタースン」
 シングルマザー

「ゲイナ・パタースン」
 メラニーの母

「コリン・パタースン」
 メラニーの弟

「ジミー・ジェイムズ」
 メラニーの恋人

「ケヴィン・チャータズ」
 コリンの友人

「ウェズリー・バーバー」
 不良少年

「エイミー・ビダルフ」
 十歳の少女

「ローラ・ビダルフ」
 エイミーの母

「グレゴリー・ローガン」
 ローラの同棲相手

「キムバリー・ローガン」
 グレゴリーの娘

「バリー・ローガン」
 グレゴリーの息子

「マーティン・ロジャスン」
 ローラの夫。弁護士

「エドワード・ダウンゼンド」
 宅地開発業者

「ドリー・カーシュー」
 バシンデール団地の住人

「アイリーン・ヒンクリー」
 バシンデール団地の住人

「アーサー・ミラー」
 バシンデール団地の住人

「タイラー」
 ハンプシャー州警察の刑事

「ゲアリー・バトラー」
 ハンプシャー州警察の部長刑事

「ケン・ヒューイット」
 ハンプシャー州警察の巡査

「ウェンディ・ハンソン」
 ハンプシャー州警察の婦警

「ミーローシュ・ゼロウスキー」
 小児性愛者

「フラネク・ゼロウスキー」
 ミーローシュの父

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2022年12月26日

Posted by ブクログ

ミネットウォルターズの代表作との呼び声も高い「遮断地区」。ドラッグが蔓延し争い事が日常茶飯時、LSD街と揶揄される低所得者向け団地。近くの団地で少女が行方不明になると、小児性愛者と疑われた親子を排斥するデモは暴動に変わり、往診に来ていた女医のソフィーは暴徒に襲撃された親子に監禁される。親子は小児性愛者ではなく異常サディストとその被害者でおかしくなった息子だった。警察は少女の捜査のために暴動まで手が回らない。そして団地に火を放ち、呆けた老人を小児性愛者と思い込んでリンチする半グレたち。
マイノリティへの偏見をテーマにしたリアルでサスペンスフルなカタルシス小説!パニック、暴力、犯罪。血だらけの暴動の中で冷静と信頼と希望をもたらすのは刑務所帰りの黒人ジミー。勧善懲悪のヒーローではない。混乱の中で彼は警察や病院にその役割を頼まれる。思いやりは山ほどあるのにクソのような罪人に対しては容赦しない男。自己弁護する理屈も言い訳もいらない。そんなものは誰も信じない。肝に銘じよう。言葉よりも「人はその行動で判断される」。

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2020年11月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

イギリスの地方の街で起こった少女の失踪事件を追うミステリーとその事件を受けてパニックに陥る別の街を描いた融合的小説。

ベースとしては小児性愛者への偏見がテーマとして有、ミステリーサイドは王道的に小児性愛を利用する犯人を追及していく。
一方の街の事件は、そのテーマが前面に押し出され、パニック状態へ加速していく様、暴動を鎮めようとする主人公たちの善行、最後に失ったものの大きさと残ったものの大きさが見事に描かれている。
特に群像劇的に始まったアシッド・ロウの話は、思わぬ登場人物が主人公的に浮かび上がってきて、普段の行動とは異なる行動により人たるもののあり方を訴えているように思いました。
ページ数は結構ありますが、一気読みしてしまいました。

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2015年08月08日

Posted by ブクログ

おもしろかった。
集団心理の恐ろしさがとても伝わってきた。
ただ、女児誘拐のほうは今ひとつピンとこなかったかも。
捜査側の詰め方が甘いから?

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2014年02月19日

Posted by ブクログ

久々にウォルターズを読む。
あらためて見直してみると邦訳はほとんど読んでいる…。
これまでのウォルターズ作品と一味ちがい、スピーディな展開で、つねにアクセル全開という感じ。
でもジェットコースター的なあざとさはないのがウォルターズの巧さだと思う。
これまでの作品と同様、マイノリティーと呼ばれ、世間から忘れられがちな人たちに主眼を置いた作品。

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2014年02月15日

Posted by ブクログ

治安の悪い地区に居住することになった小児性犯罪の前科者をめぐり、彼らを排除しようとする人々の動きが暴動に発展してしまう。極めてイマ的なサスペンスに少女失踪事件を絡ませた読みごたえたっぷりのミステリ。

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2014年01月25日

Posted by ブクログ

『氷の家』『女彫刻家』などで有名なイギリスの女流ミステリー作家の英訳。以前とちょっと雰囲気の違った作品。低所得者層が住む閉じた団地で起こる、大暴動の1日。少女失踪という別事件も平行し、一気にラストへ。人種、家族、偏見などのテーマを背景に、「あり得る」話だと思うリアルさがある。

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2014年01月18日

Posted by ブクログ

久しぶりのウォルターズ、堪能!静的な印象のあった作家ですが、どうしてどうしてこのスピーディでサスペンスフルな展開。一気読みでした。まあ、相変わらず読後感はどんよりなんだけどね( ̄◇ ̄;)…。でも今作は、ソフィーとジミーのその後がよかったので、ちょっと救われました。

人間、その行いによってのみ評価されるってのは、しみじみと同感。思っててもやらないのは、思わないのと一緒。今年最初の含蓄でした。

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2014年01月03日

Posted by ブクログ

久しぶりにミネット・ウォルターズの作品を読んだが、これまで読んだ『氷の家』や『女性彫刻家』などとは全く作風の異なる作品だった。

かなり過激で、スピード感のある暴力的な内容に驚かされる。

アシッド・ロウという問題の多い街に小児性愛者と思しき老人と息子が引っ越して来たことを契機に抗議デモが起こる。彼らが住んでいた街では十歳の少女が失踪する事件をきっかけに暴動が起こる。暴徒によりバリケードで封鎖されたアシッド・ロウの中で主人公のソフィーは親子に監禁されるのだが…

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2013年07月18日

Posted by ブクログ

徐々に・・・
のはずが、比較的スーッと進んで
もちろん臨場感やら
やばいことが起こるんだけど
今までとは違ったわ
これは、これで良し

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2025年10月26日

Posted by ブクログ

積読をやっと消化。期待しすぎたかな、。 。
パトリシアコーンウェルを読んだときのどきどき感はなかった。

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2018年09月19日

Posted by ブクログ

ウォルターズがデビュー作『氷の家』以来一貫して掲げる3つのテーマ。マイノリティに対する軽視と偏見、弱者に対する支配、そして家族のあり方。(あとがきより抜粋)想像を超える残忍な事件と登場人物の辛さや悲しみに読むのを途中でやめそうになるけれど結末が気になって結局一気読みしてしまう、それがウォルターズのミステリー。次は『破壊者』を読みます。

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2017年02月17日

Posted by ブクログ

身近に小児性愛者が住んでいるとわかったら?日本ではありえないだろうけど住民たちが抗議デモを起こすがだんだんエスカレートし暴徒と化す・・
20年ぶり??ぐらいにこの作者の本を読んだのだけど、あれ?こんな感じだったっけミネットウォルターズ。
昔のほうが好きだったのか、自分の好みが変わったのか。

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2015年05月23日

Posted by ブクログ

2014年このミス2位。閉鎖された区域での暴動とそれに関係した人々のミステリーというより物語。中盤まではかなり読みにくかったが、終盤は少し展開が早くなった。ただちょっと中途半端な気が。

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2015年02月25日

Posted by ブクログ

一気に読んだから面白くなくはないのだと思うが、読後感は「ふーん」。勧善懲悪で話は進み、ヒーローが現れて、お決まりのイノセントだと思った少女は実はビッチ展開。むしろ少女はイノセントのが面白かったとは思う。なかなか誰にも感情移入しづらい。

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2014年06月08日

Posted by ブクログ

話は面白いが2つの出来事が何か結び付くこともなく独立して進んだ。そこが今一つわからない。大勢の名前が出てきたが覚えやすかった。

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2014年05月23日

Posted by ブクログ

視点が目まぐるしく変わるのでついていくのが大変だった。ショッキングな部分やスリリングな部分が興味を掻き立てたが、肝心の「何故」デモが狂った暴動にまで発展したのかが、分からなくて唐突感があり、入り込めなかった。

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2014年01月20日

Posted by ブクログ

登場人物が多すぎて、最後の方まで何をしているのか分かりにくかったですよ。翻訳の問題かもしれませんが〜 最後の方でようやく何とか筋が分かった次第ですよ ミ(`w´彡)

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2013年12月16日

Posted by ブクログ

これでもか、というげんなり感満載。ウォルターズらしいというかなんというか。
翻訳の順番が、発表の順じゃないことに気がついた。賞をもらって早めに訳されたものもあるのか。ノンシリーズだから、気にならないけど。

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2015年07月22日

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