あらすじ
孫文の革命へ2兆円を捧げた日本人がいた! 勃興期の映画産業で築いた巨万の富を、梅屋庄吉は惜しげもなく孫文へ捧げた。2人の盟約とは? 梅屋の死後、公開が禁じられていた資料が、曾孫により陽の目を見る。
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Posted by ブクログ
孫文を金銭的な面で支えた梅屋庄吉の話。
西欧の覇道ではなく、アジアの王道により世界平和をという想いがある。
葬儀の棺は日章旗と中華民国の国家で覆われる。
Posted by ブクログ
辛亥革命の指導者、孫文を生涯にわたって支援した日本人、梅屋庄吉とその妻トクの一生を描いた評伝。
宮崎滔天らと違って梅屋庄吉はあまり有名ではないが、それは遺言で孫文を支援したことを外に言ってはいけないといったことだけでなく、梅屋自身は革命家ではなかったということも大きいのだろうと思う。梅屋はあくまでビジネスマンであって、中国にわたって蜂起に参加したわけではない。憲法9条のために国連の活動に経済的支援しかできなかった日本のようなものかもしれない。
そうはいっても生涯をわたって支援することはそんな簡単にできることではなく、梅屋の男気とともに孫文のカリスマ性は相当のものだったんだろう。場所がビジネスが変わっていっても変わらない精神を持つ梅屋を見習いたい。