あらすじ
東京都内で松川美和という女性が孤独死した。その報を親族に伝えた警察官は衝撃を覚える。松川は二年前に亡くなったというのだ。北海道警察を辞め、児童相談所で臨時職員として働く新内由紀。ある日、警視庁の刑事から、松川の部屋に警官時代の新内の名刺が残されていたと聞く。彼女のことなど皆目知らないのに。同じ頃、石狩で起きた事件を捜査していた道警の砂本修二は、被害者宅でかつての先輩、新内の名刺を見つけ……。
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Posted by ブクログ
若い男性が轢き逃げされた事件と、孤独死した女性の身元を追う事件。どちらも一筋縄ではいかず、謎めいている。この全く異なる2つの事件、両方に立ち位置をもつのが、元捜査一課刑事の由紀だ。由紀自身、警察を辞めることになった経緯にも事情が見え隠れするうえ、公安と警察という素性の謎めいた宝生に声をかけられ、捜査に関わることとなったりと、「なぜ?」が積み重なっていく。
こんなにも謎だらけなのに、物語は流れるように進み、全てがどうつながってくるのか、ページをめくる手が止まらない。そして、広げるだけ広げた謎は見事に回収され、結末を迎えるのだ。
ただ、正直なところ、見事すぎる。だからこそ、この物語には、現実との乖離というか、不自然さを感じてしまった。
しかし、内容だけではなく、北海道を舞台にしたスケールの大きさは圧巻だ。そして、石狩川、茨戸川、伏籠川と、たくさんの川が長い歴史の中で分岐し、また一つになって海へつながっていく様子が、登場人物たちの数奇な人生を象徴しているようで、物語に重厚さを醸し出していた。
Posted by ブクログ
東京で孤独死した女性の謎を追いかける警視庁の宝生刑事が近づいたのは、北海道警察の元刑事で今は児童相談所の臨時職員の新内である。
そして、北海道警察の新内の元同僚が捜査しているのは、ひき逃げ事件である。
警視庁の宝生が、公安だったことや掴みどころのない飄々とした態度に不安な新内が、彼と行動することによって徐々に真実に近づいていく。
一方で、ひき逃げ犯とひき逃げされて死亡した男の過去も明らかになるのだが、それも複雑だった。
異なる場所に残された、かつて刑事だった新内の名刺が意味するものは…。
この二つがどう繋がっていくのか…
最後まで目が離せなかった。
複雑に絡み合う事件には秘められた過去があった。
最後まで予想つかなかったのは、隠していたことが多かったからだが、だからこそ集中して一気に読めた。
Posted by ブクログ
大変面白かったです。
多分一昔前ならこういう作品が映像化されてたのだと思う。
こういうインパクトや衝撃、驚きではない丁寧な警察小説を久しぶりに読んだ気がする。
また復活しないかな……2時間サスペンス枠……(脱線)
最後にKiroroのもう少しが脳内で流れた笑。
最初に提示された問題、話題(今回でいえば親子)が事件の根幹に関わってくる感じも2時間サスペンスだった。
にしてもおそらく多くの読者が感じたであろう中盤までの(あ、これ胸糞悪い感じに終わるのでは……?)という嫌な予感がまた面白かった。
頭の中で誰が誰の子どもだ?と考えながらよんでパンクしてた笑
砂本はまあ誰かの子どもなのだろうとは思い至っていたが。
あと宝生の得体のしれなさがよかった
好きなのはと聞かれれば砂本だけど
一見、というか本当に終盤近くまで交わらなかった様々なことが最後怒涛のごとく回収されて言って笑ってしまった
すごい
あなたは誰なのか、タイトル回収も上手いと思う
リラはどういう気持ちで最期を迎えたのか、分からないけど砂本が真実を知ることないままでいる方がリラにとっては幸せなのか……
2時間サスペンスなら多分最後にあの通報された家族が出てきて父親とかが「俺、ちゃんと真面目に働くことにしたっス」とか頭下げてきて子どもたちが笑って奥さんに良かったねやって言われながら手を繋いで歩くシーンが追加されるかもしれない(誇大妄想)
Posted by ブクログ
【百年の時効】で初めて知った作家でしたが、【百年の時効】は素晴らしい警察小説でした!
そんなハードルが上がったあとでの新刊、前作が面白かったので若干不安になってましたが・・・。
今作もめちゃくちゃ面白かったです!
ジャンルは得意な警察小説ですが、【百年の時効】とはまた違った作風でした!
キャラクターを描くのも上手いし、謎が繋がる展開もあり素晴らしい!!
Posted by ブクログ
都内で 松川美和という初老の女性が孤独死した。しかし 身元確認のため警察官が遺族に連絡をとると、松川美和は二年前にすでに亡くなっているという。
同じ頃、北海道石狩市で 一件の不可解な
ひき逃げ死亡事件が発生する。
そして、松川美和の部屋とひき逃げ死亡事件の被害者の部屋から元北札幌警察署の刑事課に所属していた新内由紀(よしのり)の生活安全課時代の名刺が発見される。
新内(45)は 現在は警察を辞め、児童虐待対応支援員として児童相談所の仕事が決まろうとしていた。
新内にはその二人に会った記憶さえない。
しかし、生活安全課にいた たった二年間の記憶は忘れることのできない思い出と密接に結びついているものだった──。
細かく区切られているので 少しずつ整理しながら読めて個人的には助かった。
二つの事件がどんなふうにひろがって、どんなふうに収束していくのかと色々考えながら読んでいたのだけれど、『百年の時効』の時のように見事に収まった。
後半、作家さんの一文に、あ~やっぱりそうなの? と浅はかにも最悪の結末を想像したりもしたのだけれど…。
妻の三春を愛し、“大和” を愛し、刑事という仕事に誇りをもっていたからこそ警察を辞めざるをえなかった新内。
公安から捜一に異動してきて新内につきまとう宝生。
一見違うが似たところのある二人の攻防がおもしろい。
最後は諸々 ホッとした。
確かに警察小説だけれど 捜査の妙だけではなく、登場人物たちの人生やその選択がなんとも切なく描かれていてよかったです。
Posted by ブクログ
謎が謎のままにされることなく全て回収されていくため、それがまた面白い。『100年の時効』が今のところ今年1番読んでよかった作品のため、本作も読んでみた。
自分の仕事に通じるところもあり、またリアルにそこも描かれるものだから少しドキリとしたりして。
The警察小説、面白かった
Posted by ブクログ
プロローグ
“誰何”文字通りあなたは何方ですか!?という意味なのだが、日常的には使われることは少なく主に警察関係の場で使用されるようだ
まぁ、言ってみれば職質みたいなものだ
勿論8は、そんな経験はないのだが……
聞き慣れないWordに戸惑いつつも、彼女の新作を
手に取った!
本章
『誰何』期待を裏切らない★Super5
今回の“現場”も伏尾美紀氏出身である北海道だ
前作の『百年の時効』と打って変わって300頁ちょっとでコンパクトに収まっているが、相変わらずのミステリー度合いには、更に磨きがかかっている
確実に、いや完全に一流ミステリー作家へと駆け上がっている
丁寧に散りばめられた伏線、各所に配置された謎、素晴らしい構成とストーリー
そして、ラストに、向かって一気の伏線回収と犯人の謎解きとが交差する
裏の裏の裏が解き明かされる真相に只々驚嘆の叫びをあげるばかりである
次作も楽しみだ!!!
エピローグ
伏尾美紀!
己の中で今1番熱い作家である
沢村依理子シリーズの新作が待ち遠しい
あっ、アレは!!?
憧れの依理子ではないか!
これは、またとないチャンスだ
後ろからそっとハグして気持ちを伝えよう…
『ちょっと、そこのキミ!!!
止まりなさい』
『なっ、なんでしょう!?』
『名前は!?』
『えっ!? エイ……』
警察官に“誰何”された…(¯―¯٥)8v♪
完
Posted by ブクログ
面白かった。
伏尾さんの本は全部読んでいるので、
どちらかと言うとファンです。
今回の作品が特に面白かったというわけではないけれども、
何時も読み終えたあとに良い時間が過ごせたなと感じることができます。
伏尾さんの作品は
関係なさそうな複数の事件や人物が点として物語の中に存在し、
それが段々一本の線になるという感じのストーリー構成が多い気がしますが、
それがテンポ良く展開されるため、最後まで飽きずに読めるのが魅力かなぁと思います。
読後感も良いのでサクッと何か良い本が読みたい人にはオススメできるかと。
Posted by ブクログ
警察小説の真骨頂を見た作品に仕上がっている感じがしました。新内の警察官時代の名刺が思わぬ伏線になり前代未聞のストーリー展開に読む手が止まらず一気読みでした。二つの事件捜査に意外性を感じ、見事な作品でした。深く考えさせられる新感覚のミステリーをあなたもぜひ読んで堪能して下さい。
Posted by ブクログ
なかなか良かった
繋がりが不明な中、語られるひき逃げと身元を偽った女性の謎
それがラストに繋がりを見せた時に、普通にびっくりした
3332冊
今年231冊目
Posted by ブクログ
事件の謎は非常に気になった。
だが、ある意味小説らしい都合のいい話だなと思った。
なんでもそんなに偶然が続くのかなと感じて、少しストーリーにはうんざりした。
Posted by ブクログ
面白い!多様な登場人物、何も関わりがないように思える事件や事柄、それが少しずつ繋がりが出てくる様はゾクゾクとして肌が泡立つ感覚でした。警察や公安の内情も描かれて興味深い。複雑に絡み合うストーリーは最終的には回収され、そこには深い人間ドラマがありました。多様な愛の深さに心を打たれました。
Posted by ブクログ
誰何と書いて“すいか”と読む。
相手が誰であり何者かを問う行為を指す。
前作『百年の時効』が素晴らしかった伏尾美紀さんの新作も、重厚感のあるミステリーだ。
松川美和を名乗る二人の女性の死、石狩で起きたひき逃げ事件、更に養子縁組や北朝鮮工作員まで、さまざまな要素が複雑に絡み合い、かなり集中力を要した。
後半まで全く先が読めず脳内が混乱する中、少しずつ点と点が繋がり一本の線になったかと思いきや、終盤の二転三転と新事実に衝撃を受ける。
ミステリーと人間ドラマが密接に響き合い、読後に見返したタイトルの意味が深く腑に落ちる。
Posted by ブクログ
元警察官の新内とその元部下の砂本が抱える二つの事件の話。
疲れた時に読んでいたからかすごく頭に入ってきにくい気がした。読んではいるがいまいち理解しきれないまま終わってしまった。ちょっとしたそういうことかはあったが、まぁそうなんだという感じだった。
Posted by ブクログ
少し期待外れ。前評判が良かっただけに期待して読んだのだが、こねくり回して終わりみたいな作品となった。
北海道を舞台とするこの作者には期待しており、今後もフォローしていく。
Posted by ブクログ
前の作品に比べると重みがいくらか減ったようにも思う。要素の一つが重たかったのもあるかもしれない。人の心はやはり、本人に問うてもわからないことがあることを示唆する作品?