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Posted by ブクログ
冒頭で知らされる、孤独死した女性は2年前に死去している事実。
タイトル通り、ではこの女性はいったい誰なのか?が1番の謎になる。
この謎を追う新内と、ひき逃げ事件を捜査する道警の砂本と、もしかして絡むのか?関係あるのか?
少し複雑な背景と人間関係なのでわかりにくい部分はあったけど、全部繋がる凄さが面白い。
被害者だからいい人間とは限らないし、犯罪者だら悪い人間だとも限らない。
親が子を思う気持ちに勝るものもないのかも知れない。
帰れる家、帰りたい家があるって平和で素晴らしいことなのだと感じられる。
ページ数の割に入り込めるし伏線回収がみごと。
今回も面白かった!
Posted by ブクログ
重厚な人間ドラマ・社会派ミステリーを読みたい人におすすめ! ただの警察小説、謎解きでは終わらない、登場人物全員の人生と痛みが胸に迫る本格ミステリー
■あらすじ
東京都内で松川美和の死体が発見された。親族に連絡をすると、彼女はすでに亡くなっている人物だという。ではこの人物はいったい誰なのだろうか?
元北海道警察の刑事で、現在は児童相談所の職員として働き始めた新内。彼のもとに警視庁の刑事がやってきて、松川美和のことを聞かれる。彼女の部屋に新内の名刺が残されていたのだ。
同じころ、北海道の石狩市でひき逃げ事件が発生。北海道警察捜査一課の砂本刑事が捜査を進めていくと、被害者の自宅からも新内の名刺が発見される。新内はどちらの人物にも面識がなく、全く覚えがなかった…
■きっと読みたくなるレビュー
★5 新たな警察小説の書き手、伏尾美紀先生の新作ミステリー。
いつものとおり事件を追う捜査パートは濃厚濃密なんですが、今回はさらに警察官の描写が素晴らしい。あたりまえなんだけど、警察官彼らもひとりの人間なんです。家庭もあり、悩みもあり、失敗もある。本作は、人間の生き様を絞り出しているところが一番の読みどころですね。
今回はふたつの事件を追う物語。北海道で発生したひき逃げ事件と、東京で発見された死体が誰なのかわからないという事件。まるで関係なさそうなふたつの事件なんだけど、なんと被害者の部屋から同じ名刺がでてくる。
それは北海道捜査一課の元刑事、新内由紀の名刺で本人には覚えがない。いったい被害者ふたりと新内には、どんな関係性があったのだろうか? そして事件の犯人、真相は? という筋立て。
ひき逃げ事件は砂本刑事が追い、並行して東京で発見された死体の正体は新内が追うことになる。彼らは先輩後輩の仲でもあり、かつて捜査一課で同じ釜の飯を食った戦友でもあるというのもポイントです。
捜査に当たっては、警察内部の駆け引きや特別な捜査部門などの現実も描かれる。この辺りのリアリティさの書き込みは流石と言ったところで、興味津々に読むことができますね。もちろん捜査自体も粘り気のある職人芸が楽しめます。なんつーか…、やっぱりどんな職業でもプロってのは怖いなーと思いました。
今回の読みどころのひとつ、事件の背景ですよね~ 本書のタイトル『誰何』とはよく名づけられたもので、死体の身元と背景が分からないという謎で物語をけん引していくのです。疑うことにかけては海千山千、新内の聞き込みっぷりと宝生刑事とのやりとりが生々しくていいんすよね。
そしては人間を綿密に描いた小説でもある。生きるために大切なものを犠牲にする人、親に向いてない人、必死にもがきながらも上手に生きれない人。誰しもが封じ込めておきたい過去があるのですが、清算できずに背負い続けている人がいる。本作では容疑者や犠牲者だけでなく、警察官もふくめ登場人物すべての人間ドラマが描かれるのです。
警察小説でありながらも、人間の光と影を映し描いた物語。今後の作品にも期待しています!
■ぜっさん推しポイント
新内夫婦のあるエピソードを読むと、胸が張り裂けるような思いになります。今は改善されたとのことですが、おそらく現実に同じような体験をした夫婦がいたんでしょう。気持ちはわかるから、あなたが悪いとか責め立てるわけにもいかないでしょうし。なんとも切ないです…
Posted by ブクログ
都内で 松川美和という初老の女性が孤独死した。しかし 身元確認のため警察官が遺族に連絡をとると、松川美和は二年前にすでに亡くなっているという。
同じ頃、北海道石狩市で 一件の不可解な
ひき逃げ死亡事件が発生する。
そして、松川美和の部屋とひき逃げ死亡事件の被害者の部屋から元北札幌警察署の刑事課に所属していた新内由紀(よしのり)の生活安全課時代の名刺が発見される。
新内(45)は 現在は警察を辞め、児童虐待対応支援員として児童相談所の仕事が決まろうとしていた。
新内にはその二人に会った記憶さえない。
しかし、生活安全課にいた たった二年間の記憶は忘れることのできない思い出と密接に結びついているものだった──。
細かく区切られているので 少しずつ整理しながら読めて助かった。
二つの事件がどんなふうにひろがって、どんなふうに収束していくのかと色々考えながら読んでいたのだけれど、『百年の時効』の時のように見事に収まった。
後半、あ~やっぱりそうなの? と浅はかにも最悪の結末を想像したりもしたのだけれど…。
妻の三春を愛し、“大和” を愛し、刑事という仕事に誇りをもっていたからこそ警察を辞めざるをえなかった新内。
公安から捜一に異動してきて新内につきまとう宝生。
一見違うが似たところのある二人の攻防がおもしろい。
そして砂本の母親の存在が話の幅をさらにひろげる。正直、そっちまでいく? と思わないでもなかったけれど、まぁ 公安がでてるし、タイトルが “誰何” だし、だったら
むしろこっちをもう少し掘り下げてもよかったんじゃないかなぁ。と 個人的な感想です。
最後は諸々 ホッとした。
確かに警察小説だけれど 捜査の妙だけではなく、登場人物たちの人生やその選択がなんとも切なく描かれていてよかったです。
Posted by ブクログ
『その女性は二度、死んだ-』
【誰何】意味: 相手の姓名や正体がわからないときに、声をかけて誰であるか尋ねること。また、そのように人を呼び咎めること。
「あなたは、誰なんだ?」
✎┈┈┈┈┈┈┈┈┈
東京都内で松川美和という女性が孤独死した。事件性は無かったが、身元確認の為 北海道に住む親族へ電話連絡をするが、「ふざけるな!」と怒鳴られる。
松川美和は 二年も前に病院で病死したと…。
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北海道警察を辞め、児童相談所で臨時職員として働く新内由紀(よしのり)。ある日、宝生という道警 捜査一課の刑事が 新内の前に現れる。
東京で亡くなった美和の部屋から、警察官時代の新内の名刺が見つかったと言う。
新内は突然の話に戸惑う-。美和とは一度も会ったことが無く顔も知らないのに何故…?と。
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同じ頃、道警の刑事、砂本は奇妙なひき逃げ事件の捜査に当たっていた。
轢き逃げ事件があったと思われる現場には、被害者の自転車とクーラーボックスだけが残され、被害者の遺体は そこから八キロも離れた場所で見つかった。轢き逃げ?死体遺棄? 交通課と刑事課の合同捜査が行われる。
捜査中、砂本は被害者の部屋から意外な物を見つけ咄嗟にポケットへ隠した。それはかつての先輩である警察官時代の新内の名刺だった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
松川美和、轢き逃げ事件の被害者、両者ともに面識のない新内。
二枚の名刺は どのような経緯で二人の元へ渡ったのか…。
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伏尾さんの新刊〜(*´`*)
楽しみにしてました!
やはり導入部分から面白かったです。
二年前に親族に看取られ亡くなった美和とは、本当は何者なのか?
奇妙な轢き逃げ事件の真相は?
というミステリーにはとどまらず!
どうやら新内も何か重大な事を隠していそうなんですよ〜。
警察官を辞めた理由もね…。
わかると切ない!
そして脇を固める登場人物の宝生と砂本。
こちらも なにやら悲しい過去を抱えている様子で…。
その全ての謎に共通するワードは
「母性と父性」だと思いました。
近くにいられなくても子を愛する気持ち。また 間違った親の愛もありましたが、みんな「子の幸せ」を願っていることには変わりない。そんなメッセージがあったように思います。
話が進んでいくにつれ、事件が意外なところで繋がった時はもう!もう!
「え?!え?! あの人が犯人とか、嫌なんだけど!!」とドキドキしてしまった。
最近 疲れ気味で、実は話が複雑に思えて
「結局 美和って何だった?」ってこんがらがったりしましたが笑
ラストは「子どもに注がれる無償の愛」を感じてキュっとなりました( •̥-•̥ )
飄々とした宝生とか、どことなく影のありそうな砂本のキャラもよかったな〜
よし!
「最悪な相棒」も読まねば!!
Posted by ブクログ
東京で松川美和という女性が孤独死し、その死が親族に伝えられたものの、親族は彼女は二年前に死去していると言う。それはいったい何者だったのか。一方北海道では轢き逃げによる死亡事故の捜査がされていたが、捜査に当たっていた砂本は被害者宅からかつての先輩刑事である新内の名刺を発見する。そしてその新内は、面識のない松川美和の部屋から自分の名刺が見つかったことを知らされていた。一見かかわりのない二つの事件の謎を追うミステリです。
元刑事であり現在は児童相談所の職員である新内と、現役刑事である砂本。双方の捜査が徐々に繋がっていく物語ですが、終盤になるまでなかなか真相が見えません。もどかしいながらも、その過程が印象的でした。特に元公安刑事の宝生に付き合わされて(笑)松川美和の過去をたどる新内のパートが、物語を重厚にしています。松川美和はなぜ家族のもとから去ったのか、その物語だけで充分に読みごたえがありました。
謎の部分は、ひたすらに不穏さをかき立てられながらも一向に見えない真相。ついに犯人の名が明かされたときに「は?」ってなったのは私だけなんでしょうか。まさかそこで繋がるか!
Posted by ブクログ
元刑事で、現在は児童相談所の臨時職員として働く新内由紀が事件の謎を追う、どこか昭和のミステリー劇場を思わせるような作品だった。
「二年前に亡くなったはずの女性が、別人としてもう一度死んでいる」という奇妙な事件から始まり、東京と北海道、それぞれの場所で起こった事件が、残された一枚の名刺によってつながっていく。元刑事の新内と現役刑事の砂本、それぞれの捜査が交差しながら、少しずつ真相に近づいていく展開が面白かった。
ちょうど同時期に、誉田哲也の『たとえば孤独という名の嘘』も読んでいたため、どちらにも工作員が登場し、頭の中で混同して仕方がなかった。それでも本作は文章も展開も分かりやすく、大変読みやすい作品で、ほぼ3日で読み終えた。難しく考えず、次々と謎がつながっていく面白さを楽しめるミステリーだった。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸
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