【感想・ネタバレ】嵐が丘(上)のレビュー

あらすじ

ヨークシャの荒野に建つ屋敷〈嵐が丘〉。その主人が連れ帰ったヒースクリフは、屋敷の娘キャサリンに恋をする。しかしキャサリンは隣家の息子と結婚、ヒースクリフは失意のなか失踪する。数年後、彼は莫大な財産を手に戻ってきた。自分を虐げた者への復讐の念に燃えて……。時を超えて読み継がれてきた壮大な愛憎劇。陰鬱で荒々しい英国の自然を活写することで、その真の魅力に迫る決定訳!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

恋のから騒ぎの曲。
昼ドラ華の嵐。
上巻はストーリーが面白くて夢中で読んでいたが、下巻では登場人物が想像できない程に残酷で、続けて読む気がしなかった。

こんなに酷い人間を創造できる作者の女性が怖かった。
作者の父親はアイルランド出身で差別されていた。
閉鎖的な田舎で暮らしていた環境が残酷なキャラクターを生み出したのか。
ベルギーに留学しているので、視野は広げられたはず。
あとがきによると、同じ時代のジェインオースティンは、幸せに育てられて、その著書の内容にも反映されている。

環境と教育が大事。
ヒースクリフを親切で拾ってきたばっかりに、隣家も巻き込んで不幸の連鎖。
代々同じ環境で育つと、不幸の連鎖が止められない。

ロンドンからの人と嵐が丘のお手伝いさんが見て聞いた話なので、間接的で怖さは抑えられている。
ヒースクリフとキャサリンが直接語ってたら、もっともっと恐ろしく激しかったでしょう。
イギリス旅行で嵐が丘に行ってみたいと思っていたが、この本を読んで、怖くて行きたくなくなった。

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2025年10月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

※全体のネタバレになってしまうので、具体的なテキストレビューは下巻の方に書きました。

非常に面白かったです。
憎み合おうがどうしようもなく惹かれあう激しい愛憎劇がお好きな方にはほんとお勧め。

0
2011年10月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読書期間 2025/2/5〜2025/2/7

面白かった!英文学の名作と言われるのがよくわかった

エドガーかヒースクリフかと言われたら私はヒースクリフ派だな。新しい世界を見せてくれそうだし、何しろ世界を敵に回しても愛してくれそうだし

主人公のロックウッド、勝手に押しかけたのに送って貰えずにキレるの図々しくて面白い。同級生が卒論で「ロックウッドは人付き合い嫌いと言いながら、ヒースクリフに興味津々で、人嫌いとは言えないのではないか」と言っていたのを思い出し、面白く読んでいた

正直登場人物はネリーとエドガー以外感情移入できる人はいなかったかなぁ。キャサリンはわがままで自分勝手だし、アーンショウはめちゃくちゃ暴力的な人だし、ヒースクリフも恐ろしいし、、っていう感じで

普通に、自分がエドガーの立場だったら奥さんにヒースクリフみたいな「元好きな人」が近づかれたらめちゃくちゃ嫌だもんな。キャサリンが一時の気の迷い?で結婚したせいで、ヒースクリフと二人で周囲を振り回してる感じ。でもいいよ、この相思相愛感私は好きだよ

語りの感じは引き込まれて、情景が頭に浮かぶ、とても良い語り。すぐに読み終わった

かの有名な”I am Heathcliff”のセリフを割と序盤で言っててびっくりした。

後半も楽しみ

0
2025年02月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

文学史上に残る世界的な傑作……とされているが、個人的にはそこまで評価したいとは思わなかった。理解が難しいこともあるが、そもそも内容が暗すぎるのである。とくにヒースクリフは、いまでいう「サイコパス」としか思えない。屋敷を2つとも手中に収め、両家の家族をバラバラにしてしまうその様は、人こそ殺してはいないが、「北九州一家監禁殺人事件」「尼崎連続殺人事件」を想起させられた。むろん、内容が暗いからといって文学として質が低いということはないし、実際このような物語を着想することはすばらしいと思うが、とはいえやはり1人の読者として、積極的に評価したい気持にはなれなかった。最終的にキャシーとヘアトンが結ばれたことはよかったが、キャシーもまたさんざん悪態をついていたので、すなおに喜ぶ気にはなれない。とにかく登場人物の誰もが「イヤなヤツ」で、誰にも感情移入ができないのである。そういうなかで延延と恋愛要素を描かれてもしらけてしまう。作品の舞台同様に、まさに荒れ果てた大地のような小説である。

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2022年04月15日

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