あらすじ
宇宙世紀0093。行方不明になっていたシャア・アズナブルは、ネオ・ジオン軍を再興して地球連邦政府に戦いを挑んできた。地球に人工的な氷河期をもたらすべく敢行される「隕石落とし」。多くの罪なき人々が、シャアの手によって粛正される……。だが因縁の相手アムロ・レイが、再びシャアの野望の前に立ちふさがるのだった!
アムロとシャア、最後の戦いを描く、傑作劇場作品のオリジナル版ストーリー。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
劇場版「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」とは同じ舞台をテーマにした、別の作品。
作者である富野由悠季氏は、「あとがき」の冒頭で「映画を本編とすれば、本書は、モチーフ小説と位置づけられるもので、本来、発表されるべき性質のものではないでしょう。」と言い切っている。
最初に「あとがき」から読んだので、作者の意図することや彼の伝えたかったこと、試したかったこと、映画ではできないことをしたいこと、が何だったのかわかった上で読むことができた。
劇場版を観た上でお読みになる方には、是非「あとがき」から読んでいただきたい。
この作品でアムロとシャアの織りなす、宇宙世紀の物語は終わる。
そのことを改めて実感したいがために読んだ。
富野由悠季という人が、その終わりに伝えたかったことは何だったのか、をすべて知ることはできないけど、その一面を垣間見ることはできたのかなぁと。
余談:どこかのこの作品のレビューで「アムロが父親になることは許されなかった。主人公が父親になることを許されるようになったのは、ドラゴンボールの孫悟空以降」と読んだ。確かにそうなのかもしれない。
色褪せない名作
富野監督が当初考えていたストーリー案を読むことができます。小説となり映画との違いを探しながら楽しめる作品で、こちらも名作です。タイトルにある通り、ベルトーチカが出てきます。個人的にはベルトーチカは好きなキャラクターではないので映画版の話が選ばれてよかったと思います(チェーンも好きではありませんが)。
Posted by ブクログ
実は映画版よりもこちらの方が好き。
アムロに子どもができるという生々しさ。
ベルトーチカとだらだら続いているという生々しさがすごくいいと思う。
そういう生の部分をきちっと書いた上でのSFというものは重要だと思うんだ。
Posted by ブクログ
約1年前に「逆襲のシャア」の感想として、以下のように書いた。
@
ところで、角川カセットブック「逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン」を聞いてみた。59分。
大局はあまり変わりない。
・ナナイ・ミゲル → メスタ・メスア
・ギュネイ・ガス → グラーブ・ガス
・サザビー → ナイチンゲール
・ヤクト・ドーガ → サイコ・ドーガ
と、ネーミングが異なる程度。
が、まず導入部として、なんとアムロとベルトーチカのセックス事後・後戯「ベルトーチカの顎は尖ってるんだから(胸板に刺さる)」という、!!!!!!!!
しかも、クェスを倒したのは、チェーンではなくハサウェイの誤射。これが、後に「閃光のハサウェイ」へとつながる。まるで「シャイニング」「ドクター・スリープ」の関係のようだ(スティーヴン・キング。スタンリー・キューブリック。マイク・フラナガン)。
さらにラスト、妊娠3カ月未満のベルトーチカが出撃し、アムロがアクシズを押すのを後押ししてくれたのは、なんと後に生まれるはずの子供の意志だ、という……そりゃ映像化しづらいよ! でもベルトーチカ好きとしては、音声だけで妄想が捗ります。
先日手に入れた原作小説の序盤でもベルがエロそうだったし、そもそも小説ではアムロが性的にいろいろあるとか聞いたことがあるし、小説家富野にも手を伸ばしたいところ。
@
で、読んでみた。
ほぼ上に書いた通りなのだが、富野御大の文章の生硬さが愉しめた。
映像の補助がなければ読むのは結構辛かっただろうな。
美樹本晴彦によるイラストのクェス、可愛い。
にしても、アムロの言う、
「万全の段取りを組んだし、赤ちゃんのためにも勝つ……違うな。シャアには、ベルトーチカのような女性との出会いはなかったし、子供も手に入れられなかった。しかし、ぼくは、ベルトーチカとお腹のなかの赤ちゃんがいる。この違いは、絶対的な力だ」
って、そうとう手厳しいなw
Posted by ブクログ
ナイチンゲール(サザビ)とニューガンダム、アムロとシャア、ジオン軍と連邦政府など、たくさんの対決が見ることができる。
ハサウェイ、クエス等の新しい世代の台頭により、戦闘が進んでいく。
結局は、人と人の対決、人間の部分がとても大切であることがわかります。
ベルトーチカが最後にどうなったかが気になりました。