あらすじ
スケッチブックの持ち主はエドワード・ラドクリフ。19世紀半ばの才能ある芸術家でありながら、婚約者が強盗事件に巻き込まれて悲劇的な死を遂げて以降、公の場から姿を消した人物だった。だが一緒に肩掛け鞄に入っていたフレーム入りの写真に写っていたのは、婚約者ではなくモデルだった女性。婚約者殺害の後に、ラドクリフ家の家宝ブルー・ダイヤモンドとともに姿を消したリリー・ミリントンだった。婚約者の死の真相は? リリーの行方は? そしてダイヤはどこに? エロディがたどり着いたのはラドクリフが夏を過ごしたというバーチウッド領主館、そしてそれこそが亡き母の物語の一軒家だった。
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Posted by ブクログ
下巻に入っても物語の全体像はなかなか見えてこない。ほぼ半ばまで読み進めたところで、「ここからの展開は非常に速くなる。」との文章が現れ、これまで語られてきた物語が一気に収斂していく。あらゆることが意味を持っていたことに気付かされるその手腕は見事だ。
ただ、複雑すぎて、ぼくの頭では少々理解が追いつかなかった。年代ごとに人物と事件を書き出す必要があるかもしれない。
上巻の感想でも書いたが、本書は過去に起きた謎を探るだけのミステリーではない。ホラーやファンタジーの要素もあるし、ロマンス要素も強い。重厚な翻訳作品の醍醐味を堪能した。