あらすじ
エロディが勤める会社のクロークルームで見つかった、古い肩掛け鞄に入っていたスケッチブック。そこに描かれていたのは、エロディが寝る前に母が語り聞かせてくれた物語の一軒家だった。幼いころに事故死した母のおぼろな記憶をたよりにスケッチの謎を解くべく、過去への旅に足を踏み出すエロディ。やがて浮かび上がったのは一人の画家と非業の死を遂げたその婚約者、そして消えたモデルの存在だった……。『忘れられた花園』『秘密』でミステリ界の話題をさらった著者の待望の新作。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
著者はミステリー系の作家であるらしく、本書も一応ミステリーとして刊行されているようだが、なかなかの難物である。
巻頭に置かれた「読者へ」という章で説明されているように、本書は“バーチウッド領主館”なる建物にまつわる物語だ。1862年にこの屋敷で起きたある事件を、様々な時代、複数の登場人物たちの目を通して、重層的に追っていく。人々の関係は(まだ)明快に示されず、わからないまま読み進めるしかない。
時計の文字盤が描かれた章の一人称の語り手はいったい誰なのかが気になる。
下巻へ。