あらすじ
せんそう、あなたはなんですか?
この社会を生きるひとびとの多くが「戦争を知らない」世代になった今、
わたしたちは、どうやって/どのように「せんそう」を知り、語るのか――。
哲学者・永井玲衣と写真家・八木咲が立ち上げた「せんそうってプロジェクト」。
二人が見て・きいた「せんそう」の声を、記憶をあなたに手渡す、「せんそう」を語る言葉と出会い、探すドキュメンタリー。
世界中で戦争が起こっているのに、わたしたちは「せんそう」をあまりに知らない。
でもわたしたちは、本当は「せんそう」を知っている。
「せんそう」を経験している。「せんそう」を生きている。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
永井さんの著書が好きなので心待ちにしていました。八木さんと取り組まれている「せんそうって」プロジェクト。当事者じゃない自分をいつもしらけて感じていたけど、知ること聞くこと、その世界の断片に触れることでできることもあるのかもしれないと思わせてくれる。語り継がれることは決して無意味でないし、わたしはわたしなりに知って、気にして、少しだけ何かを変えて、そうやって「せんそうって」の問いにかかわりつづけていることをしたい。平素で、率直で、答えのないことばたちだからこそ伝わることがとても多くあった気がする。語ってくれた人たちのまとまりのなさが、想像を働かせることを思い出させてくれたり。とても良い本です。
Posted by ブクログ
永井さんの新刊だけどおどろおどろしいタイトルに買うか迷ったけど買った本。
なんと言っていいかわからないけど、呆然としたり、恐ろしんだり焦燥したりした。問うことや哲学は自分であること、生そのもので、奪われてはならないものだと思った。
なぜ今この本が出されたのか。まだ間に合うと信じられているからだと思う。
ということで、四の五の言わずにおすすめの本。今生きる人として読んだほうがいい本でした。
とりあえず広島行きたい
Posted by ブクログ
今年は、戦後81年。
戦争を知らない世代として、
「戦争とは、どんな日々だったのだろう?」
そんな問いから、この1冊を手に取りました。
本作は、実際に戦争を経験した方々との対話を記録したドキュメンタリーとなっている。
教科書や映像では伝わりきらない、1人1人の記憶や想いが綴られていて、その言葉の重みに何度も立ち止まりました。
平和は、決して当たり前ではない。
だからこそ、過去を知り、語り継ぐことの大切さを改めて感じる。
読み終えたあと、きっと誰かと
「戦争って、なんだろう。」
そんな問いを語りたくなる作品です!
この令和の今こそ、多くの人に手に取ってほしい一冊です。
Posted by ブクログ
日本各地で「哲学対話」を実施する永井玲衣さんが、写真家の八木咲さんと「せんそう」について考え、語る言葉を探す「せんそうってプロジェクト」を立ち上げます。この活動が文芸誌「群像」に連載され、その書籍化が本書とのこと。
このプロジェクトでは、戦争を知らない世代が多数派になる中、教科書の歴史知識としてだけではなく、自分の言葉で「せんそう」を知り語る方法を模索します。日本各地での観察・情報収集や、表現を交えた「哲学対話」の場をひらいているようです。
様々な人の言葉から伝わるのは、迫力‥例えば、教科書には書かれていない、見落とされがちな声、音、光、色、人の眼差しの力でした。「せんそう」は私たちのすぐ側に、そして日常の中にもその影が潜んでいることを突き付けられます。
広島と沖縄を撮った八木咲さんのモノクロ写真は、81年前と今のあわいにある光と影を切り取り、時空を超えた訴えが迫るようで引き込まれます。多くの人の言葉、永井さんの言葉に八木さんの写真が交差し、想像を膨らませられます。
本当は、本書を読んで考えたことを誰かと共に語る読書会とかに意義があるのでしょう。多くの言葉を手渡され、自分は「せんそうって」のあとに、どんな言葉を続けるか…。「せんそう」を語るための自分の言葉をさらに探し続ける必要がありそうです。
Posted by ブクログ
永井さんが、戦争についてどういう風に語るのかと思って読む。現在は戦争体験者が亡くなっているので、どのように戦争を語り継ぐのかという問題でもある。
読んでからずっともやもやする。あとがきに書かれているように、あまりうまくいっていないのではないか。あえて出典を巻末にまとめることで、無名の人の声も著名な書籍からの引用も区別がつかない一個人の声として読ませるのだが、匿名の個人の言い淀みまで丁寧に掬っている場合ではないのではないか。
この言葉なら自分の体感でも戦争のことがわかるというような個人の実感の話はもう読まなくてもいいかなと思う。事実を読む方がよいように思う。
たたずまいが美しい本。