【感想・ネタバレ】フードファディズムのレビュー

あらすじ

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「フードファディズム」=食べ物や栄養が健康や病気に与える影響を過大に評価したり信じたりすること。適当な量を守り適切な食事法を行えば、ある食品を摂取した結果、急激に体によい/悪い状態になることはない。しかし、マスメディアを中心にそんなあやしい食情報が溢れる昨今、有益な情報のみを取捨選択するのは至難である。そこで、この概念を日本ではじめて紹介した著者が、メディアから身近な食品までを例にあげ、食情報の読み解き方や食と健康のあり方を提言する。

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Posted by ブクログ

 群馬大学教授・高橋久仁子先生の近著.本職の栄養学・食品学の専門家として,ちまたにはびこる安易な食品神話(いわゆるフードファディズム)をつぶさに検討・批判し,正しい食品知識に基づくまっとうな食生活を提案し続ける.その志に感服.

 エッセンスがあとがきにうまくまとめられており,感銘を受けた;「食に関して諸説が飛びかう中、多様な食べものを食べものとして、当たり前に食べることを大事にしたい。そして、そのことを家庭の食卓を介して次世代に伝えたい。〜(途中略)〜あれこれの食品を適度な量で食べることを善しとし、時に不まじめな日があっても、おおかたの日々をまじめに食べる。これを「食の基本知識」として共有できないものだろうか。」高橋久仁子(著).フードファディズム―メディアに惑わされない食生活.中央法規出版,2007.の193ページより引用.

 ぜひ,多くの人に読まれてほしい本.

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

「科学」って確かに妄信、宗教の領域だ。
いつも思うんだけど、化学の知識に疎い人たちは何を信じたらよいのだろう・・・

少なくとも過信はいけないことはわかった。

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2014年05月27日

Posted by ブクログ

07年に世に出た本だけど、今もその価値は色あせない。「食関連情報のかくらん者」が増えつつある昨今、この本が伝えようとしていることはとても重要になりつつある。

フードファディズムとは、食べ物や栄養が健康や病気に与える影響を過大に評価したり信じたりすること。本を読み終えると「人を不必要な不安にさせるヒト」が身の周りにずいぶん多いことに気がつくはず。

そしてそのヒトを注意深く観察すると、その行為が「虚栄心」「欲」によって生じていることにも気がつくだろう。そうしたものに惑わされないようにするためには、情報の精査、読み解き方が必要なのだ。

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2013年06月15日

Posted by ブクログ

まとまりもよくあと味も悪くない。
短絡的告発でない。
フードファディズムを導入としつつ、日本の食料自給や個人の食の自立を考える契機になった。

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2010年11月03日

Posted by ブクログ

それさえ食べれば健康が確約される「マジックフーズ」や、逆にそれを食べると病期になる「悪魔スーズ」は無い。

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2025年05月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

群馬大学教育学部、高橋久仁子教授著
「フードファディズム メディアにまどわされない食生活」
2007年発行

安部司著「食品の裏側」「食品の裏側2」を読んだ私に、
歯科医の友人が薦めてくれたので読んでみました。
fad=一時的な熱中

ある意味「食品の裏側」と対峙する本だけど、
実は安部氏と意見が一致する部分も多い。
野菜ジュースを飲めば野菜は充分などという考えは大間違い、
ということなど。

(メモ)
著者が引用している、あるアメリカの研究者による指摘では、
「その支持者が熱狂的に取り入れた食行動の異常なパターン」と定義(19)

食品成分に「栄養効果」とは別に「身体に良い効果」を期待する時、量を考慮しないとフードファディズムに陥りやすい。
一例として、ニガウリ(ゴーヤー)の血糖値を下げる効果。
ラットの実験では効果があったが、体重と比べると与えた量がとても多い。体重50キロの人なら9.5キロのニガウリに相当。(50)

なお、ニガウリをたくさん食べている沖縄県は、糖尿病死亡率が男女とも第二位(ワースト2)。(56)

飢餓こそ食における最大の危機、であり、食料自給率39パーセントの日本が危機に直面していることを実感している人は少ない。
○○は身体に悪い、食べ過ぎ、食べなさすぎ、ばかりを気にするフードファディズム。(57)

健康食品の問題点
1.有害物質を含むものがある
2.医薬品成分を含むものがある
3.一般的食品成分でも病態によっては有害作用をもたらす
4.抽出・濃縮等による特定成分の大量摂取が問題を生むことがある
5.食生活の改善を錯覚させる
6.「治療効果」の過信で医療をないがしろにする
7.非食品の食品化(69)

中国から輸入した減肥茶から薬剤フェンフルラミンが検出されることがある(72)

強精を暗示する製品にバイアグラの成分であるクエン酸シルデナフィルがしばしば検出される(72)

マスメディアによる食情報の問題
2006年、TBSが放送した「白インゲン豆を使用したダイエット法」で嘔吐や下痢などを訴える人が続出し、30人が入院したのは、調理法で3分程度炒るとされたが、それではレクチン等の有害物質が無害化しなかったから。(97)

納豆品切れ、結局、あるある大事典放送終了問題も説明している(94)

著者の研究室が2004年に行った調査によると、
「よく見る健康情報娯楽番組が多い人たちには肥満が多い」という結論を得た。
テレビ好きだから身体を動かさないこともあるかもしれないが、「1日に多様な食品を食べるようにしている」「食事には主食、主菜、副菜をそろえる」と答えた人が多く、結局、テレビで身体にいいと言っているものをあれこれと食べ過ぎているのではないか。(107)

外食する場合、「ざるそば」「おにぎり」「ハンバーガー」だけは避けたい。
ざるそばやおにぎりに牛乳とトマトが、ハンバーガーにトマトが加わると一応は食事の形になる。
おにぎりとハンバーガーは持ち帰ってトマトや牛乳を添えられるが、そば屋にトマトや牛乳は持ち込めない。(182)

ハンバーガーを危険だと批判する人は多いが、そばを食べていれば健康、安全だなんて思っている人は、やはりフードファディズムに陥っているかもしれませんね。

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2021年03月15日

Posted by ブクログ

「フードファディズム」=食べ物や栄養が健康や病気に与える影響を過大に評価したり信じたりすること。適当な量を守り適切な食事法を行えば、ある食品を摂取した結果、急激に体によい/悪い状態になることはありません。しかし、マスメディアを中心にそんな「あやしい食情報」が溢れる昨今、有益な情報のみを取捨選択するのは至難の業です。そこで、この概念を日本ではじめて紹介した著者が、メディアから身近な食品までを例にあげ、巷に溢れる「食情報の読み解き方」や「食と健康のあり方」を提言します。

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2009年10月07日

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