あらすじ
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現代建築構法には、素材の特性が生かされない・架構形態の多様な展開がない・建設工法に工夫がない等の欠陥が見られる。構法が備える条件は、物性、力学、生産技術の内的必然性と、環境、空間、経済の社会的要請から生まれる。どのような構造体が望ましいか?どう構築するのか?構法の変革に向けて、あるべき姿をリアルに素描する。
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Posted by ブクログ
建築に関する書籍は本屋に行けば、数多くあります。
ですが、その殆どがデザイン向けの写真集だったりして、
純粋に構造技術者になりたいと思っている人には満足が得られないと思います。
特に構造分野ではかたい教科書的なものばかりなので、読み物として情報を得たいというときには、
自分でよく吟味して探さなければならないことになります。
今回から当分はその構造分野のなかでも稀な読み物タイプの本を紹介したいと思います。
その中でも、名著として名高いのが冒頭に掲載した、『建築構法の変革』です。
僕はこの本を通して初めてサンティアゴ・カラトラバの名前を知りましたし、
構造形式を論理的に解釈し歴史の系譜を追って、構造からの現代建築批判を十分に行なっているのは特筆すべきところでしょう。
途中、マトリックス形式で解説されている部分があるので、建築家の晦渋な文を100冊読むより、これ1冊読んでおけば建築の要点は抑えられるでしょう。