あらすじ
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医療経済学の視点から、わが国の医療制度改革の問題点をあぶり出し、改革への道標を示す。「コストの国際比較」「医療費高騰の犯人探し」「医療保険制度の功罪」など、著者の研究データに基づいた医療制度の現状を踏まえ、改革のためにできることは何かを探る。
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Posted by ブクログ
医療費の増加の要因は以下の4つのいずれの寄与よりも「医療技術の進歩」の寄与が高いかもしれないとのこと。
①高齢化
②医療保険制度の普及
③医療供給数の増加(医師数増加、医師誘導需要)
④他産業の生産性上昇格差
近年の検査機器や放射線治療機器、ロボット手術機器、新薬(がんの分子標的薬の開発など)の開発などは高齢化による医療費の増加とともに医療費増加の大きな要因であるこは感覚的にも理解できる。
筆者は、予防による医療費増加の抑制は限定的であり、むしろ寿命の延伸による介護費用の増加を指摘している。医療費は、寿命が長かろうが短かろうが、急性期あるいは末期に投入する医療は変わりないことも指摘している。
国策あるいは地方自治体の施策が、筆者が指摘するように、クールにスマートに勧められれば、あたかも健康施策をしていかにも行政ががんばっていることを首相するために税金が投入されるような税金のムダ遣いをしなくて済むのにと思う。