あらすじ
わずか1日ほどの短い「航海」だった
なぜ、無謀な沖縄特攻は決行されたのか。沈没の瞬間、何が生死を分けたのか。関係者を徹底取材し、大和の壮絶な最期、生き残った者たちの戦後の苦悩へと迫っていく。巨大戦艦に翻弄された一人ひとりの人生を丁寧に描き出す、渾身のノンフィクション。
■目 次
今生きる人に、大和が伝えるもの(戸高一成)
第1章:「巨大戦艦・大和」誕生(大島隆之)
第2章:戦場の“大和ホテル”(大島隆之)
第3章:崩れた不沈神話 レイテ沖海戦(大島隆之)
第4章:沖縄特攻下命と「死ニ方用意」(伊東亜由美)
第5章:戦艦大和の最期(伊東亜由美)
第6章:漂流 生きるための闘い(伊東亜由美)
第7章:大和乗組員たちの戦後(伊東亜由美)
第8章: 遺族たちの戦後(大島隆之)
おわりに(大島隆之/伊東亜由美)
大和関連年表
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
大和の乗り組み員が見つめた大和の最後。大和に乗り組めたことは誇りであると生き残りの元乗り組み員達は誰もが言った。それはその当時を知るものしか分からない気持ちであろう。
Posted by ブクログ
2012年にNHKが制作したドキュメント、「巨大戦艦大和」の記録。
番組を制作したディレクターによってまとめられた、大和の生存者たちの証言集。
日本帝国海軍の最大の戦艦大和が、沖縄特攻に向かい沈没した時に、その事実は隠された。300名に満たなかった生存者の記憶は隠され、彼らが表で語ることはなかった。
平成に入り、その記憶を残そうと考えた時には、もうその事実からは長い年月が過ぎていた。しかし、戦艦大和に乗り組み、闘い、沈められ、運よく生き残った兵隊たちは語った、その事実を。
番組は生存者を探したが、話を聞くことができたのは、当時比較的歳若かった一般の兵隊のみ。
だからこそ、正式な記録、公式な記録ではなく、あるがままの証言集になっていると思う。