あらすじ
「もし私が、忌わしい奴隷制と非人間的不正をやっつけることができなかったら、頭に弾丸をぶちこんで死んでみせる」。インドの“巨人”の凄絶な人生。
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Posted by ブクログ
不可触民として生まれ、インドの初代法務大臣として憲法を作成して、不可触民制を廃止した人の伝記です。頭脳明晰で舌鋒鋭い行動派、不屈の心を持った巨人でした。このような人物が出てくるインドってすごい。
アンベードカルのように、物事の細かな差異を認識できて、本質を明晰な言葉で表現できるようになりたいものです。不可触民問題についてガンジーに向かってうったえるくだりや、ガンジーの非暴力を批判している箇所は読んでいて痺れました。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
「もし私が、私がそこに生れ育った階級が呻吟する、忌わしい奴隷制と非人間的不正をやっつけることができなかったら、頭に弾丸をぶちこんで死んでみせる」この国、いや外国においてすら、アンベードカルほど波瀾に富み、刺激的でロマンチックな人間は稀であろう。
牛糞にまみれた不可触民の子として生れ、不治の病のように忌み嫌われた少年時代を送り、床屋、宿屋、寄宿舎、車、寺院、役所といった社会の総てから疎外され、飲水、食物すら拒否される人生を歩まされ、やがて世界的最高学府で学位を取りながら、その一歩一歩を徒手空拳、血と汗を流し一つ一つ取ってゆかねばならなかった。
六五歳という短い生涯の中で、これほどまで多才な目覚ましい働きと学識を誇り得たということは、現代社会では恐らく類のない出来事であろう。
『ブッダとそのダンマ』に賭けた仏教再生への凄絶な人生。
[ 目次 ]
二五〇〇年
幼年、青年時代
自立
時の人
奴隷制に抗して
独立宣言
輝ける星
土地、労働、教育
世界世論の審判
ガンジーとの闘い〔ほか〕
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
不可植民の出身。カーストの外。触れてはいけないもの、近寄ってはいけないもの、視てはいけないもの。職業は便所掃除、ゴミ集め、靴職人、獣の皮剥ぎ、皮なめし、竹・ラタン(籐)細工、草刈り。夏の激しい渇き、労働後の渇きを癒すため、腐った溜まり水や汚水をすくって飲む。
国家社会主義を目指したい。基幹産業は国が所有すべき。保険、農業も国家の事業とすべき。土地は国の所有とし、カースト・信条に関係なく、農民に貸し与え、地主も小作人もいない国にしたい。▼インド新憲法。いかなる不可触民制も廃止する。不可触民への差別は罪とみなす。
仏教に改宗。クリシュナは神の中の神。イエスは神の子。ムハンマドは神の最後の預言者。ブッダ以外の宗教創始者は自己の無謬性を唱えた。ブッダのみ、教師の役割をもって良しとした。ブッダの宗教は道徳であり、仏教において神に代わるものは道徳律である。
*高野山に銅像。