あらすじ
世界一の巨人旅客機〈タイタン〉が、スターボウ航空の国際線進出第一便として羽田からソウルへ向け勇躍テイクオフ。だが同機は突如連絡を断ち、竹島上空で無言の旋回を始める。高度に発達したオート・パイロットの故障か? 風谷修、鏡黒羽が操る航空自衛隊F15が駆けつけると、韓国空軍F16の大編隊が襲ってきた──。努力家と天才、二人のイーグルドライバーが、800人の命を守る!
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Posted by ブクログ
夏見正隆の描く東アジアの情勢は、極め付けにキナ臭い。与党である主権在民党自体が怪しげであり、政権の閣僚内部にも売国奴が多数いる始末で、背景設定が雑なところはご愛嬌。なにせ、竹島の上空でKF16とドンパチやろうという設定なのだから、ある程度は仕方がない。純粋ヒーローものとしてなら十分読める内容である。差し詰め日本版クライブ・カッスラーというところか。今回は、新規参入の航空会社が日本キャリアーとして初のA380を韓国に向けて就航便に、レンジャー研修明けの漆沢美砂生と山澄二尉が拉致される。前作から代わり映えのしないプロットである。しかし、本作では、政敵排除のため巧妙な罠が仕掛けられているが、拉致された二人の女性尉官の活躍により敵の排除に成功する。しかし、オートパイロットにより操縦されている機体の自由は中々取り戻せず、そうこうしているうちに韓国軍のF16が上がってくる。竹島を国土とし領海設定を変更するウルトラCで現地に急派された二機のイーグルは丸腰、駆るのは風谷と鏡。後半の空戦シーンの描写は、流石と思わせるものがある。