【感想・ネタバレ】たったこれだけの家族 河野裕子エッセイ・コレクションのレビュー

あらすじ

幻のエッセイ集『みどりの家の窓から』を全篇収録し、未収録エッセイとともに新編集した一冊。飾り気のない体当たりのエッセイからは、人々を魅了してやまない感性の源泉が見えてくる。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

1900年代、慣れない外国で生きる河野さんとその家族の生活が描かれている。特にドラマも誇張もなく、自然体の筆調で読みやすい。何気ない日々の中で、家族の心の機微が感じられる。
特に印象的だったのは、外国の慣れない環境で生きる子どもたちの姿だった。学校が外国人ばかりで、しかも言葉の壁があり、環境に適応できない無力感と、それでも抗おうとする逞しさが、子ども達の日々の何気ない言葉や態度から切々と感じられた。そんな切なさに胸を締め付けられ、時に心が温かくなる。素晴らしいエッセイだった。

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2021年01月28日

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