あらすじ
「奇蹟は確かに存在する」病気も怪我も存在せず、失われた四肢さえ蘇る奇蹟の楽園ジョーデンタウン。調査に赴いたまま戻らぬ助手のため現地へ乗り込んだ探偵の大塒(おおとや)は、次々と不可解な死に遭遇する。破滅へ突き進む教祖。熱狂する信者たち。奇蹟を信じる人々に探偵の論理(ロジック)は通用するのか。めくるめく推理の果てに待ち受ける瞠目必至の真相とは。本格ミステリ史上に燦然と輝く新たなる金字塔。(解説・千街晶之)
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Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白かった。最後までひっくり返され続けた。
隔離された世界、自分たちとは違うものを信奉する人々。
その人たちに、自分の世界の見え方でものを語っても理解し合えるはずがない。
そこを踏まえての最後の解決編。かと思いきや、まさかのどんでん返しである。
しかしそのどんでん返しでさえも、最後の最後に描かれる場面で題名の意味が分かって、結末に余韻を残して終わるのである。
こればかりは読まねばわかるまい。
とっとと読むのが一番である。
Posted by ブクログ
設定、展開、ロジック、動機、あらゆる点において素晴らしい。奇蹟によって認知が歪められたカルト村で起きた連続殺人事件。物語上の必然性から繰り出される多重解決。信仰と現実という二者間の問題が形を変えて跳ね返るホワイダニットは実に鮮やか。そして最後の最後に明かされる犯人の心理。一切の普遍性を持たない、極めて個人的な動機の強烈さに唸らされる。
Posted by ブクログ
奇蹟を起こす人民教会という僻地で活動する宗教団体に調査団として潜入してるりり子を追ってきた大塒。調査団が謎の死を遂げる先にある真実は。
人民協会では脚が切断した人も脚が元通りに戻ったという。しかし教会員外の余所者からみると車椅子に乗って脚は棒切れで支えてあるだけ。敷地内では事故や怪我をすることもないという。
教会側の奇蹟が起きているという視点からの推理、それを覆すように余所者側の視点からの推理で論を組み立てる。その結果人民協会の崩壊を指すロジックで落とすのはさすが。
なんで教会員900名強を巻き添えにさせる必要があったかのオチは恐ろしきいけにえでしたね!