【感想・ネタバレ】不発弾のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

どれも仕事とプライベートがある普通の人がでてくる。
絶品煮込みの話、ゾクゾクして面白かった。
ありそうな隣の噂話という感じ。

でもさすが乃南アサだと、するする読める。

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2020年11月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 乃南アサさんの本は久しぶりです。
 この作者さんは、私に強い影響を与えた一人だったと思います。今もその本を読んだときの衝撃は忘れてないし、これからも一生忘れない。

 さて、そんな個人的感慨はさておき。
 この本の内容について簡単に説明すると、短編集でした。
 表題作は、家族に対して不満を漏らすこともなく、父親として「こうあろう」と思っていたことをしっかり守っていた父親に対して、思春期を迎えた子供を始め、妻までも当たりがきつくなり、男の人が爆発し切れないモヤモヤを抱えたまま、最後には家を飛び出してしまう話です。

 なんというか、私は娘で。
 まだ母にはなったことがなくて、また、母にしかなれなくて。
 こういう父親の気持ちってよくわからないけれど、確かにこういう扱いであったら、腹が立つんだろうなというのはなんだか身につまされた。
 そんな歪でもない。何処かにありそうな。でも、どこかボタンを掛け違えてしまった家族の話がたくさん載っていました。

 読んでいて思ったのは、決して他人事じゃないよなあ……ってことで。
 こういうことって、何処にでもあるんだろうなって思いました。
 例えば表題作の男の人だって、結局家族に怒りをぶつけられないまま家を飛び出しちゃって、一番最初にすれ違った人に怒りをぶつけようと考えながら街を歩いているところで終わっているんですが、これ、本当にぶつけちゃったらどうするんだろう……とか、これでぶつけられないまま狭いシングルか何かのビジネスルームで一泊して帰ってきちゃうのが普通なんだろうな、と思ったり。
 でも、後者だったらいくらでもある話、ですむかもしれないけど、前者だったら「足を踏み外した」なんて一言じゃすまない話なんだろうなって思います。

 一つ一つの話をこうやって掘り下げて考えていったら、きっと考えさせられることって多いんだろうなって思うんですが、あんまりそればっかりやってるとレビューとしてキリがなくなってしまうので、このあたりでやめておきます。

 いつもどおりの作者さんのいつも通りの短編集です。
 安心して読んでください。

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2014年12月26日

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