あらすじ
新連立政権が掲げた日米安保破棄にはじまった、極東ソ連軍の日本上陸作戦。混沌とした政治状況の中、予備的な出撃を余儀なくされた自衛隊は圧倒的なソ連軍の前に次々に倒れてゆく。日ソ融和条約という名を借りた日本占領計画。ついに新潟に上陸したソ連軍機甲師団は一路、首都東京を目指す。日本の独立と民主政治を守るため、ついに自衛隊は超法規的行動を開始する。国からの支援もなく孤立する自衛隊。はたして彼らは日本を守り抜くことが出来るのか?航空自衛隊F-2とソ連主力戦闘機Su-33のダイナミックな空中戦、T-80を伴う強大な打撃力に立ち向かう陸上自衛隊兵士達の死闘、海上では海自潜水艦隊とソ連艦隊が激しく交差する。東西冷戦を背景に描き起こされた小林源文が描く戦場劇画の傑作が、新たに12ページの新作を追加しついに復刊。
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ありえたかもしれない恐怖
左派政権が成立した途端、日本を急襲したソ連軍!それをただ黙認(というか事実上の歓迎)する内閣に対し、勇猛果敢な自衛隊員達はどう出るのか?というお話。
現実や責任に押しつぶされそうな指揮官達とは対照的に、「よくわからんが、やったるで!」と学生ノリな一部隊員たちなど、クスリとさせられる場面もある。
今では突拍子もない話に思えるが、ソ連が絶好調だった冷戦期、もし極左勢力が国政を握っていたら十分起こりえた話であろう。まだ中共は元気だし、これを読んで危機感を持っておくのもいいかも。