【感想・ネタバレ】ニッポン不公正社会のレビュー

あらすじ

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結果の不平等、格差ならまだ仕方がない。しかし、いまの日本社会は、自由競争の名のもとに、世代を超えて格差が温存される"不公正社会"にされようとしている!『機会不平等』『しのびよるネオ階級社会』などで日本の格差拡大に警鐘を鳴らし続ける二人が、そのイカサマな構造にするどくメスを入れる!勝ち組・負け組をはなから決めつけるのは誰か?格差拡大のペテンを衝く渾身の対談。

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Posted by ブクログ

斎藤貴男と林信吾が、いわゆる格差社会について対談するという内容。
私の不勉強を恥じるしかないのだが、論が政治的な話題に及ぶと、理解できない部分も多かった。
マルクス主義やら新自由主義やら保守主義やら、この本だけでなく他にも様々な本でよく見かける単語だが、それが何であるのかほとんど理解できていない状態
社会について深く知ろうともせず、内外の動きはテレビニュースや新聞の見出しだけでざっと概観するのみ・・・という生活を続けてきてしまったのだから仕方のないことかもしれないが。
『下流社会』のように、具体的に「ある階層に属する者は○○を好む」などと単純な因果関係を示してもらわないと理解しにくいと感じてしまう、自分の手軽なマニュアル思想とも言うべきレベルの低さに愕然とした。
少なくとも、政治的あるいは経済的な思想の概略だけでも、それらの拠り所となっている書を読むなりして知識をつけてから再読したら、また違った発見があるかもしれない。
『格差の根絶など不可能だ。問題は格差そのものではなく、もともと存在する格差を、国家が積極的かつ強権的に拡大させていこうとする不公正な暴挙にある。生まれつきの環境による有利・不利の存在をないものであるかのように装い、誰もが同じ条件で競争できているかのように見せかけるイカサマの卑劣にある。』(後書きより抜粋)
今は、この言葉になるほど・・・と頷くのみ。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

この本も購入してから長らく積ん読してあった一冊。斎藤氏の主張は、他の著作でおおよそ分かるが、林氏の本は読んだことがなかった。

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2011年08月03日

Posted by ブクログ

 「日本社会が目指しているのはアメリカ社会の一部になるということ」というのは納得。そのアメリカ社会の基本原理は新自由主義であり、それは社会ダーウィニズムと同義だというのもうなづける。対談形式のこの本が一貫してテーマとしているのが、不公正な競争原理に支配された格差社会であり、それはイギリスのようなストレートな階級社会よりも問題があるということ。そして現在の格差社会が進むと日本も再び階層分化が進み、イギリス的な階級社会になるだろうと指摘する。
 「ジャーナリストは権力に逆らうことをもってアイデンティティがある」という斎藤氏のジャーナリストとしての著作を今度は読んでみたい。「わかりやすさ」が第一の価値になってしまっている社会に生きる者として。

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2009年10月04日

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