あらすじ
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埼玉県は蓮田の小さな蔵、神亀酒造七代目蔵元、小川原良征が造りの全量を純米酒に切り替えてから二十年。小川原を支えたのは戦中、蔵を守った祖母くらへの愛情と蔵再建への情熱だった。それは同時に業界からの批判や税務署からの圧力との闘いでもあった。今その名は広く知られる。しかし、闘いはつづく。「日本酒は稲作文化の生んだ偉大な華」の信念をたぎらせながら、これからも…。
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Posted by ブクログ
日本酒ファン必読の感動作です。アルコール添加が当たり前になった日本酒業界で、日本酒を米だけで造る、そんな当たり前のこと取り戻すために、業界や税務署と長年闘いを続けないといけなかったんですね。最近は多くなってきた純米酒ですが、それまでにはこの本の神亀酒造さんのように多くの方の闘いがあったのかと、感謝しています。
Posted by ブクログ
蓮田市の個性的な酒蔵、神亀酒造のドキュメンタリー。現在の日本酒が、実は水と米以外が添加されているということを初めて知った。ほとんどの酒は、醸造後にアルコールを添加しているのだ!だから、澄んで透明な味なるわけだが、中身のバランスが崩れることもあり、燗で飲むと飲みにくくなる。だから、冷やで飲ませようとするのだ。今や、アルコールが添加されていない日本酒は、純米酒と呼ばれているらしい。今後は、純米酒を好んで飲んでいくことにします。
Posted by ブクログ
無骨な酒らしい、とても飲んでみたくなる本!!
内容も無骨ではあるがとても、気になる本です。
さっそく神亀を飲みたいと思う。
純米飲んで、始めて二日酔いしない日本酒を知りました。
Posted by ブクログ
米や水に恵まれた土地柄というわけでもなく、要するに「酒は何よりも人が造るものなのだ」という真理に帰結する感動の書だ。(酒は作るじゃなく、「造る」という壮大な語用にも改めて感動するなあ(^_^;)
Posted by ブクログ
もともと15年以上の神亀飲みなのだが、こんなバックボーンを持つお酒だったとは、全く気がつかなかった。
ご主人の小川原さんの闘争心・信念・気配りはもちろんのこと(冷害の年に自分のところのお米をそっと差し出す優しさ、持っている知識を全て与える懐の深さなど)、それを支える奥様、そして大きな影響力を与えた明治の祖母くらさんの存在は大きいと思う。こういう人が真っ当なものづくりをしていると思うと、単なる一エンドユーザーに過ぎない私も誇らしく思う。
しかし今、真っ当なものに真っ当な対価を払うことをみんな忘れかけてはいないか。なんでもかんでも安けりゃいいのか。
2007.01.21-02.26