【感想・ネタバレ】電気は誰がつくるのか:再生可能エネルギーの現場のレビュー

あらすじ

「3・11」以降、大きな注目を集めている再生可能エネルギー発電。「基幹エネルギーになり得る」「欠点が多くて無理」などの意見が聞かれるが、本当のところはどうなのか? それを知ろうと、全国各地の再生エネ発電事業やその現場で取り組む人たちを訪ねた。
筆者は専門家ではなく、小さなメディアに属している記者。素人が現場を見て得た、素朴な感想と基礎知識が書かれており、専門書や国・電力会社の資料よりも、かえって問題の本質を分かりやすくつかめる。

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Posted by ブクログ

3.11以降、エネルギー問題への関心は従来とは比較にならないほど高まったが、はたして日本において再生エネルギーは普及させていけるのだろうか。そんな疑問を抱いた機関紙連合通信社の記者が、再生エネルギーに取り組んでいる現場や、電力業界の現状、そして対極ともいえる原発問題などを取材し、そのレポートを2011年8月から翌年7月まで「連合通信」に掲載した。本書はその記事をベースに加筆・修正されたもの。
「再生可能エネルギーの地元」「普及を支えるヒトとモノ」「誰がなぜ阻んでいるのか」の3章構成になっているが、原発再稼働問題のさ中に書かれたあたりは、単なるレポートではなく、不条理に対する憤まんやるかたない記者の心情も伝わってくる。巻末には、金融業界においていち早く脱原発の姿勢を明らかにした城南信用金庫の吉原 毅理事長へのインタビュー、参考資料として「政府の再生エネ普及に向けた規制緩和103項目」が掲載されている。規制緩和の実施時期という項目を見ると「結論得次第」とか「早期に」「順次」「可能な限り速やかに」などの文字が目につく。導入への道はいかにハードルが多く、相当な覚悟と決意が必要であるかを示すために掲載したという。

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2012年11月16日

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