あらすじ
老朽マンションのプールを守ろうと奮闘する女子高生、ある日漫画が描けなくなった漫画家、友人を亡くしたシングル女性、学校をやめた息子をもつ父…「プール」をめぐるさまざまな男女の一夏を描く、芥川賞・大江健三郎賞作家、長嶋有の魅力作!
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Posted by ブクログ
本を読んでいる間、まさにプールに浮かんでいるような幸せな時間でした。
繋がるようで繋がらないプールの人たち。
そして、着地点も著者らしい!って、そこが好きなんだな。
ピンポイントですが(笑)
13章R大学教員室(与那国島)
この章は特にお気に入り。椚山先生なんともいえない存在感でした。
Posted by ブクログ
長嶋先生特有の人間描写、言葉の選び方がそれぞれ光っています。夏のプールの水面に映る水しぶきが、同じに見えてもいっ時いっ時すべてが違っているように唯一無二の輝きです。私は特に長嶋先生がもとより大好きなので贔屓目も入ってしまうのだけれど、小さな事柄の楽しみ方の向かう方向、行き着くところが同じ気がするので。
マンションの中庭の子どもプール、地域の市民プール、果ては与那国、ロンドンにまで場所を広げての人と人のかかわり合い。それぞれの視点から淡々とそれでも心根は熱く読み込めて何度もページをひっくり返しながら。
夏の濃い緑の林の木漏れ日、プールの塩素のかすかな匂い、暑すぎる日差しが感じられる小説です。
Posted by ブクログ
今まであったものが無くなるかも。ここでは、マンションのプールなのだが、ただただ時代の流れとか、気候変動のせいとか、仕方ないかではなく、どうしたいか考えてみるのもいいかもね。
Posted by ブクログ
プールと、プールにまつわる人々の物語。途中、ある人の悪癖(というか病?)には驚きました。全く理由が分からなくて「なんで?」と。最後の章はグッときて、涙ぐんでしまいました。読んでる間じゅうプールにいるみたいで、裸足でプールの床を歩く感じや、蛇口をひねると出てくるお湯といってもいいほどの水の熱さ、薬品の混じった独特なプールの水のにおいなどをずっと感じていました。プールに行きた〜い。
Posted by ブクログ
夏に読んで正解だった。何かが劇的に変わるわけではないけど、小さな一歩を踏み出すことが希望になる、そんなプールにまつわるままならないそれぞれの日常の物語。小学生の頃に通ったスイミングスクールの帰りに食べるアイスボックスの美味しさとか、夏休みにチャリで学校の開放されたプールに行って友達と遊んだことだとか、プールの後の授業の心地の良い気怠さと塩素の匂いだとか、あのかつての夏を懐かしく思い出しながら読み進めた。「皆が知らない幻想的なほどの景色を知っていることの優越は、たとえば勉強ができるとかインフルエンサーになるとかよりも、はるかに人を強くするものなのではないか。」日常に溢れるうつくしい瞬間を切り取って大切にできる人になりたい。
Posted by ブクログ
みんなそれぞれ悩みを持っている。
それを少しでも解消しようと頑張っている。
頑張った先にはなにがあるか?
そんな小説で、読後、僕は元気をもらいました。