あらすじ
文字を読むことが不得意で、勉強が大嫌いだった僕。大学4年のとき卒論のために配属された喜嶋研究室での出会いが、僕のその後の人生を大きく変えていく。寝食を忘れるほど没頭した研究、初めての恋、珠玉の喜嶋語録の数々。学問の深遠さと研究の純粋さを描いて、読む者に深く静かな感動を呼ぶ自伝的小説。
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Posted by ブクログ
面白くて面白くて、止まらなかった。
最後が衝撃的で悲しかった…。
自分のやりたいことが見つかって、それにひたすら没頭できることは、なんて幸せなんだろう。
Posted by ブクログ
実存主義的な文学感を感じる作品だった。「いかに生きるか」という人生の大きな方針に対して、自分の価値観や現状に応じて自分で選択し、その責任を担っていく。
いいとこ取りだけはできなくて、院進なのか就職なのか、研究なのか家庭なのか、常に選択をし続けるのが人生だと教えてくれる。その中で、自分の魂の内面に従い続けることを選んだ喜嶋先生の選択した世界線を「静かな世界」と呼ぶのは美しいなと。
マルクス・アウレリウス『自省録』にも
「自分自身の魂の中よりも静謐で煩わしいものが少ない場所はない」
とあるように。
カミュ『異邦人』
サルトル『嘔吐』
カフカ『城』
とかとテーマは似てる気がするのに本書の方がめちゃくちゃ読みやすくて面白く感じるのは、文体ゆえなのか、俺の価値観なのか、勉強不足なのか。
喜嶋先生のような人は恋愛ってしていいんだっけ?というのは俺の人生の大疑問。愛ってある意味で全霊をかけなきゃいけない概念だと思うんだけどどうなんだろうか?相手は自殺したのか濁されてたけど、そういう状況を作り出してまで自分の魂の内面に従いたいのであれば、恋愛をするってどっかで整合性取れなくて破綻しそうだなと思っている。キルケゴールや『月と六ペンス』にも同じような問題があるのでもっと深く考えたい。
後半のスピカの献身性にも感動した。
時の流れの速さの変化でなんか表現してるのかなとか思ったけど分からず。
自分のパラレルワールド人生味も僅かに感じた笑
それより最初の二点が興味深く、今後の人生に影響を与えてくれそう。
「学問には王道しかない。それは、考えれば考えるほど、人間の美しい生き方を言い表していると思う。美しいというのは、そういう姿勢を示す言葉だ。」P234