あらすじ
奥州藤原氏は平泉を拠点として平安末期の東北地方に君臨した。産金をもとに財をなし、京風の絢爛たる仏教文化を花開かせた。初代清衡から三代秀衡へ、支配権はどのように伸長したのか。秀衡の死後わずか二年で源頼朝に攻め滅ぼされたのはなぜか。京都との関わりを軸に、百年の歴史を多角的に検証。併せて、中尊寺金色堂に眠る歴代のミイラの学術調査結果も紹介する。『蝦夷』『蝦夷の末裔』に続く東北古代史三部作完結編。
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Posted by ブクログ
吾妻鏡での奥州藤原氏についての「三代九十九年の間」という記録について、ホントに99年なのか?とツッコミを入れてるのが嬉しかったです。
私も卒論作成時、本書44ページの表のような年代表でそれぞれの治世年を表にして、「ま、文学的表現でそうしてるんだよな」と、突っ込みたい気持ちで一杯でした。中公新書で突っ込んでいただけて、「わが意を得たり!」な気持ちになりました。
Posted by ブクログ
割とマニアックな本だった。読み応えがあるが、カジュアルに奥州藤原氏について知ろうとすると意外と骨が折れる本。ただ、平安時代末期から鎌倉初期のサイドストーリーとして、結構おもしろい。
Posted by ブクログ
<目次>
第1章 奥州藤原氏最期の日
第2章 百年史を多角的に考える
第3章 奥州藤原氏三代余話
第4章 滅亡への過程
第5章 金色堂に眠る歴代
<内容>
著者は、東北の古代・中世史を3部作にまとめたようで、これがその第三作だったらしい。しかし、章立てがわかりにくく、入門で読むにはきつかった。第5章の金色堂の奥州藤原氏3代のミイラの分析報告(ちゃんとしたのは出版されていないらしい)が面白かった。