【感想・ネタバレ】タイム・アフター・タイムのレビュー

あらすじ

解像度の高い人物たちと情景描写に惹き込まれ、 どんなに遠くてもなお鮮やかな恋の記憶が立ち上る。
――松任谷由実(シンガーソングライター)

こんなに泣いたら、きっと人生が変わってしまう。そんな恐怖とともに読み終えました。
――金原ひとみ(作家)

『国宝』の著者、待望の最新作にして、 作家デビュー30周年記念作品!

眩しい夏の初恋と、二十年後の再会――
あの日、二人は何を守り、何を手放したのか?

純粋なものに向き合ってみたいと思った。
眩しいくらい純粋なものに向き合った時、自分の心がまだちゃんと動くのか確かめてみたかった。
『タイム・アフター・タイム』は私なりの純粋なものをたくさん詰め込んだ小説です。
――吉田修一

「取り返しのつかない間違いをした。
でも、大切な人のそばからは離れなかった」
建設会社に勤める尾崎颯は、土砂降りの雨のなか、高校の同級生だった久遠愛と再会する。二人は同じプロジェクトの担当者として再び言葉を交わすようになるが、建築家のデザイン盗用疑惑によって計画は暗転。さらに尾崎の家庭にはスキャンダルが迫り、久遠もまた、癒えない心の傷を抱えていた。
揺れ始める心はやがて、二十年数前の夏へと引き戻されていく。
青く輝く海と空に歓喜したあの頃と、眩しさを見つめ返せない今――東京と長崎、現在と過去を往還しながら、痛みも後悔も優しさも、すべてを抱きしめてあたためる長編大作。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

オッソーと久遠、この二人だったからこそ、手に入れることのできた景色があったのだと思う。

読みながら、いろいろな感情の涙が出た。悲しいだけでも、嬉しいだけでもない。登場人物たちが過ごした時間、越えてきた時間を一緒に歩いてきたからこそ湧いてくるような涙だった。

情景描写が鮮やかで、人物の心理も細やかに描かれている。景色そのものだけではなく、そこにいる人の感情まで色を持って見えてくるようだった。文字を追っているはずなのに、物語の中に自分も登場人物の一人として参加しているような没入感がある。

だからこそ、「うんうん、そうだよな」「分かるよ」と、何度も心の中で登場人物たちに頷きながら読んでいた。

もちろん、傍から見れば「いい気なもんだ」と思われても仕方のない生き方もあるし、実際に「それでいいのか」と思う行動もある。決してすべてを肯定できるわけではない。

それでも、人は誰しも、自分の選んできた道や今いる場所をどこかで肯定しながら、あるいは肯定できるようにしながら生きていくものなのだろうと思った。そうしなければ、これまで歩いてきた時間を抱えて先へ進むことはできないのかもしれない。

正しいか間違っているかだけでは割り切れない人間の感情や生き方を、簡単に裁くことなく描いているところにも惹かれた。

そして、そのすべてを500ページを超える長編の中で描きながら、最後まで物語から離れさせない。

この二人の時間をこんなにも長く見届けたはずなのに、読み終えたあとには、その先の景色まで見ていたくなった。

吉田修一さんの筆力、圧巻だった。

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2026年08月15日

Posted by ブクログ

個人的には著者が同じ国宝より好き。
映画を観ていないけど、国宝は映像が伴って良さがより際立つ作品じゃないかと思う。

で、こちらの作品は、日経に連載されている小説だった。
日経を購読しているので連載を読めば読めたけど、この作品に関して言えば1冊を一気読みした方がいいように思った。

舞台は、東京、長崎、沖縄。
登場人物はいずれもワケあり。
ベースは高校生の恋愛話なんだけど、話は単純ではない。
そして、20年経ってもその2人にも、高校時代にかかわった人たちにもなんかワケがある。
そんな描写が結構引き込んでくれて、500ページ以上あるのに1日で読んだ。
オッソーと久遠のその後を知りたくなった。

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2026年08月15日

Posted by ブクログ

何だこの小説は。めちゃめちゃ最高じゃないか。何なんだ、この青すぎて濃厚な青春は。大なり小なり誰にでもある青春の思い出に重ね、自身の青い時代も思い出す。そして誰しもが若き日の経験を経て今に至る。好きになればなるほど、一緒にいればいるほど、自分たちの居場所がなくなっていく。実にうまい表現だなぁと思った。それでも思う、当時その子を好きになって本当に良かったと。

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2026年08月14日

Posted by ブクログ

 ああ、なんて愛おしい物語なんだろう。これほどエモい小説があっただろうか。

 誰しも思い出しただけで、キュッと胸が苦しくなるような思い出があると思う。あの頃に戻りたいわけじゃないけれど、ずっと大切に取っておきたい。そんな思い出。

 そんな自分の中の青春をそのまま描いてくれるのがこの小説だ。読んでいる間中ずっとその大切だった時間にタイムスリップしたような感覚でいられた。

 オッソー(尾崎)と久遠は偶然再会するところから物語は始まる。この2人は高校の同級生で、恋人だった。

 内容には敢えて触れないでおきたい。これから読む人のためでもあるし、内容には関係なく感情優先の物語だと思うから。

 これからもずっと大切にしたいと思える小説と出会うことができた。

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2026年08月12日

Posted by ブクログ

建設会社に勤める尾崎颯。同じプロジェクトの担当者として高校の同級生だった久遠愛と再会するが、建築家のデザイン盗用疑惑によって計画は暗転。さらに尾崎の家庭にはスキャンダルが迫り…。

いくつものエピソードが時系列を無視して語られる形式なのに、まったく戸惑うことなくスラスラ読めるのは、吉田修一の筆力の賜物なのだろう。登場人物のキャラがしっかり立っていて、物語の展開に無理がない。そう遠くないうちに映像化されるに違いない傑作だった。
(A)

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2026年08月11日

Posted by ブクログ

読み終わった瞬間、温かい涙があふれ出て
止まらなくなりました…
心がいちばん柔らかい場所に
優しく触れられたような
切なくも美しい余韻に包まれています♡

 

初めて目にした時から
相手のことばかりを考えてしまう初恋の戸惑い
ふたりで並んで歩くだけで感じる胸の高鳴り…

『オッソー…』
『久遠…』

お互いの名前を呼び合うだけで
ドキドキしちゃいました♡

 

登場人物たちの心の揺れや傷
そして誰かを愛おしく想う純粋な気持ち…

過ぎ去っていった時間と
今生きているこの瞬間が
ふっと重なり合うところで
気づけば涙が頬を伝っていました

 

澄み渡る空と海のような
グラデーションが美しい青の表紙も素敵だな♡
久遠やオッソーも
ふたりで並んで観た景色なのかな…

読んだあとはいつもの景色も
より少し愛おしく見えてくるような
素敵な作品でした♡

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2026年08月11日

Posted by ブクログ

こんな言葉で表すとチープになってしまう気がしますが、胸きゅん です。
吉田修一さんは情景を想像させる表現が素晴らしいと思います。時と場面が変わっても、すぐに脳内の風景が切り替わります。
込み上げてくるものがある、眩しいお話でした。

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2026年08月11日

Posted by ブクログ

国宝と赴き変わり、淡々とした若い恋人の日常。登場人物がみんな魅力的で、テンポの良い文章に沖縄の青い海と空が浮かび上がり、なんだか、こちらまで胸が熱くなる。「自由ってのは恐怖心がないこと」25年前のパークライフも何かが起こりそうで何も起きない日常をおしゃれな文章で淡々と描いていて、雰囲気は似てるが厚みが増したかな。

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2026年08月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

建設会社に勤める尾崎は大雨の日、タクシーを奪い合う形で高校の同級生である久遠に再会する。久遠は広告代理店に勤めており、尾崎のたちの建設会社とともに美術館建設プロジェクトに携わることとなる。時を同じくして、編集者である尾崎の妻は取材相手であるjリーガーと不倫しており、話し合いの末に離婚することとなる。久遠も数年前に流産をしてとり、パートナーとは離婚していた。そんなことも相まってか、高校時代のように2人は仲のいい関係に戻ってゆく。大人になった2人の話と高校時代の2人の話が交互にあり、2人の人生を追体験しているようだった。高校時代の尾崎は母親に育てられていたが、その母親が県議会議員とドライブ中に交通事故に遭う形で亡くなってしまう。しかもその県議会議員には家庭があり、不倫だったことで噂や心ない言葉で傷つけられることになる。親を失った尾崎は叔母の家にお世話になるのだが、叔母の夫は個人塾を経営しておりそこにも噂の影響が出ることとなる。また、その夫婦の娘にも好意を寄せられ、久遠と付き合っていた尾崎はその気持ちには答えられなかった。それに動揺した娘は自殺未遂をしてしまう。それを知った叔母夫婦は辛い判断ながらも尾崎に部屋を借り家から追い出すこととなった。そして、高校3年の冬に尾崎は久遠とともに小さい頃に家族旅行で行った沖縄に向かう。2人とも家出という形で。数日で帰る予定だったが、尾崎は帰らずにここで暮らすと言い、久遠も一緒に暮らすこととなった。島での暮らしは大変なものだと思うが、手を差し伸べてくれる人もたくさんいて、2人は幸せそうに支え合って頑張っていた。だがある日、2人で貯めていたお金が空き巣に盗まれてしまった。それでもう無理だと思った久遠は尾崎に長崎に帰ろうと話したが尾崎はもう少しここで頑張ると言い、2人は別れることとなった。
そしてお互い高校卒業の認定試験を受け、大学に進み、東京で就職し、同じプロジェクトで再会することと。なる。2人が別れたからお互いに生きるために頑張り、しっかりとした社会人になれていたわけで、2人で一緒にいれば共倒れになった可能性だってあった。そんなことは語らずに、久遠が別れてよかった、と尾崎に言ったこと。それを尾崎はしっかり裏の意味まで読み取って何も言わなかったこと。学生時代の2人は小さな世界でお互いを大事にしていてそれも十分尊いことなのだが、2人ともさまざまな経験をして大人になってまた再会できたこと、それも何にも代え難いものだと思った。ここまで読んで泣かないわけないし、最後に高校時代の2人が島に来た頃の話やオレンジの話があって読み終わるまで泣き止まないし、読み終わってすごく心が温かくなった。
尾崎が息子に、恋愛っていうのは大切なものをお互いに与え合うものだとだから人を好きになることを楽しみに待っててほしいと伝えるシーンがある。尾崎も高校時代、たくさんのものを久遠に与えて、与えてもらって、すごく楽しい忘れられない恋愛をしたんだなと思うと涙が止まらない。

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2026年08月10日

Posted by ブクログ

こんなにも切なくて愛おしい、そして苦しくて悩ましい愛の物語は読んだことがない。なんども胸が苦しくなるような思いをしました。かといって、この主人公たちのような経験はしたことがない。でも、なぜか共感できてしまうオッソーと久遠の気持ちが苦しいほど、バチバチ伝わってきました。

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2026年08月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

純愛小説だった。
はっきりしないエンドは好みではないと思っていたけれど、この小説を読んで考えが変わった。
夏に読むのがおすすめ。海を見に行きたくなる。


恋愛小説は多いけれど、ここまでストレートな純愛を描いた小説は案外読むことがなかったので、逆に新鮮だった。
ストレートすぎて、大人だけど泣けるのかなと途中不安になったけれど、心配無用だった。
何かある結末だと現実感が薄れる気がするし、何もない結末だと期待感が薄れる気がするから、我儘にも着地点が描かれていなくて良かったと思った。
久しぶりに読み返したいと思える綺麗な小説に出会った。


「冷静じゃない時の気持ちが、本当の気持ちなんですよ、きっと」




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2026年08月08日

Posted by ブクログ

吉田修一さんの作品は、どれも力強くて、分厚くても読み通してしまう力がある。この前「悪人」を10年以上ぶりに読み返したけれど、やっぱりそうだった。でも、暴力描写とか性描写は読むのが苦手なので、そこはすーっと読み飛ばした感じで読んでいる。
ところで、今回の「タイム アフター タイム」は、私の苦手なところがなく、純粋に作中世界に入れ込めて、とても心地よかった。終わるのが惜しいなと思う作品。
実写化された感じが容易に目に浮かんだ。きっとすてきになると思う。オッソーは、私の中では錦戸亮さんでした!久遠は誰がいいかな。なんて考えて楽しんでいる。

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2026年08月08日

Posted by ブクログ

吉田修一さんの新刊はどうやら純愛小説…
あまり期待せずにいたものの、グイグイと惹き込まれイッキ読み。しかも後半はずっと泣きながら鼻をかみながらの読書でした。

オッソー、久遠よりちょっと年上だけど、20年から30年前に青春時代を過ごした私。

現実には、こんなに偶然が続いて再会することなんてないのだろう。でも、もしあの時の彼らに再会したら…と思いながら擬似体験する読書はなかなかに没入してしまった。
私はこんな素敵な青春時代ではなく、思い出したくないものばかりだけれど。

様々な荒波に揉まれても、人生後半に差し掛かった時、結果オーライと思えれば上出来。
オッソーも久遠も、再会するだけでなく、二人で過去をなぞることでそう思えたのは救いだと思う。

500ページを超える小説だけれど、没入したら読み終えたくなくなくなるし、でもラストが気になる。
彼らの今後に想像が膨らむラストも吉田修一さんらしい。

たまには純愛小説もよいものですね~。

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2026年08月07日

Posted by ブクログ

一気読み。
何度も泣く。

読みながら、すぐに映像化されるなーと思いました。
松坂桃李さんがイメージ。

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2026年08月03日

Posted by ブクログ

今作といい、映画「パストライブス」といい、何かを思い出してしまいそうになるこの胸を抉るのはやめてくれ。そもそも俺はピュアでもないし、ノルタルジストでもない。なのに、なぜ。ということが現実でも起きている。なぜ絡まるのだ。いや、とうの昔に時は過ぎた。過ぎ去ったのだ。

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2026年08月03日

Posted by ブクログ

一気読み。ボロ泣き。
100ページも進まないところから詰め込まれてグッとなってたのに。
最後深呼吸の為に一旦閉じたし。
あー悔しいほど涙が出た。
歯ぎしりするほど嫌なことが起きてるのに、
いいやつしか居ないんだマジで。
映画になんてなったら本思い出してずっと泣いてしまう自信があるな。

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2026年08月02日

Posted by ブクログ

若くて無垢で、がむしゃらに突っ走るオッソーと久遠、成人して多くの事を経験し分別を備えたオッソーと久遠、その二人が代わる代わる現れて、二人の人生を追体験してるようだった

一貫して変わらない二人の、お互いを思い焦がれる「好き」という気持ちが眩しかった

本の装丁の青が沖縄の美しい海を思わせる

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2026年08月01日

Posted by ブクログ

あなたが居れば何も怖くなかった、眩しすぎる青春時代!!あの時があったから今がある!!

あぁぁぁ、戻りたいけど戻れない、そして戻れないのが、また良いのかもしれないが。

泣ける。 

この二人、再会すべくして再会して、やっと終われたのだと思う。

が、time after timeである。この先は果たして。。。

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2026年07月31日

Posted by ブクログ

鮮やかなお話だった。
ブルーとオレンジ、補色、互いを引き立て合う強いコントラストの組み合わせ。人、場所。

“毎年一つずつ夏が奪われていく。たぶん、それが大人になっていくということなのだろう。夏が一つ奪われるたびに、きっと人は一つ大人になっていく。”

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2026年08月13日

Posted by ブクログ

眩しいなぁ、青い海も空も赤い夕焼けもピンクの夕映えも白い砂浜も若い日々も初々しい恋も全部。そして若すぎる恋も叶わない片想いも自分勝手な不倫もそれに振り回される離婚も苦くて。それでもやっぱり恋愛も人生も素晴らしい!
オッソーと久遠はもちろん若すぎたからうまくいかなかったのだろうけどでもやっぱりあの時にしかできない恋愛だったし、かけがえのないキラキラの日々だったし、でもどうしたって未熟すぎて生活がたちいかなくなって別れる決心をしたからこそその後の充実した学生時代以降をお互いに謳歌できたのだろうし、落ち着いた今の安定した生活や自信を手にしたのだし。
大人になっての仕事上での偶然の出会いやお互いの離婚はあまりにも都合が良すぎるけど、でもこの先またこの二人どうなるかなぁと興味は尽きない。
急に時間や場所の展開が変わったり戻ったりするから何度か、え?ページ飛ばした??みたいなとこあって少し戸惑ったけど、ラストの若い二人の夜への遡りの場面は感動して胸キュンが痛かった。ここでこそのトドメの場面に涙した。
実は沖縄に行ったことない私…夏の始まりの真っ青な海を見てみたい!恋愛と夏の海って相性抜群だし、恋愛と結婚の相性の悪さは笑える。
蝉時雨のなか読み耽った夏にピッタリの恋愛小説、心が潤った。

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2026年08月10日

Posted by ブクログ

普段恋愛をテーマにした作品はあまり読まないので新鮮な気持ちで読みました。
2人の過去の恋愛と現在を行ったり来たりする展開の中で、時間の経過で考え方や物の見方が変わることについて考えさせられる作品でした。
昔はこれが存在しない世界は考えられない!くらいに大切に思っていたものが、今ではそれがないことが当たり前の日常を過ごしているというのは、昔を思い出すと少し寂しいことですが、それだけ自分が変わってきたことの証であって、そうした変化の積み重ねがあって今の自分があると思えば、過去を振り返って自分が変わったことを感じることは寂しさだけではなくて、誇らしいことでもあるなと思いました。

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2026年08月09日

Posted by ブクログ

夏を感じる爽やかな文章だった。人生の巡り合わせってすごいなと思った。若い時にこんなにも濃い時間を共に過ごした人間がいるって、その後の人生でとっても糧になるだろうし、私だったら一生忘れられなくなっちゃいそうできついなと思った。それでも久遠もオッソーも2人とも他の人と結婚するのって私にとってはまだ理解できないけど、それが人生なんだろうなー。難しいけど素敵なお話だった。

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2026年08月08日

Posted by ブクログ

私たちが求める自由とは何なのだろうか。
自由であることと幸せであることの均衡を保つのは、とても難しいことなんだなと感じた。それは、若さが故のどこまでも真っ直ぐ進もうとする力が余計にそうさせてしまうのかもしれない。

真っ直ぐで素直で尊い2人の物語が本当に眩しく描写されていて、なぜだか自分のあの頃の恋愛の記憶も蘇ってくる、そんな作品であった。

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2026年08月07日

Posted by ブクログ

これが国宝と同じ作者の作品?

というぐらい違う雰囲気が物語のなかで流れていました。けれど登場人物を立体的に、人の温かさを描いているという部分では吉田修一作品ですね。
ただ一部きれいに仕立てすぎだろ!と思うところもあったので星一つ減らしました。

映像化するならオッソーと久遠は誰かな。

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2026年08月05日

Posted by ブクログ

こんなに人を好きになれるのっていいなあという描写に感動したのは前提の上で、あんまり現実味なくてなんか共感できんかったなーーという感想!とにかく二人が、特にオッソーがあらゆるシーンで格好よすぎる!

高校生のときから現在に至るまで、もうちょっと弱音吐くんじゃない?ってときでも気持ちの出し方が美しすぎて、かといって葛藤している心情が本人視点ではあまり描かれていなかったので、そんな風にできるかいな、、、、、と思ってしまった
久遠もオッソーもとにかく魅力的な人物に描かれてて、そりゃみんな2人を好きになるわよねって、それは伝わったんだけども、、、、
ひねくれてるかな笑

とはいえ高校時代の2人はあまりにドラマチックで、こんなに精一杯人を好きになるのって本当に眩しかった!
恋愛物語だと恋が実るまでしか描かれていないことも多いけど、この物語はそこまで含めて丁寧に描かれていて、そこまで含めて少しビターに纏められているのが素敵だった

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2026年08月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

SL 2026.8.1-2026.8.4
キラキラの眩しいほどの青春。
高校生の時に駆け落ちのようにして沖縄でしばらく一緒に暮らした二人が、20年後に再開。
現在と20年前が交互に描かれるんだけど、ラスト近くに久遠が「オッソーと別れてよかった」と言うように、現在に至る時間もそれぞれの大切な人生なんだと肯定されているのがとてもいい。
これからもふたりは「同級生」として大切な関係を続けていってくれるといいな。

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2026年08月04日

Posted by ブクログ

吉田修一さんの新しい本ということで読んだ

心があらわれるような純粋な恋愛物語
過去を回想することで 現在が浮き彫りになる物語

読み心地よく 読後も爽やか

以下 本文より引用

◯『「‥‥‥よく大ちゃんが言うんだよね。『最後に勝つのは正義よりやさしさだから』って」と付け加える。


◯『「でも、何が成功で、何が失敗なんだろうね」』


◯『「まだ黒人差別の激しい時代だよ。彼女が、『私はステージに立ってる時にだけ自由を感じられる』って言ったんだよ。『自由っていうのは、恐怖心がないこと』だって」』
(ニーナ・シモンというアメリカの黒人女性:ジャズ歌手の言葉として紹介される部分)


◯『「‥‥‥今の海斗にはまだ難しいかもしれないけど、お父さん、これだけは海斗に覚えててほしいんだよ。恋愛っていうのはね、何かを奪ったり奪われたりするもんじゃなくて、大切なものをお互いに与え合うもんなんだよ。だから海斗には、将来自分が誰かを好きになる時を楽しみに待っててほしい。‥‥‥分かるか?」』
(尾崎から息子の海斗への言葉)


◯『「私たち、自由になろうと思ってこの島に来たのに、二人でいればいるほど、どんどん世界が小さくなってく」』



◯ 『「‥‥‥チャンプ」
「ん?」
「私が選んだ人生、どうだったのかな?」
まるでたった今、手紙を受け取ったような気分だった。
「お前が選んだ人生?さあな。自信ないか?」




ラスト、久遠が「‥‥‥私、オッソーと別れてよかった」って 当の本人に言うけど これこそがこの物語の主軸だと思う。

10代のただただ互いに夢中な恋愛で「小さすぎる世界」にいた2人が
別れによって その後
それぞれの世界を多くの人と出会って生きて
それぞれの時間を年齢とともに経験を重ねて生きて

その上で
再度巡り会えたからこそ
別れてよかった と言えたんじゃないかな

好きで好きでずっと一緒にいたい10代の恋愛から
相手の気持ちや状況をおもんばかり
自分の気持ちや現状も大切にできるようになった大人の愛情に 変わっていったんじゃないかな

人が人を好きになる気持ちは
恋人でも
家族でも
友人でも
仲間でも
素敵だなと 改めて思わせてくれる物語だった


オッソーが息子に「将来自分が誰かを好きになる時を楽しみに待っててほしい」と言えたのも
久遠との恋愛が過去にあってこその言葉なんじゃないかな
この場面は 自分たちの離婚について海斗に告げる
重い場面でありながら
オッソーが息子に語る内容に愛があるため あたたかい場面でもあった


ラストのオレンジ!
素晴らしい




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2026年08月02日

Posted by ブクログ

この作品は出遅れて発売日の前日に予約したら予約3でした。多くのブク友さんが読まれていますが、レビューはささっと読ませていただいていました。


長崎の高校の同級生で究極の似合いのカップルだったオッソー(尾崎)と久遠(愛)の二人の物語。
二人はお互い後に別々の人と結婚します。
時系列が時々変わっているので、私にはわかりづらいところもありました。
二人は高校卒業前に家庭環境の問題などで大学進学をあきらめて二人で沖縄にいき、働き始めます。
そして…。

究極のお似合いのカップルの二人でも色々試練があるのですね。最後にこれはハッピーエンドになるのかどうかハラハラしました。




話は全然変わりますが、私、大学の同級生の投稿を見るためだけにFacebookをやっているのですが、Facebookって生まれた年を登録してあるせいか年代の同じ懐かしい映像がたくさん出てきます。
この作品を読んでる間中は『東京ラブストーリー』のリカとカンチの映像が毎日出てきていて、この作品とシンクロして頭の中では主題歌の「ラブストーリーは突然に」が脳内再生されっぱなしでした。

リカとカンチもお似合いのカップルだったのに別れてしまった余韻があとをひき、保奈美ちゃんのカンチに向かって笑った顔が健気すぎて忘れられません。

関係ない話でごめんなさい。



星を4つにしたのは『東ラブ』と比べてしまったせいです。あちらの方が私は何度見ても切なかったので。
吉田修一さんはとても好きな作家さんです。

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2026年07月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

吉田修一のデビュー30周年記念大作『タイム・アフター・タイム』を開いた瞬間、まるで突然の東京の雨に打たれるかのように、眩しくも痛切な青春の日々へと引き戻される。物語は久々の再会を通し、大人の世界の残酷さと無力さを赤裸々に暴き出す――職場のトラブル、破綻した家庭、消えない心の傷。だが、記憶の錨が長崎や沖縄の青く澄んだ夏の水平線へと引き戻される時、私たちは気づく。かつて犯した過ちや取り返しの後悔は、決して私たちを打ち砕くためのものではないのだと。「私たちは大切な人のそばから離れなかった」という言葉の通り、吉田修一はすべての傷ついた大人たちを最も優しい筆致で包み込み、読後には過去の自分とそっと和解できるような、大きな温もりをもたらしてくれる。

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2026年07月24日

Posted by ブクログ

過去から現代へと繋がる恋愛小説。学生時代に付き合っていた二人はそれぞれ大人になって別の人と結婚していた。が…流産や不倫によりお互い離婚。再び二人が出会う。

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2026年07月31日

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