あらすじ
【クンちゃんの思春期物語♪】勇ましい女の子・クンちゃんももう中学生。最近は「ブラジャー」や「斉藤くん」が気になって忙しい! そんな中、お父さんが連れてきた女性の息子が…!? 大人になったチャコ&達も登場する『いろはにこんぺいと』続編! 孤高の歌い手の、運命の出会いを描く『7月ぼくはやさしい』も収録。
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だいすき
人間だれしも思い出したくもない恥ずかしい思いってしてるとおもうんだけど、それも一度や二度じゃなくって、なんならその年代ごとにそういう思い出があって。
よく言う黒歴史、なんてもんじゃなくて、思い出すだけで悶絶しちゃうような、とても人には話せない、恥ずかしくて居た堪れない気持ちになって走り出しちゃいそうになるやつ。
もちろん、甘酸っぱい青春の〜なんて、とても本人はおもえないの。
傍からみたら、そんな大したことじゃないだろうし、何十年後には甘酸っぱい青春の〜、で括られちゃうんだろうけど。。
でもその居た堪れなさこそが若さだったりして、大人になるとだいぶそういう経験が減ってきて(但し深酒の場合は除く)あー、若いころは恥ずかしいこといっぱいしたなー、なんて面映ゆかったりしつつ時折懐かしく思い出すの。
歳を取った淋しさ半分、大人になって良かった安心半分、みたいな気分でね。
くらもち先生は、そういうエピソードを書くのが抜群にウマイ、ていうより、リアル過ぎ。
というわけで、まったく同じ経験じゃないにも関わらず、読者は(少なくともわたしは)その恥ずかしい思いを追体験して居た堪れない気持ちになりつつ読むわけです。
せっかく封印した記憶をほじくり返さないでよ〜、て。
だから、読んでて時にものすごくしんどかったりするんだけど、それこそが、くらもち作品の醍醐味なんだよなあ。
最後に報われなかったら、ほんとコレしんどくて堪んないよー。
こんなに感情移入する作品たち、ほかにないわ。
あと、ひとつひとつは些細なことだけど、さすが思春期、けっこう後々の人格形成に影響するのよコレが…(大袈裟か
でも、そこら辺をトラウマとかにしないとこがまた絶妙な軽やかさだったりして。