あらすじ
企業の生き残りを図る上でも、長期の成長戦略を進める上でも、「環境の不確実性を理解し、将来起こり得る様々な変化に、柔軟に対応する構えを持つこと」が不可欠となっている。そのための有力な手法が、「シナリオプランニング」である。本書では、企業の経営幹部、企画・調査部門のマネージャーや担当者、政府・NGOの企画担当者、あるいは企業経営を支援するプロフェッショナルの方々に向けて、シナリオプランニングの手法とケースを紹介する。
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Posted by ブクログ
やや古いが、シナリオプランニングのワークのイメージは結構ついたので、必要十分という感じ。
よくもまあこんなに上手くまとめるなという感想は出る。各種リサーチ情報を受け、貴社においてはこうこうこうである、の部分。
Posted by ブクログ
表紙がかっこいい
内容は戦略系の本によくあるあるの内容で、こんな感じに進めていって、こんな感じのフレームワークを使うと良いよという内容。目新しい感は無い
ただ、ケーススタディが非常に充実しているので、プロジェクトとかする時にチラ見するのはとっても良さそう。
Posted by ブクログ
仮に○○が起こったらどうなるか?という仮説をつなげたものがシナリオ
(クライアントにとって)重要な事項は何か?示唆は何か?PEST
業界構造の変化は何か?5F
インパクトが大きいものは?分岐点は?
インパクトは?不確実性は?
何が見えてない?に気づくことが第一歩、見えてないことを探す
シナリオツリーとシナリオマトリクス
分岐点となる重要因子→シナリオ(ツリー)
決定的な要因の掛け算→シナリオ(マトリクス)
Posted by ブクログ
コンティンジェンシープランのような考え方で、
将来の様々な外部環境の変化をシナリオとして捉え、
それぞれに対する対応策を戦略として考えようとするもの。
イメージが湧きやすく良著。
<メモ>
・インフリューエンスダイアグラム 要素間の因果関係を図時するもの。ループ構造などを可視化でき、重要な要因特定に役立つ
・戦略の3類型 適応型、形成型、留保型
外部環境に適用しようとするもの
外部環境構造を有利にしようと大胆な施策を取るもの
変化に対応できるよう最低限の投資は行っておこうとするもの
・デファクトスタンダート化したコアコンポーネントの存在。汎用プラットフォームを開発供給するプレーヤーの存在。汎用プラットフォームを用いて最終商品を供給するプレーヤーの発生と十分な規模性
この三つが満たされると産業構造変革がもたらされる。
・幽体離脱して俯瞰してシナリオを考える。
外の業界ならどう考えるか、買収先はどう考えるか、どうなったら会社が潰れるか、業界が危機に陥るか、未来から振り返ると何が分岐点となりそうか
Posted by ブクログ
第一章、第二章、第三章、第十二章を読むことで、シナリオプランニングの全体像をつかむことができる。第四章~第九章は具体的な事例で、興味のある業界以外は読む必要ははいと思う。
[STEP1] 環境分析
・マクロ環境/ペスト分析
・業界分析/Five Force
・内部環境分析/インフレンス・ダイヤグラム(各因子の関係性の整理)
[STEP2] 重要因子の特定
・機会・脅威の分類
[STEP3] 因子の評価、シナリオ定義
・影響度と不確実性による評価
[STEP4] 戦略検討
・適応型/形成型/保留型
■影響度の定義
・これまでにない大規模の市場が誕生
・他業種の大市場を取り込む
・市場を支配する新たなルールが誕生
・既存ビジネスの前提条件が否定される
・需要・収益が業界として消失する
■不確実性の定義
以下の条件にすべて該当する場合、不確実性は低い
・起こることがほぼ読める(既に因子実現の予兆が市場で三受れらる)
・仕上がりの姿が読める(技術・経済性・行政の動向などから考えて、最終型が想定できる)
・タイミングがある程度読める(技術導入のロードマップ、法改正のスケジュールなど、因子実現のスケジュールが定義されている)
■その他メモ
・シナリオプランニングは経営環境に関する未来のストーリー(仮説の連鎖)作成
・シナリオプランニングは予測の正確性に価値があるわけではない、未来を当てることよりも備えることが重要
Posted by ブクログ
シナリオ・プランニングの概要と基礎編から応用編までのケーススタディにより、シナリオ・プランニングがどのようなことで、どのように使われるのかは分かった。
実際に利用するとなると、俯瞰的・総合的な情報収集力と分析力、判断力が必要で、個人のレベルで取り組むようなものでもないと感じられた。
ケーススタディは、どれも現実のものであり、現状認識や対応方策のあり方を知る点でも参考になった。
4-13
Posted by ブクログ
いい本でした。
不確実性を考慮した戦略策定に関してのフレームワークの話。
戦略策定のみならず株式投資などにおいても非常に有効なフレームワークだと思う。
外部環境分析→内部環境分析→情報整理して→戦略策定
と基本的な戦略策定の流れと同じ。
しかし不確実性を考慮したシナリオプランニングとして、
内部環境分析で「インフルエンス・ダイアグラム」という分析を行い事業のKFSを中心とした因果関係を図式化する。
そしてこのKFSに影響を与えうる可能性(因子)を機会と脅威の観点から整理する。
さらにこれらの因子について、縦軸に「その可能性が実現した際のインパクトの大きさ」をとり、横軸には「その可能性の不確実性」をとりマトリクスで情報を整理する。両者は上、及び右にいくほど大きくなる。
左上の第二象限は「ベースシナリオ」、右上の第一象限は「重要な検討対象因子」、左下の第三象限は「重要ではない因子」、右下の第四象限は「モニタリングすべき因子」として分類する。
ベースシナリオを基本としながら、重要な対象因子にも対応出来るような戦略を考えるべきであり、この両者に対する戦略として「適応型戦略」「形成型戦略」「留保型戦略」の3つを挙げ、それぞれにマッチした戦略を取ることを勧めている。
Posted by ブクログ
少し仕事でシナリオプランニング(シナプラ)について
理解する必要性が出たので、ささーっと読んでみました。
さすがコンサル会社の出している本というか、
しっかりとしたフレームワークに沿って、
シナプラの説明がされていて、かつ事例(ケース・スタディー)も豊富。
この本を読めば、シナプラというものがどういうものなのか、
しっかり理解できることと思います。
ただし、この本も厳密に同じやり方で
シナプラを使っているようではないみたいで、
ローカルルールというか、ケース・スタディーによって、
やり方が若干異なります。
すなわち、シナプラといっても画一されたやり方がある訳ではなく、
微妙に異なる色んな方法論があるってことが一番の気づきでした。
あんまり頭を固くし過ぎずに、シナプラに取り組んだ方がいいってことですな。