【感想・ネタバレ】バラバラな世界で共に生きる リチャード・ローティの哲学のレビュー

あらすじ

わかり合えない他者を、敵にしないために。

分断が極まり、「正しさ」がSNSでぶつかり合う社会で、私たちは他者といかに語り合えるか。アメリカの哲学者リチャード・ローティは、共通の基盤なき世界でそれでも人が共に生きる可能性を問い続けた。その哲学から、分極化の時代を生きるための知的作法を鮮やかに引き出す。大好評だった『100分de名著 リチャード・ローティ『偶然性・アイロニー・連帯』』テキストを大幅改稿。死後に注目された「予言」や主著以外の発言にも光を当て、その思想の先進性をいま問いなおす。著者初の新書!

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Posted by ブクログ

「私たち」という言葉づかいには、常に逡巡をともないます。そこには誰が含まれて、誰が含まれていないのだろう。最近そんな事をよく考えます。

本書を友人に薦める際、ポイントにしている事があります。「正しさ」で殴り合っている渦中の人には届かないとしても、「殴り合っていたかも…?」と顔が浮かんだ人には薦めようと。後者は案外周りにたくさんいます。私たちの周りはそれらでしか成り立っていないのです。
「どうせ」「やっぱり」と、シニカルで諦念に満ちた言葉を使う前に、彼ら彼女たちがどうしてその言葉づかいを獲得し捻り出したのか、思い浮かべながら会話を楽しみたい。自分の底に本書を置き、バランスを取るための支えにできると良いなと思いました。

話し方や言語化のハウツーは世の中に溢れすぎていて辟易しますが、言葉はつかさどると同時に手放し、人へ委ねるものです。その逆も然り。
私にとって、言葉づかいは回路そのものなのだと本書を通して考え直しました。自らの改訂と、再記述に耐えうるこれからの私たちのために、広く長く読まれる本であってほしいと願います。

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2026年06月07日

Posted by ブクログ

ずっと「中庸」でありたいと思っていた自分にとって、とても頷ける理論ばかりで読んでよかった。
ローティの哲学についてもっと知りたいと思った。

思想を知ったところですぐに実践に移すのは難しいし、それで社会が直ちに変わるわけでもないと思うが、それでも少しだけ今の社会への希望を捨てずにいさせてくれる本。

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2026年05月31日

Posted by ブクログ

100分de名著では理解しづらかったことが分かったような気がした、特に4章の連帯の章についてはいろいろ考えた。それぞれ個別の被害、残酷さの中の当事者にあるものたちがなぜ孤立してしまうのかあるいは時には対立してしまうのかということを考えた。

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2026年05月22日

Posted by ブクログ

ローティの思想には初めて触れたが、
非常に面白かった。
自分の言っていることが100%正義で普遍的だと思っている哲学者に比べたらよっぽどまとも。

可愛らしいカバーに惹かれて手に取ったがかなりガッツリ哲学書でした。

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2026年05月21日

Posted by ブクログ

公共的なものと私的なものは統一すべきでないが、しかし統一すべきでないものとして1人の人間の中に同時に存在うる。
ことばの選び方は人間や社会にとって決定的に重要である。
アイデンティティに訴える「ことばづかい」が、論法として相手を黙らせ、会話を止めるものになるという点については、マイノリティ当事者が悪いのではなく、そのような状況に追い込むのは、いつだって会話の主導権を握っているマジョリティ側である。
会話を通じて「ことばづかい」を考える。相手を尊重できる表現が、多様化社会に対応していける一つの方法である。

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2026年06月14日

Posted by ブクログ

ゆる言語学ラジオで「バザール」と「クラブ」の話を聞いて気になり購入。
「われわれ」と「やつら」の対立がルワンダ内戦の例をもとに書かれていて本当に恐ろしかった。恐ろしく感じたのは、身近でも起こりうるとリアルに感じたから。会話を続けて「われわれ」を拡張しながら共に生きること。バラバラだとわかったうえで付き合っていこうと前向きな気持ちになれた。

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2026年06月09日

Posted by ブクログ

学校に行き、社会に出ると、自分とは異なる視点や考え方をもった人が多くいることに気づきます。

そして学生時代に学んだ、 絶対的な正解 というのは、この世に意外とないのだなと気づきます。

本書で取り上げる哲学者のリチャード・ローティは絶対的な真理を追求するよりも、人々が対話をしながら、より良い社会をつくることが大切だと言います。

つまり、真理は一つではなく、「対話によって育っていく」ということです。

私たちの社会がバラバラであることから目を逸らさず、正しさもバラバラであることを受け止めつつ、ただそれを冷笑したり嘆いたりするのではなく、それでもどうすれば共にやっていけるか、それを考え抜くことが大切だと、本書を通して学びました。

対話を通した平和な世の中が1番です。

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2026年06月08日

Posted by ブクログ

バラバラな人たちを統一しようと正しさで黙らすのは無理ゲー。隣人と会話を続けるためにはどうすればよいのかという問い。人を記号化する語彙の危うさ、個々への想像力で〝われわれ〟を拡張する必要性。にしてもトランプのような人物の出現を20年以上前に予見していたのすごい。リチャードローティ知らなかったけどいろいろ読んでみたいな

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2026年05月31日

Posted by ブクログ

ローティの入門書として最適。法による支配より、力による支配が強く感じてしまう今のような時代を予見していた。力強くはないが、大切な反哲学の思想。

内容)基礎付け主義批判、終極的な語彙の改訂性、文学やルポを重視する文化政治の視点、残酷さを避けると言う意味でのリベラリズム、公私の二元論、小さな断片を手がかりに構築される連帯。

力強さがないため、ローティの哲学は確固たる処方箋にはならない。しかし、この思想が広がることに希望はある。ある種の実践性をともなっていることが彼の哲学の特徴だ。

『人類の会話のための哲学』の内容と重複があった。

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2026年05月26日

Posted by ブクログ

難しい言葉も多かったが、日常の体験に近い説明が多く、楽しく読めた。価値観が合わなくても、違いを認めながら一緒にやっていくことの大切さを感じた。

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2026年05月31日

Posted by ブクログ

リチャード・ローティの哲学について書かれる。哲学とは会話を継続させるためのもの、という思想はかなり好きだった。自分の主張をいつ何時でも出来て、われらとやつらを分断して語る動画が溢れる時代に考えるべきことだよなあ、と思いながら読んだ。

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2026年05月13日

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