あらすじ
『罪の声』『存在のすべてを』――エンタメの最前線を走る著者の出発点。
笑いと涙と秘めたる思いがつまった、すべて単行本未収録の文庫オリジナル!
彼らが自分よりうんと大人であることを思い知った――「小さい上司」
人生の天秤は必ず未来へ傾く――「鈍い火」
でも私は未だ、仮縫いの分際なのだ――「仮縫い」
もの書き目指すんやったら、常に人の胸の内に答えを求めろ――「起点」
いつでも、ここから、名著に会える
この面白さで550円! STORY IN POCKET
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
『罪の声』『存在のすべてを』などの社会派ミステリーで有名な塩田さんの初期に書かれた短篇をまとめた短編集。
真面目な社会派ミステリーばかり書いていたのかなと思っていた塩田さんが、初期には『小さい上司』や『仮縫い』みたいなユーモアのある作品も書いていたのかとビックリ。
特に『仮縫い』なんかは、私の大好きなバカな高校生男子がものの見事に描かれていながらも、感動してしまうし、『鈍い火』なんかは、最近の作品の原点となるような感じがするし、『起点』は、近い将来、こうなるかもなと思えてしまう。
講談社の「STORY IN POCKET」シリーズは、200ページ足らずなので、ちょっとした出先でも読めるし、何より550円という安さでかなりお得。実家には東野圭吾さんの『小さな故意の物語』もあるので、読まなくては。
Posted by ブクログ
塩田さんに書く物語は、人生の難しさと、ダークな側面、そして希望だ。女性を知らない中学生の男子たちがとるクレイジーな行動、その時期特有の高揚感と期待感。こういうところが塩田さんらしい。それでいて、カツアゲされた男生徒の悩みもまた、親には言えないダークなものを含んでいる。起点になるのは、先生の甲子園に連れて行って試合を見ている途中に、無造作に見える所作で取られてしまった金額をちょっと越す金額の商品券を渡すシーン。その子は泣いた。
ただの見晴らしのいい道路で子供が轢き逃げされた裁判、取材する主人公が違和感を覚える。ほぼ無罪を勝ち取った幸せを壊す男、そして壊された男。その間には、1人の共通の女性がいた。怒りと恨みから幸せを壊し、そしてその笑みを見たことで殺意を確固たるものにした子供の親。最後止めたのは、何の関係もない取材する新聞社の男。殺したらダメだ、人生はまだあるんだ続いているんだ。はやまっちゃいけない。
人生で一番大切なのは、続けることだ。30年を超えて想いを叶えた小学校の同窓の結婚式で、テーラーの花嫁の父親が「服でいうたら仮縫いですが、これから立派な服に仕立てられるよう、ご支援ください。思い残すことはありません。本日が我が人生最良の日です。」と締め括った。素敵だなと思った。そういうふうに人生最良の日を迎えられた人が何人いるのかわからないが、そうありたいと思った。人生で一番大事なんは続けることや。
最後の起点、は秀逸だ。最も短いが、最もインパクトがある。罪の声の作家に取材について尋ねる息子が、無駄な出張や、取材して人の話を聞いて聞いて聞きまくれという時代遅れの感性に触れるシーンだ。これは、ビジネスにも言える。取材して、情報を足で集める時代から、AIが分析して仮説まで立ててくれる時代。それでも僕は人を信じている。だからこそ、ビジネスが好きなんだろうと思う。生き物だから、そして自分が変えられるから、そして人と一緒に作れるから。こうした感性を、起点、は示し、感じさせてくれる。それぞれの起点、後になってみてわかる、意図せず人の人生が変わる瞬間。その奇跡を筆者は大事に、大事に、言葉にして紡いでいるんだろうと思う。人生もそうありたい。
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この間読んだ赤川次郎さんの550円文庫シリーズ。
4つの短編がそれぞれ個性的で面白かった。
人間が「ちっちゃ!」な上司。
交通事故の謎を解こうとする新聞記者。
高校の同級生の遅い結婚とその訳。
多分未来(作者が祖父として登場)に孫の大学の課題に付き合う?
なんとなく話は始まるのですが、その先はとても面白いです。
Posted by ブクログ
レビューとして問題があると思うで、ネタばれにしています。
その問題は、自分の感性の問題なのか、はじめて合わない作家に触れたのかが、まだ検討がつきません。
まず、四作のうち、「仮縫い」以外は読みました
小さい上司は、読み出した時には、カネ使っちゃったよ、という後悔を少し抱きながら、読み終えるとキレイなカタルシスがあり、カネ払わなきゃ読み切れなかったから、買って良かったなぁと思えました、面白かったんですよ
鈍い火も面白かったです ちょっと生理的に苦手な感じのする主人公のおかげで、作品へ意識を注げて、ああ面白い短編だったなぁと有料の水準の小説を読んだ快感がありました
その次に、「仮縫い」を読もうとしたのですが、上の世代の人の同世代や先輩後輩に対する、越えてはいけない他人の敷地の垣根を思わせる意識の壁を取り払ってしまった世代なので、私の感性から来る造語ですが、ねめじい他者への視線や思いへ共感できそうになくて、カタルシスを拾えそうにないので、写真の出てきたあたりで止めました、もう少し人生経験を積めれば、楽しめると思います。
そして、問題なのが、「起点」です
この8pの短編が、私に、はじめての小説体験をもたらしました、読んでいて、「これではいけませんよ」って誰か編集者とか言ってくれなかったのかと疑問を抱いて読みました
それでもレビューで星を五つにしたのは、小さい上司と鈍い火が面白いからで、一度に、同時に「小さい上司」「鈍い火」「起点」「仮縫い」を並行しながら読むことなんて出来ないので、点数を平均化する意味はなくて、星五つだって言える作品が一つでも入っているなら、それは星五つで良いと思っています
それで、「起点」を読んだこの感覚って何だろうと感じたことを振り返っていました、つまらなくてはありません、つまらないは、何の感情や興奮を抱かせなくとも、見続けさせる読み続けさせる人目を引く質がある、という価値だと思っています、けれども、ただ読んだ感覚が無いような、手触りのない感じだけ残っています、それはストレスを強く感じている時に、ファストフードを食べて、ただただ温かいとしか味わえないような感じがします
そして、困ったことに、書き手の情念のような意志を感じた作品が、この短編の他の2作と比べると、「起点」が一番に強かったのです、それはSNSで男はカス女はクソと異性をけなして、決して異性を認めない強い意志のような硬さを感じました
だから、奥付を見て、新聞で発表された作品だと知り、それが、自分の感性の起源を探るためのヒントとなると思い、作品が世に出た経緯を想像をしました
まず、短編集として、三作品で179pより、四作品で189pの方が、満足感が高そうです、それで収録されていることに納得はいきました
では、どうして新聞は、「起点」を載せようとしたのかと考えました
ここから、いよいよ困っていきました
多くの名作があり、SF作品の中で培われた近未来の描写が、先例として活用されていないのはなぜだろう、たぶん短い文章で、まして広く新聞で読んでもらうには、インチキなSFの文章は、いつもの新聞を読む時には、相手にもされないでしょう
次に、どうして「起点」の中身が出来上がったのかと考えました
新聞社に、こういうの書いてと発注されたのか、喫茶店で話していて、盛り上がった内容をこれでいきますって書いたのか
つまり、「拙さ」を感じてしまう部分が、そのまま出ていることへの違和感がスゴイ強かったのですよ
じゃあ、あえて「拙さ」を出した小説もあるという話を聞いたことがあります、その目的は何でだろうと、困ったことに、考えてばかりになっていました
つきはなして考えれば、SNSは素人ばかりで、カネをもらって書いているプロの文章ほど内容も文章も練らないバズりの勢いに任せたフェイクニュースと誹謗中傷と呼ぶには中身のない罵詈雑言で、新聞は凄いんだよ、なんでかって、会って取材してっから、って内容なのかなぁと考えもしたのですが、それでは、「拙さ」を感じてしまう自分の感性と矛盾します
むしろ、新聞の取材なんて、テレビも一括りのオールドメディアで「起点」の内容を恥ずかしげもなく、事件の当事者が自分で発信できる令和になっているのに、取材してってから、なんて胸を張っても、拙いことしか出来ていない、という内容を、「拙さ」を強調することで、新聞への慇懃無礼な文章を載せさせる、という目的なのかとも考えましたが、そこまで、ろくでもない作家ではないでしょう。
だから、尚更、困ってしまっていて、その困っていることを記録するために、このレビューを書きました。
いつか、自分の感性が整えられればなぁと思いました
Posted by ブクログ
さえない中年のオッさんについての短編集。第2話の「鈍い火」が好き。永久保存版として売られないことが決まった。これは割と栄誉な一冊である。
第1話 啓太は広報課の新人だった。小山田という小狡いおっさんが係長。ピントは外れているわ、ケチだわ、妙な嘘つくわと困った人だが、病気の家族の面倒を見る優しい一面もあると知る。
第2話 育郎は育ちすぎてデブである。ベスパで移動している。今日は業務上過失致死の判決を聞いて記事を書く。執行猶予がつくかどうかが焦点だ。ただ裁判の場で知ったのは、引かれた子供が育郎の知合いの子供だったということだ。
第3話 若かりし僕たちのマドンナ、高木由美子とリンネンが結婚したらしい。僕は高校教師で子供が2人いる。
第4話 近未来の話。塩田武士が孫に取材されている。
Posted by ブクログ
文庫550円シリーズ。
薄い本だけど、550円以上に楽しめました。
短編なので合間にも読みやすい。
一番、塩田さんらしい作品だなと思ったのは『鈍い火』かな。だんだん嫌な展開に進んでいくけど、後を引かない終わりかたなので、イヤミスみたいにならなくて良かった。
『仮縫い』は冴えなかったはずの旧友の結婚話から主人公も再生していく物語。
『小さい上司』は何か笑えるダメ上司。"小山田"ってネーミングもいい。
↑ここまでは40歳代の冴えない登場人物が活躍している物語。作者自身も40代なので、自身の経験と照らし合わせているのかな~と思った。
『起点』だけは未来設定。
罪の声(2016年出版)から50年後、孫にあたる大学生が祖父(作者)に取材にきた設定の会話。
Posted by ブクログ
ヒューマン系、ミステリー、青春もの、SFと550円でいいの?!と思うほどの作品が詰まった1作。
塩田さんのお孫さんに言われるように、「目で活字を追い続ける非効率な読み方をこれからも続けていきたい」。
Posted by ブクログ
講談社文庫創刊55周年!の企画
550円「STORY IN POCKET」
5月の刊行本。
550円というお値段と
初読み作家さん
“入門、作家さんとの出会いに”
という 書店のポップを見て手に取る。
いつか読んでみたいと思っていた作家さん
4篇の短編集
『小さい上司』 『仮縫い』
ライトで少しニヤニヤしながら
だけど、最後はほんわか、じんわり
自分はまだまだなんだと思い
成長する主人公たちに共感
『鈍い火』
50ページちょっとの短編だけど
読みごたえあり、
終始不穏で少しの恐怖を感じつつ没入できた
最後の表題作の 『起点』
わずか8ページの短編
著者の 塩田武士さんご自身の50年後の未来。
孫が訪ねてきて、おじいちゃんである作家塩田さんを取材するという構成。
AIの進化ですごい事になってる50年後
「とにかく現場に行け、人に会いまくれ 会って話を聞け」と孫に言う塩田おじいちゃん。
すでにAIがあふれていている今
人に会わなくてもなんとかなっていて
便利でもあるんだけど
今にも通じる苦言にも聴こえた。
塩田さんの長編
『罪の声』『踊りつかれて』読んでみようと思う。
Posted by ブクログ
これは税込で550円の価値はありました。
4作の短編ですが、面白く読むことが出来ました。
3作目の「仮縫い」は笑いあり感動ありです。
4作目 ちょっと未来の塩田さんが登場されて、このセンスある書き方にも唸らされました!㋱
Posted by ブクログ
文庫オリジナルの短編4作が収録されている。
合計189ページなので気楽に読めたし、税抜500円とお得価格でした。
さすが塩田さん、短い物語でも笑いあり涙ありでした。
特に『仮縫い』が良かった。
男の馬鹿さ加減が見事に描かれ、最後は感動と元気ももらえました。
Posted by ブクログ
初めての作家さん。初めましてには丁度よい。講談社さんの550円シリーズ.良い企画で助かります。4話からなる短編集。どんな話かと思ったら、リアルサラリーマンあるある話や中年男のホロっとくる昔話、少年の事故が絡んだミステリー、そして著者の作品の50年後を描いたSFと飽きない内容になってました。まさに名刺代わりの本ですかね。
Posted by ブクログ
今や社会派作家として地位を築いた塩田さんの初期の短編を収録したものです。文庫なのでお買い得ですね。
まずは周囲を固めながら物語を構築し、最後に真相にたどり着く書き方は、読書体験として心地よい。
最後にある、今回書下ろしの超短編、近未来のAIなしでは生きられない社会は、作家としての著者の憂いがものすごい伝わります。
Posted by ブクログ
550円シリーズ!買いやすく読みやすく私はとても好きです。これからも販売が楽しみ。塩田さんの短編は関西弁が軽快で読みやすかった。「鈍い火」が1番好きです。
Posted by ブクログ
塩田武士『起点』講談社文庫。
講談社文庫55周年を機に、550円で読める文庫本の企画の1作。既に東野圭吾、赤川次郎の作品が刊行されているようだ。昔は普通にこの程度の金額で文庫本を手にすることが出来た。自分が知る限り、160円や180円で芥川龍之介や太宰治、夏目漱石など名だたる作家の小説が購入出来たと思う。小松左京や筒井康隆の短編集も180円、260円という安価な値段だった。
単行本未収録の4編収録の短編集である。4編とも風合いが全く異なり、読んでいて結末が楽しみになる。
『小さい上司』。
こういうドケチなヤツはたまに居る。自分の会社でも入社してから結婚するまで会社の付き合いは一切断り、600万円を貯めたヤツが居る。コヤツは結婚に際して、結婚相手に貯金は幾らありますかと尋ねたらしい。
人は様々な事情を抱えて生きているが、多くの人はそれを自分の胸の中に留め、前を向いて生きている。
田舎の市役所に就職した吉村啓太は上司で41歳の小山田のドケチぶりと虚言癖に辟易としていた。ある日、小山田に振り回される啓太は小山田のドケチの理由を知る。
『鈍い火』。
ミステリー色のある短編。今の時代、ニュースなどを見ていると些細な理由で人を傷付けたり、殺害したりという悲しい事件が相次いでいる。また、大切な人を殺害された被害者遺族には復讐の機会も無く、裁判の判決も納得のいかない場合の方が多いように思う。
巨漢の新聞記者の調査により、事件の深層に潜む事実が次第に明らかになるプロセスが面白い。
新聞記者の瀬戸山育郎は、34歳の室戸健二が小学1年の男児を飲酒運転の車ではねた事件の裁判で、かつて仕事で関係のあったテレビ局でディレクターを務める岡崎亮の姿を目にする。裁判の後、岡崎に話を聞くと、岡崎の息子の優弥が被害者で意識不明の重体であると言う。
『仮縫い』。
35年もの間、叶わぬ恋を願い続けた実直な男が手にした宝。なかなか出来ることではない。結婚式での父親のスピーチが素晴らしい。
48歳になった中学校以来の仲間5人は、仲間の1人であるリンネンと呼ばれる林稔の結婚を知り、驚愕する。何しろ相手の女性は5人が憧れていたテーラー青木の娘の青木由美子だったのだ。
『起点』。
4編の中では一番短い掌編レベルの1作。舞台は近未来で、ネットには情報があふれ、人工知能が活躍し、普通の取材や物書きが通用しない時代のようだ。著者の傑作『罪の声』を登場させ、主人公に面白さが解らないと言わせる辺りはなかなか。
本体価格500円
★★★★
Posted by ブクログ
講談社の新しい試み。新レーベルかつ塩田武士というのもあって手に取った。短編が4篇。表題の「起点」ーおそらく書き下ろしで他は過去作ーに惹かれて買ったのだが、他の3篇の方が気に入った。
『罪の声』『存在のすべてを』と比べてコミカルな感じで読みやすい。しかし通ずる要素はふんだんにあった。
人間を描くということを昔から変わらずやっているんだなと感じたし、人間臭さで言えば昔の方が好きかもしれない。
Posted by ブクログ
塩田武士さんの文庫出てる!
帯に「この面白さで550円!」ってある!
550円やから薄くて、ペラペラやけど^^;
「小さな上司」
ちっちゃ〜!ちっちゃ過ぎる!(-。-;
確かに、苦労してそうな上司かもしれんけど、あかんわ〜
奢ると言って、ほぼ割り勘とか、細かい!
昔、そんな先輩おった!
呑みに行ったら、割り勘は良いとしても、1円単位でやらんでも、そこは、先輩がキリのええとこで、多少、多めに払うとかしいや〜(-。-;
「鈍い火」
自分の息子が轢かれ意識不明。
犯人は、執行猶予まで付いた。
でも、事故現場は、見晴らしの良い一本道!
何かある!
何かあったけど、悲しい!
何があったとしても、息子には何の罪もないのに!( *`ω´)
「仮縫い」
高校の同級生と30歳も超えてから話すと碌な話ないんか…
昔話、ストリップ劇場行った事!ほんまもんを確認に関西ミュージックへ!(何となく十三ミュージックな気が…もうないけど)
高校生やから、劇場のおっちゃんに入るのあかん言われて、貝並べて似てるの…(強制終了)
その時の行いは、ともかくとして、高校ぐらいの友だちが続くんかな?私も年に数回やけど、飲み会してる。
「起点」
未来の話になるのかな。
AIがアシストし、情報公開で、現場100回とう時代遅れのやり方を「罪の声」を作った時の事を!
ホントに全ての情報公開がされてるのか?やはり確認には、現場に行かんと!w
関西出身だけに、文字としての関西弁も隣りのおっちゃんが喋ってるように自然なとこが好き〜♡
*****【映画鑑賞】( ๑ㆆ ㆆ) Ⴑ゙~*****
さてさて、スピンオフになるのか分からんけど、このタイトル付けられたら観に行かんと!
「スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー」
観て来た!
帝国が崩壊して、共和国が、まだまだ立ち上がってない頃の話やねんな。
ディズニー・ブラスで、やってたドラマの続きみたいやけど、観なくてもいける!
ディズニーさん囲い込みが激しくて…
マーベル作品も観れんし…( ; ; )
マンダロリアン、強くてカッコ良い!
けど…やっぱり、グローグーの可愛さに軍配が上がるか…
ほんまは、凄いフォース持ってんねんけどな。50歳でも、まだ赤ちゃんという…
Posted by ブクログ
短編でも魅せる人間ドラマ。
『罪の声』や『騙し絵の牙』で知られる塩田武士さんが、多彩な切り口で人間の業や心理を描き出す短編集。
『小さい上司』: 絶妙な小物感が漂う上司の哀愁と日常を描いた一編。
『鈍い火』: ある交通事故の裏に隠された意外な真相に迫るミステリ。
『仮縫い』: 結婚を控えた新郎新婦の、一筋縄ではいかない馴れ初め。
『起点』: 未来のいつか、塩田さん自身が取材を受けるというユニークな設定。
それぞれの世界観にぐっと引き込ませる筆力は「さすが塩田武士」の一言。特に『小さい上司』に描かれる上司の、なんとも言えないリアルな「小物感」は最高です!!
Posted by ブクログ
感想
最後の起点はとても短い話だったが、将来訪れるかもしれない話で面白かった。
あらすじ
短編集。
役所の広報課の新入社員の啓太は、ケチで大言壮語を吐くが仕事ができない小山田にウンザリしていた。しかし、彼が必死に病気の両親を支える姿を見て考え方を改める。
記者の育郎は裁判所に行くと子供を轢いた室戸という男が執行猶予を言い渡されるところだった。被害者の父親は昔、仕事をした岡崎。育郎は事件を調べるうちに岡崎の妻が室戸の元恋人で、室戸が恨んでしたことが分かる。岡崎が室戸に仕返しをしようとする所を育郎が止める。
高校教師である私とその仲間たちの中で最も冴えないリンネンが、昔のマドンナを射止めて結婚する話。
筆者が80歳になった時代、AIが進化して昔の取材方法が全て無駄に思える孫との対談。