【感想・ネタバレ】遅すぎた診断~医者のないしょ話~のレビュー

あらすじ

私の病院で、実習のため、看護学校の学生・梅沢軽子(うめざわけいこ)を預かることになった。真面目(まじめ)でその上、美人の軽子に、変な虫が付いてはいけないと、男嫌いで有名な長居(ながい)婦長と同居させることにしたのだが……。軽子は何と梅毒(ばいどく)にかかっていた!(「遅すぎた診断」より)。様々な人間模様があふれる医療現場。現役医師である著者が温(あたた)かな視線で描く、ハートフル・ストーリー!

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Posted by ブクログ

下町の診療所を舞台に現役医者である著者が温かな視線で描くハートフルストーリー。

主人公は内科医である。開業医なので、経営者の視点が垣間見れるのが面白い。別にスーパードクターという訳ではなく、患者に何も出来ない事を悔やんでいる。

現代社会において、死は身近になく遠いものである。医者にかかれば治らない事など無いとさえ思ってしまう。しかし、それは錯覚なのであろう。常に不確実な世の中を生きているに過ぎないのである。

十話の短編は、どれも暗い影を帯びていて、救いの無い話が多い。しかし、それでも毎日は過ぎて行く。そんな著者の視線は温かい。

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2011年08月07日

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