【感想・ネタバレ】逆説論理学のレビュー

あらすじ

新趣向タイム・トラベル、ヘンペルのカラス、数学的保証つき(?)の絶対的中占い機、さまざまな無限機械、そして、ゼノン、カントール、ラッセルの本格的パラドックス……。先入観を裏切り常識をひっくりかえす逆説の数々を相手に論理思考のジョギングを楽しむうちに、ヒルベルトからゲーデルへと連なる現代数学の山なみが意外に近く見えてくる。知らず知らずのうちに「考えることの楽しさ」の味を覚えてしまう、知的ユーモアの贈物。

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Posted by ブクログ

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2011年04月03日

Posted by ブクログ

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ミッション・スクールという言葉がいかに羨望、憧憬を感じさせてきたか。漱石「三四郎」の美禰子、藤村「桜の実の熟する時」の勝子、蘆花「黒い眼と茶色の目」の寿代、花袋「蒲団」の芳子、そして戦後では石坂洋次郎「若い人」の江波恵子などがその系譜になります。美禰子のモデルが後の平塚雷鳥で、実は禅宗に傾倒していったとのこと。キリスト教的な雰囲気を出すことによって田舎から出てきた明治期青年の「西洋」「リベラル・アーツ」に対する憧憬を象徴したということは納得がいきます。それは「蒲団」においてもそうだとのこと。しかし、明治中期の内村たちへのキリスト教への迫害がミッション・スクールにとっての逆境の時代でもあったとのことは初めて知りました。制服を着た「ファム・ファタル」という言葉も初めて知りました。運命の女(フランス語)の意味だそうで、男をその性的魅力で惹きつけ、破滅させるような女とは確かにこれらの小説の女性たちのイメージです。そして戦後の双葉・聖心女子大出身の美智子妃のミッチー・ブーム、田園調布双葉出身の雅子妃らの皇室へ嫁ぐという「やんごとなき」イメージへ。雅子妃の時にはそんなにブームにならなかったのが、あまりにも優秀で完璧な女性過ぎたということが、皮肉でありながら、確かにそうだと思わざるを得ないのも、あの小説のヒロインたちを覚えているからでしょう。京都女子大を舞台にした「女の園」の暗さを引き合いに出しているのには笑えました。女子中・高ばかりを書いているわけではないのですが、文学の世界などに書き及ぶ中では著者自身も女の子に偏らざるを得なかったように思います。

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2013年08月21日

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