あらすじ
カナダでの乳がん治療を綴った著者初ノンフィクション。異国の地で自分を愛し生きることの喜びを切実かつユーモラスに描く。第75回読売文学賞、書店員が選ぶノンフィクション大賞オールタイムベスト受賞
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Posted by ブクログ
カナダでのガン闘病記。
日本と違いすぎる医療システムにびっくり。
もし自分なら…、不安と辛さで押し潰されてしまいそう。
実際に西さんもどれだけ不安だったことか、と思うけれど、こんなに可笑しく書かれていると、読んでいてパワーをもらえる感じ。
カナダの看護師さんや友人たちの言葉が、関西弁で書かれているのも笑える。
西さんは、文章も言葉も人生も、バラエティに富んでいるな、と思った。
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この本は手元にあったのにずっと読めずにいました。
それはこの本の内容が「怖かった」からなのですが
実際に読んでみると怖いどころか、「勇気」がもらえる
内容でした。
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西加奈子という人は知ってる。
作家だ。恥ずかしながら読んだ事はなかった。
あさイチに出てどんな本なのかも知ってた。
がんの話とその後。
最後の読者に向けたメッセージは本当に突き刺さった。
ステージ0のがんサバイバーの言葉も代弁してくれた。
本当に怖い。
いつ再発するか。健康診断の後の電話が来ないようにとか祈るような日々もある。
こんなに代弁してくれる人がいるなんて、
そしてそんな文字があるなんて。
思い出して辛くなったらまたページを開く。
Posted by ブクログ
西加奈子さんという人が、とても好きになる本。
いやまじで友達になりたい...
たくさんの人を愛しているから
愛されている事が伝わる。
海外での乳がん闘病生活について
不安、不便、心配、痛みなど、
リアルな辛い気持ちがが描かれている。
本当に辛い経験を乗り越えている最中でも、そこにはユーモアと愛がある。
闘病生活以外にも、
日本とバンクーバー間の文化の違いについても頷ける部分が多かった。
便利で安心な日本の良さも伝えつつ、
日本の広告の多さやルッキズム、
他人からの目を気にする文化についても言及していて海外生活経験のある人にはきっと深く共感できる内容だと思う。
Posted by ブクログ
『サラバ!』からの『くもをさがす』で完全に西さんのファンになってしまった。西さん、友だちになりたい。。。ただの闘病記なんかではない。西さんの人生そのもの。
西さんは最後に「本当に美しい瞬間は、私だけのものにしたい」と書いているが、十分有難いほどに美しい瞬間を書いてくれている。あまりにも剥き出しで何度も泣きそうになったけど、そこには常に希望があって、まっさらな事実があって、西さんの筆致のおかげで俯瞰して見られる自分がいたから泣かなかった。
正直勉強や仕事をしているうちは努力すれば報われるものだと、自分は強いと思うことが多かったけれど、子育てをしはじめるとなんと自分が非力なんだと思うことが多くて、嫌悪して、自分に期待しては落ち込んで、弱さを何度も突きつけられた。私はいまだにその弱さを完全に受け止めてられていないから、西さんのように清々しい境地に至っていない。たくさんの付箋をなんども読み返して、大好きな人たちに愛を分けながら自分の生を全うしていけたらいいと思う。
Posted by ブクログ
まずは著者が、現在もお元気そうに過ごしている姿を見て嬉しく思います。
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日本ではない海外で、癌を罹患し治療を行うとことがどれほど大変で怖いものなのかと考えさせられた。
読み進めていく中で、日本の医療の治療方針や医療従事者の方の接遇などがいかに素晴らしいものなのかと思った。
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私の父も癌を罹患したが、とてもオペ当日に退院出来る状態ではなかったなと思った。
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そして日本とはまた違うのが、友人や隣人が様々なサポートを本当に沢山している所が、心が温まり、
人との絆がとても強く素敵な文化だなと思った。
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いつか、子供が大きくなった時に読んで欲しい1冊でした。
Posted by ブクログ
動画でお見かけして楽しく明るく元気な人だと思っていたので、こんな壮絶な体験をしているなんてとても驚いた。
この経験をしているからこそなんだ。
だからあんなにも愛と優しさで溢れてる感じがしたんだなーと変に納得。
人生は一度きり。
私のからだのボスは私。
そうだよね、忘れそうになってた。
読んでよかった。
Posted by ブクログ
好きな作家さんだったけれど、もう完全に大好きになってしまった。
友人や医師の言葉が皆関西弁なのが面白い。温かみを感じた。
日本とカナダの違いがとてもよくわかったし、見習いたいことがたくさんあった。
西加奈子さんのように強くしなやかに生きたい。
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独特な世界観、ノンフィクション作品というリアル感.
初めて西加奈子さんの本読みました。
健康に生きている自分、友人、家族この環境が
当たり前でないと強く感じたことと共にこれからが少し不安になるリアルな部分もありました。
また、カナダでの生活という日本と文化が違う中でカナダ特有の歴史や人との繋がりを感じる事が出来た作品となりました。
日本の素晴らしさ一方で生きづらさを感じた筆者は海外に住んだことのない私にはない世界観で改めて日本は狭いと感じました。
最近、人生や仕事、キャリアに関する本ばっかり読んでいたけど読んでいる時は全てを忘れるような本となりました。
健康に生きてることに感謝して、身体が元気の内に後悔ない人生を過ごす!
Posted by ブクログ
闘病中
たくさん本を読み、たくさん音楽を聴いて
嘆くだけではなく
たくさんたくさん考えて、感じて、涙もし
書かれた文章は心に沁みてきて、
本当に賢くてかっこいい女性だなと思った。
カナダの、ゆる〜い看護師さん達との会話が
関西弁に和訳変換されているところが
時々ボケツッコミ風で絶妙✨
家族、友人への想いとたくさんの感謝が綴られ
読みながら、西さんと一緒に泣き笑いした。
本に付いていたカード
『それぞれの生を通過してゆきましょう』
読後改めて見てかみしめる。
Posted by ブクログ
夢中で読みました!私にとっては、泣けるエッセイでした。海外で著者ががんと宣告されてから今日までが書かれています。医療従事者のセリフ(おそらくほとんどは英語だと思います)が、関西弁に翻訳されており、病気という重いテーマを扱っているにも関わらず、明るく感じさせます。
生きてくれていて、よかったなとそう思いました。
弱っている時にこそ、オススメの一冊です。
Posted by ブクログ
前々から読もうと思うきっかけは何度もあったのに、何となく、ガンのエッセイだからと敬遠してしまっていた本。
でも違った。
与えられたこの生を自分のものとして生きる、その修行の書のようだった。
自分にはいつも選択肢があること、
そして自分で決定できること、
自分の周りの人達に頼ってよいこと、
反対に自分も頼られる存在になれること、
自分の生、他者の生を尊重すること
愛を持ちかっこよく生きているように見える人は、こういう修行を地道に積んでいるんだろう、
自分の生の選択を手放したりせずに、人任せにしてしまいたくなることも自分で決断しているんだろう、
私もそうありたいな
Posted by ブクログ
文庫化されたので購入。
ただの闘病記ではなく(どんな病気だって闘う本人は大変だから、「ただの」という言い方は不適切な気がするけど)、そこかしこの行間からたくさんの愛を感じるところがいい。1番身近な夫と子(きっとここは当然だから)以外の愛をこれでもか!と感じるように書かれてるのが面白い。
日本とカナダでの違いというか、人間は同じで、気持ちも同じでも病気への向かい方は違うであろうというところも興味深い。
文庫化あとがきの「後遺症なのか更年期なのか加齢なのか…」はもう激しく頷くばかり。
Posted by ブクログ
愛に溢れた、愛がつまった1冊でした。
あらゆる感情が目まぐるしく襲ってくる日々だったこと、そして一生懸命精一杯に進んだ日々がストレートに伝わってきます。
西さんのこういった経験を読ませていただけてありがたいです。
Posted by ブクログ
面白いとか、おすすめとか、
そういう類の本ではないのですが、
この本に出会い、35歳の今読めたことを本当に良かったと思っています。
エッセイというジャンル、「病気」というテーマ、
どちらもあまり得意としていないのですが、
作中の会話が外国での出来事なのに全て関西弁だったり、
想いだけではなく関わる人とのやりとりが沢山盛り込まれているところもとても読みやすかったです。
この本を読んだことで、自分の中でこれから過ごしていく時間をもっと大切に大事にしたいと思いました。
Posted by ブクログ
何度も胸が詰まり、感情が揺さぶられた。
普段あまりエッセイは読まないですが、手にとって良かった。あまり重くなり過ぎない表現の仕方で、時に楽しく時に悲しく、こんなにも私たちに届けよう伝えようとしてくれるエッセイだったとは。
癌のこと、日本とカナダの医療の違い、日本人と海外の人の考え方の違い、色々と読めて学びになった。本に書かれてる以上にきっと大変だったんだろうことも、心にしまっておきたい出来事もあることも、西さんの心が伝わってきた。
自分の体のボスは自分ということ、愛と情の違いも印象に残った。
関西弁なのがまた良かった、いい力の抜け方をするから、スルスルと読めたというのもあるかもしれない。
もちろん海外の人は英語を喋って会話してるだろうし、そこに住む日本の人も関西の人だけじゃないんやろうけど、
それを聞いた西さんがアウトプットした本やねんから関西弁になるわな、とめっちゃ納得した。
Posted by ブクログ
久々のノンフィクション作品。西加奈子さん本人が体験した乳がん宣告から治療終了までの記録が描かれている。驚いたのは、カナダと日本の医療の違い。医療システムも医療スタッフの働き方も全然違う。そして、なぜかカナダ人の会話が関西弁で訳されているのが笑えた。全体を通して言える事は、西加奈子さんには本当に信頼できる友人が多いという事。色んな場面で多くの友人が家族のように当たり前にサポートしている。西加奈子さんの人柄の良さの表れだと感じた。後半、手術も放射線治療も終了して定期検診だけになった時の、100%素直に喜べない気持ちや死への恐怖について描かれているところは複雑な気持ちだった。それにしても、全てを包み隠さず読者に共有したいと本を出版した西さんの勇気は素晴らしいと思った。
Posted by ブクログ
西加奈子さんが癌と葛藤した時のエッセイ。
改めて日本の医療のありがたさに気付かされた。
西加奈子さんの葛藤がありつつも、前を向く姿勢に感化された。この本を読んだあと、なぜか私も走りたくなってジョギングを定着させている。
Posted by ブクログ
読むからよく書店とかで見てて気になっていた本。実際にこれを経験しているなんてすごいし、これだけ向き合って書くってすごいなあと思った。海外の方のゆるさに私も読んでいてすくわれて、思わず笑っちゃうこともあった!健康って何より大事なのと、今ある周りに感謝したいなあと思えた本でした。
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ずっと陰鬱なのに、その中にキラキラと光る愛しさが輝いていて眩しかった。苦しいのに、なぜか悲しみはなかった。母の病室でのことを考えた、死の匂いが微かにしていて怖かったことを思い出した。大切な言葉たちだった。
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コロナ禍のカナダで乳がんの闘病生活を記したノンフィクション。カナダの医療制度、コロナ禍&子育てしながらの闘病、日本とカナダの文化の違いなど、非常に興味深くあっという間に読んでしまった。精神的に参っている中で、医療機関の連携がうまくいっていなかったり、自分で注射を打たなければならなかったり、もし自分だったらすごく深刻になってしまうだろうなと思う(実際西さんも深刻になってたくさん泣いたはず)。でも、カナダ人の話す言葉が大阪弁に翻訳されているのがとてもよかった。坊主頭も、乳首のない縦に手術痕の入ったおっぱいもとてもかっこいい。
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海外でガンの闘病生活、日帰り手術、言葉や習慣の違いでただでさえ不安になりそうなのに
いろんな葛藤を抱えながらも明るく乗り越えて
出逢いに感謝していて西加奈子さんの人柄が出ていて大好きになりました。辛いことがあっても笑いに変えられるような人間になりたい!
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初めてのノンフィクション。
西加奈子さんのエネルギーのある文体がすき。
また、この本の本流の箇所ではないが女性へ向ける眼差しや価値観が似ているように感じられて今後もこの人の本を追いかけたいなと感じた。
『夜が明ける』で感じた、困ってる人を当たり前に助ける、手を差し伸べるといった感覚やスタンス・行動への肯定や自然さをこの本でも感じた。
自己責任論に寄りがちな私だからこそ、西さんの経験、感じ方捉え方を真似したくてもすぐには難しいけど、触れていきたいと思った。
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幸い自分自身は(まだ)癌を患ったことはないけど、友人にそれこそ乳癌が見つかったり、全然違う突発的な病気で同級生が今年亡くなったりするたびに、それが自分だったとしても全くおかしくないという怖さを感じつつも、自分にそんなことが起きるということを少しもリアルに想像できていないことを痛感する。その告知を受けることの絶望感、治療の辛さ、消えない不安、それを知らずに済んだらどんなに良いかと思うけど、今自覚なく何か大きな病気に侵されている可能性もある。健康でいること、日常生活を送れること、家族といられることがどんなに幸せか、当たり前のようでそれを失った時に取り戻すのがいかに難しいか…それはやはり想像できないししたくもないなと思う。
全然違うけど、子宮外妊娠で緊急手術を受けることになった時、ショックを受けているのにどこか他人事というか、自分の身に起きているということをちゃんと理解できないまま麻酔で意識を失ったような気もする。
西さんは今も元気で活躍されているということで何より。会話を和訳する時に全部関西弁なのが新鮮で、そこに登場人物たちの明るさを感じられてすごく良かった。
カナダは行ったことなくて、寒くて天気悪そうなので住んでる人も陰気なんだろうというとんでもない偏見を持っていたけど愛に溢れているみたいで、一度行ってみたいと思いました。
Posted by ブクログ
西加奈子氏の乳がんの闘病を描いたエッセイのような小説のようなもの。
この方の文章は濃度が濃くて一冊読み終わって次の西作品を読むまでにかなり時間をあけてしまう。
次に何を読むかは分からないが、家に積んである何かになるのかな。
癌とか、命に関わる健康業の問題に直面するとき、人は哲学的になる。人生とはなにか、自分とはなにか、なぜ自分が癌になるのかなどなど。
カナダの医療事情がすごい。乳房切除手術で日帰りって。
病気のときに限らず人は他人に迷惑をかけて生きている。迷惑をかけるということそのことが、生きているということであり、迷惑をかける相手こそが、自分にとって必要な人であるのかもしれないと思う
Posted by ブクログ
フェアな作家だという印象。著者自身の経験をもとにした作品の多くは、文章に書き起こした時点で書き溢したり体裁を整えていたりで、微量な「嘘」が含まれているものだと思う。その点を西加奈子という作家は最後の章で正直に言及している。誠実な書き手だと思った。
著者の思想や意見もはっきりと提示しながらも、別の考えや価値を一蹴せずに、一旦その人の立場になって思考する箇所があった。
平等や公平さは理想だけれど完全にその立場になるのは本源的には無理なことだ。それを自覚した上で、なるだけ公平であろうと努力する人は信頼できる。
著者の他の作品を読んでみたい。
Posted by ブクログ
移住先のカナダのコロナ禍での乳がん闘病を書かれたエッセイ。登場人物の会話が関西弁で表現されており、がんとの闘病という重さを軽くしてくれる。
読んでいてふと目についた言葉を抜き出すと次になるか。
P59 「カナコ、がん患者やからって、喜びを奪われるべきやない」 クリスティの言葉
P69 私は弱い。私は、弱い。日々そうやって自覚することで、自分の輪郭がシンプルになった。心細かったが、同時に清々しかった。
P119 私は結局、私が見ることが出来る範囲のものしか見ておらず、見たいものしか見ずに済む環境にいる。
正直、著者である西さんの環境自体が恵まれたものであることは否めないが、病気に対する向き合い方はさほど環境に左右されないだろう。きっかけが何であれ、「生」を見つめ直す機会はあって良いかもしれない。
Posted by ブクログ
西加奈子の作品はこれが初めて。
乳がん治療の体験記かと思ったら、がん闘病記というよりも、カナダでの異文化体験談という印象。カナダでの生活に興味がある人には面白いのかもしれない。
多様性を重視するバンクーバーで感じた自由さや人々の親切さは理解できるが、それを日本社会と比較する視点には、やや一面的な印象を受けた。日本の文化や美意識の豊かさを、社会の窮屈さと結びつけることにも疑問を感じる。
ジェンダーや日本の入管制度に対する主張だけでなく、バンクーバーの人々の親切は「愛」、日本人の親切は「情」からくるものだとする、日本を比較し批判するような視点にも違和感を覚えた。
名古屋出入国在留管理局で病死した不法滞在者のスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさんについて、「制度に殺された」と日本の制度を痛烈に批判するくだりでは、読み続けるのをやめようかと思った。
カナダは植民地支配の歴史を持つ国であり、日本とは国の成り立ちが異なる。移民問題に関して日本がカナダから学ぶべきことは、むしろその失敗からではないかと思う。
個人的な体験と、そこから導き出される政治・社会への見方は、分けて考えたいと思った一冊。★2.5