あらすじ
連続殺人の万華鏡(カレイドスコープ)惨劇の光源を暴け! 八丈島沖にひっそりと隣り合う月島と竹取島。古くからの因習に呪縛され、月島の一族に支配され続けている双(ふた)つの島を、《あかずの扉》研究会の6人が訪れた時、血も凍る連続殺人の万華鏡が回転を始めた。一族に伝わる秘宝が島の後継者を次々と殺戮(さつりく)する怪! 本格推理の気鋭が放つ孤島ミステリーの奇跡的傑作! (講談社文庫)
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
面白い!!なんでこの本がこんなに評価低いのかが全く分からない。
前作でも感じたが、あの新聞、ドラえもん、はちすか、ピーポくんのハサミ、「六人で来て」、そしてタンバリンなどの伏線が本当に見事。
そして前作では冗長かつ分かりにくく感じた解決編も、今作では一つずつ論理を組み立てていき、丁寧に一つずつ謎を解いており、とても好印象。
駐在が剣次郎を殺した動機であったり、幻斎が望遠鏡を海に捨てた理由、真珠子がサラシを巻き、面をつけて島に来た理由などや、そしてその他朝日奈や金本などの個人の思惑が絡み合ったり。
犯人に偽殺害現場を作らせるための脅迫状、"アリバイ作りのために殺す"、などの驚愕の真相であったり。
大胆なトリックはないが、一つ一つのロジカルな推理、幾重にも重なる思惑、伏線回収、どれもとても良かった。
そして好みは分かれるだろうが、やはりキャラクターも良い。これもこのシリーズの魅力の一つ。
非常に読み応えのある本格ミステリーだった。