【感想・ネタバレ】夜啼く鳥は夢を見たのレビュー

あらすじ

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子供たちが沈んでいる、と云われる美しい沼のほとりに建つ一軒の家。そこで祖母と2人きりで暮らしている従兄の草一を、紅於と頬白鳥の兄弟が訪れる。沼の底へと誘う青い鳥を追って消えた少年たちの愛を描く水紅色の物語。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

紅於は初めて、その沼が途方もなく深いことに気付いた。


この一文に息が止まりそうになる。
どこが好きと聞かれたら雰囲気としか答えようがない。
沼に惹き込まれて沈みたいと願う頬白鳥の気持ちがよく分かるくらい、その沼は魅力的だ。
言葉のひとつひとつや単語が美しく綺麗であるのに、明確に輪郭を描くことのできない妖しさをまとっている。

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2023年10月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

暑い夏、紅於と頬白鳥の兄弟は沼の淵に建つ祖母の家へと向かった。そこには従妹で美しい少年の草一も暮らしている。沼に咲く蓮の花、沼の底から聴こえてくるルリルリルリという鳴き声。沼に沈んでいく少年たちの話。


弟の頬白鳥が沼へと焦がれる様、沼から聴こえる音や、泥の感触、色、すべてを美しく幻想的に伝えてくれます。
そして気づかぬうちに、読み手の私でさえも沼の魅力に引きずりこまれました。
いきなりぷっつりと終わってしまうラストをむかえるまで、家と沼しかない世界は本当に美しく、少年たちの不安定さと移ろいを感じさせてくれました。

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2017年06月08日

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