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Posted by ブクログ
臨時の理科教師をしている紺野先生の赴任先でのエピソードが書かれています。
それぞれのお話にはナンバーがふられており、18のお話がおさめられています。
長野さんのお話って海か山のどちらかを舞台にした話が多いイメージなのですが、このお話は海に近い学校にも山の中にある学校にも紺野先生が赴任します。
鳥や植物などは実在のものも出てきますが、狐火虫とか氷河星とか不思議なものも出てきて、あまり詳しくない私なんかはつい信じ込んでしまいそうです。
5番目のお話に出てくる揚げ菓子は風船のようにふくらんだ、という表現がカフェ・ドゥ・モンドで食べられるベニエを想像させます。こちらは揚げたあとに砂糖やシナモンをかけていますが。
15番目のお話はストーリー自体が不思議な感じ。
鈴を鳴らしていたのはイタチではない気がするんだけどな。
Posted by ブクログ
鉱石、探検の道具、手作りのお菓子、少年たち、動物たち、たまりません。
若い少年の刹那的な美しさ、はかなさ、大人にたいするまなざしがうつくしい。
Posted by ブクログ
夏なので、夏っぽい長野まゆみ作品を再読しようキャンペーンそのに。
多分タイトルの印象もあって、夏やったなあ?と思って選んだけども、読んでみたら違った。臨時理科教師が季節が巡るごとに学校を転々としてて、最初と終わりが夏やった。
紺野先生は、最初は少年たちに日常や自然のふしぎを提供する立場なんやけど、途中から土地に足を踏み入れるごとにふしぎに出くわしている。でも理科教師だから(?)順応性たっかいの。獣に化かされてもへんなもの売りつけられても全部受け入れて嬉しそうにしとるのん。いい先生やわーと思うよ。ちゃんと授業しよるんやろうか。ポケットから素敵なものが何でも出てくる。
ところで、これに出てくる「生徒たち」つうのは、書きぶりから中学生くらいぽいけど現実味のない少年たちだなあ。
どこかで、こういう自然や日常の事象にひたむきな興味を向ける少年を「天然理科少年」て言ってたようなぜんぜん覚えてないから違うかもしれんけど(小説のタイトルとは多分また違う)理科少年ていいなあ。