あらすじ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
ケンタウリ・プロキシマ。"星の名前"を教えてくれた宵里という名の少年は、いつもアビを魅了してやまない。ソォダ水のはじける音、天使の枕、流星群の観測…秋の新学期から、翌年の夏期休暇まで、二人が過ごした一年足らずの日々を描く。幻の初期作品四冊が、今一冊になって甦る。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
アビと宵里、少年二人を中心に進むちょっと不思議な物語。
ドロップ水塔での別れにはちょっと泣いてしまった。
いつかまた二人が再会すると信じて。
Posted by ブクログ
久々に、この時代の長野さんの本が読みたいな~と思っていたところ、本屋さんで発見。
持っていなかったので買ってしまいました。
4つのお話で構成されていますが、前半2話はファンタジーな感じ、後半2つは現実的な話で、前半と後半では書かれた時期が違うのかな?と思ってしまいました。(実際は半年くらい間があるよう。)
ストーリーはこの時代の長野さんらしく2人の少年のお話なのですが、やり取りというか関係性が何だか読んでいて恥ずかしく感じてしまいました。
わたしが年を取ったのか(わー)、最近の長野さんの作風に慣れてしまったからなのかはわかりません。
でも「幻想のゆくえ」と題されたあとがきを読んで、その恥ずかしさの意味が少しわかったような気がしました。
結末がちょっと、というかかなりの衝撃でした。
たとえば天体議会では銅貨と水連が喧嘩をしてしまい、関係を修復できず、友だちでなくなってしまうことをとても恐れているように、長野さんが主人公にする少年たちは、物理的にも心理的にも離ればなれになる(友だちじゃなくなる)のを一番の恐怖に思っているんじゃないかと考えていたので、この終わり方は全く予想できませんでした。
読んでいて切なくなってしまいました。
けれど「すっかり忘れてしまって、またいつかはじめて出逢えばいゝぢゃないか、知らない同士のような顔をして。」というセリフがいいなあと思いました。
こんなこと言ってるけど、お互いを信頼しているというか、友だちとして認めていなかったら、この言葉は出てこないですね(笑)
「いつかはじめて逢う日のために、新しい日常を過ごして行く。」
こういう考え方が高校生の時にできたら、もっと楽に生きられてたかもしれないなあ、と自分を振り返って思います。
今は近い考え方ができるようになったから、読んですごく納得しました。
Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
ケンタウリ・プロキシマ。
“星の名前”を教えてくれた宵里という名の少年は、
いつもアビを魅了してやまない。
ソォダ水のはじける音、天使の枕、流星群の観測…
秋の新学期から、翌年の夏期休暇まで、
二人が過ごした一年足らずの日々を描く。
幻の初期作品四冊が、今一冊になって甦る。
*************
初期の4冊も持っていますがこの話は大好きなので購入しました。
この頃の長野まゆみが好きです。
Posted by ブクログ
耳をすませばのしずくが書く小説の中の世界みたいな、不思議な世界観。品の良いお洒落な風景と少年たちの幻のような時間が、清涼な読後感を誘います。私が呼んだのは文庫版ではなく4篇それぞれが一冊の本になっているもので、中の装丁もとても美しい。レコードのノイズをソーダの音と表現してみたり、雪雲を天使の枕と言ってみたり、表現の一つ一つが上質なファンタジーで、久々に夢中になって読んでしまいました。
Posted by ブクログ
初期作品の4冊が1冊になったもの。
相変わらず二人の少年の友情を描いたものだが、珍しいことに友情とはこんなものだとラストに描かれている。
その言葉はとても重く、少し悲しい。
でもそうなのかもしれない。
大人っぽい考えの少年と、子供っぽい少年のコンビが面白い。