あらすじ
健康リスク、学力への影響、自殺との関わりまで──「早起き」が子どもを追いつめる
健康的な生活習慣と信じられてきた「早起き」。しかしそれは、子どもにとって何のメリットもないどころか、学力や心身の健康に深刻な影響を及ぼしている可能性がある。その背景にあるのが、思春期特有の体内時計だ。
なぜ子どもは夜に早寝ができず、朝に早起きができないのか。「早起き」を強いることで、何が奪われているのか。世界の最新研究に基づき、その理由とリスクを明らかにしながら、子どもの知能と健康を守り、力を最大限に引き出すための方法を示す。
【内容】
第一章 日本の子どもの睡眠時間は世界最低レベル
第二章 知っておくべき「眠り」と知能の深い関係
第三章 医学的に考える「早寝早起き」の理不尽さ
第四章 「概日リズム」が睡眠のカギを握る
第五章 病気としての「朝起きられない」
第六章 どうすれば子どもは早く眠るのか
第七章 子どもの睡眠を守る社会をつくるために
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Posted by ブクログ
この本を読んで中高時代なぜ眠いのかよくわかった。
中高時代毎日6時起き、これが眠さの原因で
授業中眠くなるのも当然だと思った。
高校卒業後、24時ぐらい就寝→7時起きの生活になり、
とても自分に心地よいと感じた。
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本書の中でも朝練や0時限の授業などをする学校の取り組みが話されているが、こうした政策は時代遅れになってほしい。
しかし、小1の壁対策などで小学校の開門時間を7時からするなど、逆行した流れになっているのがとても気になる。
朝早く子どもを起こすのには
・大人が早く仕事に行かなくてはいけないから
という問題があるが、ここを改善するとともに
・子どもの始業時間が遅いので、
それにあった勤務時間が選べるとよい
と改めて思った。
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人によって朝型夜型の人もいるので
本書にあるように
クロノタイプに配慮した働き方ができるといい
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子どもの体内時計と社会リズムはそもそも適合していない。
・朝型の人は夜遅くまでかかる残業や飲み会に無理に付き合わないような環境を整える、
夜型の人は過度な早起きをせずにすむような始業時間の設定するなど
個々の社員のクロノタイプに配慮した柔軟な働き方を整備することこそ合理的な戦略
・「子どもの睡眠を守る」とは
目覚まし時計に頼らなくても自然に目が覚めるように、生活を設計すること
※概日リズム…クロノタイプとも
約24時間の周期をもつ生体リズムのこと
体内時計とも呼ばれる
平均して24時間10分前後になる
・「早起きは美徳」という価値観があるが、日本の子どもの睡眠時間は著しく短い
・睡眠の問題は、メンタルヘルスに強い影響を与える
・生物学的には、思春期の子どもは夜型(24時ごろ就寝→9時ごろ起床)が普通
・全ての人が、自身の概日リズムにあった時間帯で社会参加できるとよい
・夜は暗く、朝は明るくが大前提
・視力に影響するのは、焦点距離
明るさ、暗さではない
明るくても近くで見ていたら目は悪くなる
30〜40cm離す
・寝スマホNG
・朝は1000〜2500ルクス以上の明るい部屋に
太陽光は曇りでも1万ルクスくらいある
家庭の蛍光灯は明るいもので300ルクス程度
・日が暮れたら部屋を間接照明などでなるべく暗くする
(大人がぎりぎり本が読める明るさに)
・子どもの目は透き通っている
加年に伴い、オレンジや濁りが出てきてブルーライトカット仕様になる。
さらに子どもの目は光彩も拡大しやすく多くの光を取り入れる
だから、同じ明るさでも子どもにとっては明るく、大人にとっては暗く感じる
・カフェインの摂りすぎも要注意
特にエナジードリンクも。
飲むなら昼間の早い時間までに
・睡眠衛生指導は不登校の解決につながるケースもある
・アメリカでは特に中高の始業時間を遅らせている
(そもそも始業時間を早めたのは、通学バスを使い回して学校運営コストを削減するためだった)
→始業時間を遅らせることで、
子どもたちの心身の健康と学習の質を高めるよい効果があった
・ダイバーシティを尊重する動きが広がっているが、その中には「概日リズムの多様性」も含まれるべき
・breakfastには、朝という意味が一切含まれていない
「起きた後のご飯を欠食しないこと」には、
健康上のメリットが多いが
「無理に早く起きてでも朝早い時間にご飯を食べること」の
メリットを示したエビデンスはない。
Posted by ブクログ
加齢で朝型になるのはよく聞くが、成長期から成長期の終わりにかけて夜型になる傾向があるというのを初めて聞いた。色々な要因で睡眠覚醒リズムがずれてしまう事が分かった。またアスリートも朝型夜型でパフォーマンスのピークタイムが大分違ってきてしまう点は興味深い。
Posted by ブクログ
私、娘が幼児期早寝早起き正義でやってきたから、小学校高学年入る前にこの本読んでおけてマジでよかった!不登校も鬱も自タヒも、その一因は睡眠の可能性がある。
てか、こんだけ思春期の無理な早起きはよくないとわかってる(複数エビデンスあり)のになぜまだ学校や社会は変われてないのだろうか…
覚えておきたいことを下に箇条書きでまとめとく。
・中国で14.6歳ごろの1362名を調査したところ睡眠時間が8時間未満の子は8時間以上の子と比較して2.9倍の自タヒ未遂リスク
・米国で3万人近くの学生を調査したところ睡眠時間が短くなるほど絶望感、自タヒ念慮、自タヒ未遂、薬物使用すべてのリスクが高まるとわかった
・8時間が一般的に良さげに思われてるけど、高校生まででも9時間は必要。未成年に8時間は明らかに足りない
・必要な睡眠時間は60%以上遺伝で決まる。ショートスリーパーもいるが、人口の1パーセント未満。ショートスリーパーを自認する人も実はそうではないケースが多い。
・朝型夜型もほぼ遺伝だが、生活に支障をきたすほどの朝型夜型はそれぞれ10%未満
・睡眠時間が6時間未満の人は7時間以上の人と比べて4倍風邪をひきやすい
・幼児期は朝型、小学生高学年から思春期にかけていったん夜型になり、成人するとまた朝型傾向になる
・20〜21時に寝る小学生は科目に関わらず成績が良い傾向
・2800人の調査:2歳時に睡眠時間が12〜13時間取れてるグループは小学校入学時の言語性IQが最も高く、9時間以下のグループはほぼ全員がIQ100を下回っていた(因果関係は立証されていない)
・15歳前後の睡眠パターンは24〜9時が最も典型的
・小学生以降は30分以上の昼寝は睡眠医学的知見からは推奨されない。また15時までには完全に目覚めていること。
Posted by ブクログ
良かった点:
思ったよりも、①人間一般に睡眠時間が必要であり、②子ども(特に思春期)は夜型の生活リズムである、ということが分かった。
悪かった点:
①文章の説得力は、それほどでもなかった
②無くても問題ないページや章が多かった
Posted by ブクログ
睡眠について正しく理解することは大切。
これまでの慣習を押し付けず、本人の体質を見極めて対処しないといけない。
視力の低下について、明るさが関係ないのは意外だった。
夜のスマホやPCは、まずは親から改善しないといけない。
スマホの誘惑を断ち切り、読書やその他の楽しみに移行させていきたい。
あまり暗い部屋での生活は好きではないんだが、今日から明るさを落として生活してみようかと思う。