【感想・ネタバレ】けんぐゎいのレビュー

あらすじ

利発だが酷い痘痕の姉ふゆ。逆上せ癖で縹緻よしの妹りよ。幼くして父を亡くし、ふゆは手習師匠の手伝いに、りよは船宿の下女奉公に出された。師匠の養子で禍々しいほどに歪んだ性癖をもつ宗三郎から手籠めにされたふゆは懐妊するが、現人神と崇められる女医者と出逢い、彼女の人生は大きく変わっていく。自我に目覚めた主人公が、女の生と向き合う、時代小説の新しい扉! 第175回直木賞受賞作!

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最初はちょっととっつきにくくてはじめの1/3くらいは戸惑ってたがそこからは一気読み。読んでよかった。

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2026年09月28日

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りよとヒデさんのくだりが一番泣けてすごく好き。
あとはふゆがガストホイスをつくるところ。
そしてみんなのお守り袋。

人はただこの世界に生かされているものなのかもしれないけど、そこにはたしかに生きている自分の味がある。一人ひとり違う、生まれ持った何かと人生の中で培った何かが合わさった独特な味が。
わたしもそう思いたい。

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2026年09月26日

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ひらがなが多く読みにくいなと読み進めると…馴染みのない難しい言葉が出てきたり、全く馴染みのないキリスト関連のかな文字が出てきたり、テンポが悪くストーリーにうまく没頭できず、モヤモヤした。主役のふゆさんが中盤くらいから報われはじめ、光の当たる世界へ話が進んで安心した。
面黒いって言葉遊びが面白かったなぁと思います

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2026年09月18日

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終わり方や後半の進みはあまり好きじゃなかったものの面白すぎて星5だった、話が進むねえ

私は宗三郎がとても好き、おつるも好き
この世に可哀想な人なんて1人もいないと思った
ただ生きてく力が欲しい、生きていて嬉しいと思える人に出会えること、自分の使命みたいなものを見つけること、悲しくても辛くてもそれが輝きになること
あなたはわたしで、わたしはあなただと思えること
それが人を助ける力になる、助けることで自分が助かること

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2026年09月09日

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直木賞受賞作。痘痕のふゆが尚三郎に孕まされ、カリスマ女医のおこまさまの弟子になり、おこま様を凌ぐおふゆさまになる。妹のりよ、ほの、つる、かめ…キャラクターの豊かさと、女性が書く女性の性が朝倉さんらしい。尚三郎の顛末と双子への采配にふゆの成長が感じられる。

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2026年09月03日

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ネタバレ

人間持って生まれた味に生かされている。

最後の双子の子は、多田屋の子になるか、ふゆの子になるか、丁か半かの博打やって思った。

けんぐゎいでくゎいぶつなふゆと、その仲間たちがいつかほのに会える日を見てみたい。

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2026年08月31日

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貴重な読書仲間の一人が娘なんだけど、この小説はちょっと勧めにくいかな。

ただ、容姿とか、世にいう能力とかでなく、周りの人に、それぞれ持って生まれた味を認めて、生きる生き方を実現させれる場をつくり得た「ふゆ」の生き様を読んで欲しくは、あるかな。

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2026年08月29日

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ネタバレ

「いかなる理由や働きかけや脅しがあろうと、女は、産まされてはならぬのである。それと同じく、いかなる理由や働きかけや脅しがあろうと、産めないことがあってはならぬのである。」

すごい
このおこまさまの言葉に涙が出てきました

また、りよがヒデさんから「おいらがただ、おいらのままでいい」と接してもらえたことを語る場面も、涙が出ました

本当にそのとおり


蘭学が入ってきている事から作中は江戸時代だと思われますが、この時代背景から、女性の立場は今とは全く違っているでしょう
けれど、男性と関わるなかで、支配され、弱い立場に置かれ、虐げられていたふゆやりよやほの達の出来事は、現代でも同じように起こっている事と本質的にどこに相違があるでしょうか

女性のための、女性の性を見つめ直して言語化してくれたとんでもない小説でした!
男性がこれを読んで、同じように感じるのかすごく興味があります。どう感じるのかな?

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2026年09月26日

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江戸時代にタイムスリップした気分になった。
主人公になった気持ちで読む事があるが、この作品は一人に絞るのが難しく、色々な登場人物の立場になって、俯瞰して読める作品で、何回か読み返したい深い話です。女性として、容姿、子を産む、と言う視点からだと今を生きる女性に共感できる部分が色々ありました。

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2026年09月26日

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ネタバレ

ウニコーーーール!!かわいいな。自分の黒珠にも形やキャラをつけようかな、なにせ一生付き合っていくんだから。

子を産む助けをする人は神さまよりも神さま、っていうのは本当その通りだな、とりわけこの時代。産まされてはならぬ、産めないことがあってはならぬ。たたかいの小説だった。

ふゆの母であるおはつの「ただそうやって生まれてしまって、そうやって生きてしまっただけ、ほんとうはみんなそうなんだ」という言葉も印象的。現代は豊かで平和だから、みんな何か良い生き方的なものを模索してるけど、ほんの百何年前まではただ生きていくだけ、その生きていくことだけに必死だったんだと思う。ほの(とちか)の境遇も無視できない。彼女たちは生きる意味を大きな視点で定めた。ほのの行方だけが気がかりだ。

時代小説というものをほぼ初めて読んだ。当然ながら差別や格差というものが直接的。対する手段や方策も時代的・文化的に限られているから読んでて過酷で苦しい箇所もあるけど、それが翻って後半の宗三郎への反逆にスカッとした。ふゆ視点寄りの語りはユニークな表現の心理的描写も多くて内容的には読みやすかった。

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2026年09月23日

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ネタバレ

自我に目覚める女性の物語、と聞いて読みたい!と手に取ったものの、前半なかなか読み進められず……もともと時代小説はあまり得意ではないので……。でも物語の中盤くらいから面白さが加速!前半に描かれた理不尽な出来事、イライラ、モヤモヤを、主人公ふゆが乗り越えて行く(?)感じがよかった。いのち、とは何かということも考えさせられた。最後の一文もよい。

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2026年09月21日

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ふゆが自分には痘痕/負い目があるからと
諦めたり、全てに対して申し訳ないと
思っていた事がただの思い込みなのだと
気付いてくれて良かった。

気付かずに墜ち続けている人がどれほどいるのだろう。
この本を読んで気付く人がどれくらいいるだろう。

けんぐゎいが何だと言うのだ。

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2026年09月21日

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サクサクとどんどん読めた。
ちょこちょこ難しい漢字が出てきて、最近の小説では珍しいなぁと思った。
出てくる人たちが実は全員、密接なつながりがあるって、狭い世界だなと感じたけど、そうか江戸時代ってそんな感じなんだなと思った。移動は徒歩で行けるところのみだし鎖国してるしで、なんだかそういう閉塞感みたいなのも感じた。

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2026年09月14日

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ふゆのように、真白と真黒がはっきりくっきり分かれている人がどのくらいいるのだろうか…

私の中にも真白と真黒はあるけど、それはいつもマーブル模様だったりグレーだったりする。

この「色の混ざり方」も「いのち」なのか「持って生まれたもの」なのか…と考えさせられた。

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2026年09月13日

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江戸時代のシスターフッド小説!女性の人生が男によって好き勝手される理不尽さに憤りを感じながらも、陰鬱すぎず、逆境にも関わらず自分の足で立とうとする女性陣に共感した!寄る辺ないフリークスたちが肩を寄せあい孤独と愛を分かち合う雰囲気はスタージョンの「人間以上」やキャサリン・ダンの「異形の愛」を思い出すところもあった(両方とも偏愛レベルで好き)
表紙のイラストはウニコール??

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2026年09月05日

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第175回直木賞受賞作品

朝倉かすみさんの初時代小説。
装画は、一瞬手に取るのをためらうくらいインパクトがあった。古代中国の伝説に由来する神獣、白沢(はくたく)。麒麟や鳳凰と並ぶ演技のよいもので、日本では江戸時代に病魔よけとして人気があったらしい。

小説の半分くらいまでは、私は何を読んでいるんだろうという感じがした。利発だが全身痘痕(あばた)のある“ふゆ„を始め「けんぐぁい」(圏外)にいる女たちが受けるひどい仕打ちに声も出ない感じだった。表向きはけんないにいる“ほの„と、いかれた性癖の持ち主の宗三郎の言い分はあまりにもひとりよがりで、この先どうなるんだろうと思いつつ読み進めた。

後半、“ふゆ„があるきっかけで現人神と呼ばれている“おこまさま„の跡継ぎとして、産医となる。この辺りからは読みやすかった。「生まれ直させてもらった 」“ふゆ„と同じく「けんぐぁい」にいた女たちの笑顔も目に浮かぶようだった。

最後の“ふゆ„の決断は、今までの自分の生きかたを全て自分で選んだものではないということを示したい気持ちの表れだったように思う。「けんぐぁい」として生きてきた“ふゆ„に気持ちの落としどころができたのが救いのように感じた。

朝倉かすみさんが書きたかった時代小説は、ものすごくインパクトがあった。渾身の力で書かれたんだろうなと思える作品だった。


〈目次〉
第一章 ウニコール
第二章 りんぼ
第三章 ガストホイス
第四章 くゎいぶつ

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2026年08月31日

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直木賞候補になっていたので、読んだ、
この人の文体は、擬態語と繰り返しが多く、馴染めばするする読める。
タイトルと表紙からは、全く内容が想像つかないが、江戸時代の特性ゆえに生きづらかった人々の話だった。
描写もかなりキツイ部分があるが、この作家にしか書けない物語であることは確かで、読みごたえがある。

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2026年08月27日

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ネタバレ

直木賞受賞作発表までに直木賞ノミネート作品を全部読む、をしたが本作の前半の、(ふゆの宗様に対する官能的な妄想もわたしは苦手であったが)宗三郎の露悪的な性的搾取が読んでいて辛すぎて途中で辞めてしまったら、なんと本作か受賞し、受賞からしばらくして1週間かけて再度読み直すことに。

権力と障害に潰されるしかない女の人生だが知性と仲間の存在によって立ち向かっていける
女しか書けない、本当にすごい作品である、読後強く生きていける力が、まさにふゆの中のウニコールのように自分の中にみなぎる感覚、そんな読書経験はいつぶりだろうか。

外装を外した装丁画がかっこよすぎる、ふゆの全身の痘痕はこうして見えるんじゃないだろうか。入れ墨を入れたみたいに、ふゆの内からふゆの知性と精神性の強さの現れとしてウニコールがふゆの身体の表面に現れているみたいな。

長くて時代的な読みづらさのある文章、だけど本当にかっこいいと思う一文がいくつもある。けれどわたしは最後の一文を誰に向けて言ったものと理解すべきかが解らなくて惜しい

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2026年09月01日

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ネタバレ

『けんぐゎい』は、江戸時代を舞台に、社会の「圏外」に追いやられた人たちが、自分たちなりの居場所を作っていく物語だと感じた。

主人公のふゆは、顔の痘痕によって「普通の女性」として扱われにくく、容姿だけで人生の選択肢を狭められていく。その残酷さが、この作品の出発点になっている。一方で、ふゆは産医のおこまさまと出会い、「産む・産まない」を女性自身が選ぶという考え方や、生き方そのものを学んでいく。

印象的だったのは、「圏外」にいる者同士の連帯が、必ずしも美しいだけではないことだ。ふゆやつるは宗三郎から深く傷つけられ、最終的に仲間と彼を殺す。気持ちは理解できても、殺すことが本当に解決だったのか、仲間意識が強くなることで一線を越えてしまう怖さも感じた。

また、ウニコールはふゆを正しく導く存在ではなく、迷った時に内なる声を示す存在に見える。つまり「迷いがない=正しい」ではない。ちかが自ら子どもを産むことを選びながら命を落としたことも含め、自分で選んだからといって、必ず思い通りの結果や正しい結果になるわけではない、という厳しさが作品全体に流れている。

最後に双子を、一人は多田家、一人はふゆたちの共同体で育てる結末も印象的だった。同じ血を持つ二人が、異なる価値観の中でどう育つのか。一方で、自分の人生を他人に決められることに苦しんできたふゆたちが、今度は子どもの人生を決めてしまう矛盾も残る。

「普通」から外れた人を普通に戻すのではなく、外れたままどう生きるのか。そして自由、連帯、正しさは本当に一致するのか。読み終えたあとも答えが残らないからこそ、考え続けたくなる作品だった。

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2026年09月23日

Posted by ブクログ

男女の差、身分•貧富の差、気量良し悪しの差、生まれた時からのくじ引きの考え方をするほのの語りと、主人公ふゆの生き様が最期まで関係してくる。物語の前半と後半で、ふゆの人格が異なる。読むのが辛いシーンも多いけど、虐げられた女性たちを救う勧善懲悪ストーリーともいえる。いかなる理由や働きかけや脅しがあろうと、女は産まされてはならぬ。それと同じく、産めないことがあってはならぬ。修行のあと、その扶け(たすけ)を生涯の仕事にしていくふゆが、自らの人生を選んだというより選ばされた連続だったとふりかえりながらも初めにいのちありき、という信念をもって天職を全うしていく。産前産後に携わる人にも読んでみてほしい。

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2026年09月21日

Posted by ブクログ

朝倉さんは「よむよむかたる」に続いて2冊目。
擬音を含むオノマトペや古語のような表現が多いこともあり読みにくいうえに、内容が重く暗いのでなかなか読み進めが難しかった。
酷い痘痕が残った主人公のふゆ、と逆上(のぼせ)で奇矯な振舞をする器量良しの妹りよ。痘痕でふゆを蔑む母。ふゆの利発さから預かってくれた寺子屋の師匠だが、ここに来た養子が非道い人。嫁を取ったのに、性癖が異常で嫁を含めて「けんぐゎい(圏外)」の者を手籠めにする始末。手当たり次第に手籠めにしていく。ふゆが妊娠すると金で堕ろさせようとさせる。ここまでの内容があまりにも酷すぎたかも知れない。
産婦人科の女医さんが神のような人。10年と期間を区切って、ふゆの修行が始まる。修行が終わった頃、全てを譲って女医が亡くなる。ふゆは理想とする人々を集め、大きな病院施設と生活の場を作っていく。再度現れた養子の師匠。凄絶な最後が恐ろしい。
ふゆの理想郷は順調に運営されているようで、続きが読みたいような、そうでも無いような複雑な終わり方だった。

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2026年09月17日

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醜いアバタ顔の女性が、男性からひどいことをされるものの、女医と出会い 彼女の人生は大きく変わっていく という あらすじから、人生が アップダウンする話かと 思いきや 全く違いました。
いや、そうなんだけど、これは、物語を楽しむ話ではなかった。ストーリーにワクワクするひとには向かない本です。

人間の本質について。
独白がひたすら続く。歪んだ性癖の宗三郎の頭の中、勝ち誇るほのに対するふゆの嫉妬心、などなど。
あっさり書くとコレだが、言葉を連ねて連ねて、例えもいれて連ねられると、自分が彼らと一体化してきたような、脳を揺さぶられてぐわんぐわんするような、奇妙な感じになってきました。
赤裸々に、こうまで語られる小説って、あんまりないのでは。好き嫌いが別れるとこだと思います。
少し腐った臭いが漂う感じとでもいうか。生理中のナプキン突きつけてくるというか。なまなましいんです。生と性が押し寄せてきます。

人生を決めるものはなにか。
くじ引きか。サイコロか。
物語の終盤になると、自分の人生を振り返って、アレコレとありがたい気持ちになりました。

けんぐわい。
病気で見た目がアカン女、力持ちで体格もいいけど、ちょっとオツムが弱い女、目がキョドキョドとてんでに動く女。
いわば社会的弱者は『外側の人間』で『世間並にしてやる』ために、と、宗三郎は言ってヤルのだが、このシスターフッドの小説を読み終わってから振りかえると、立場の弱い女性を圏外(世間並から弾く)として扱うおっさん、おるよなー。
弾かれた主人公が、あたしはあたしだと、血みどろになりながら立ち上がっていくことに、すごく励まされました。

私も、自分のなかのウニコーンを見つけたい。
そんでもって、世間並って、なんなんだ。チクショーめ!

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2026年09月13日

Posted by ブクログ

第175回直木賞受賞作。
インパクトのあるカバーが目を惹き、朝倉かすみさんの作品を初読み。

利発だがほぼ体一面に酷い痘痕の姉ふゆ。縹緻よしだが逆上せ癖の妹りよ。幼くして父を亡くし、ふゆは手習師匠の手伝いに、りよは船宿の下女奉公に出された。ある日、ふゆの師匠は跡取りとして、医師の三男である宗三郎を養子に迎える。丈高くしなやかなからだつき、人あたりもよく、物腰も柔らかで疵もないように見えたが、禍々しいほどに歪んだ性癖があり…

男尊女卑やルッキズムが当たり前の時代に、完全に圏外であるふゆが、過酷な環境に流されながらも生き抜いていく。その描写があまりにも痛ましく、読み手を選ぶんじゃないかと思った。

個人的には好みではなかったかな…

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2026年09月11日

Posted by ブクログ

直木賞受賞作。
江戸時代、ふゆは6つの時に重い疱瘡で顔面や身体中に痘痕があった。しかし、賢く、手習い所に通い、そのまま手伝いのようなことをして過ごしていた。ひとつしたの妹りよは縹緻(きりょう)よしだが逆上せ(のぼせ)癖があり、憑かれたように昂り喋りに喋る。2人とも大層仲良く見目や性質は違うのにお互いをよく理解している。時代のため、2人とも、奉公先やお手伝い先で犯され、しかし、それを咎め立てることもできず、受け入れるしかない。という前半。特に手習い所の重右衛門が跡取りとして養子にした宗三郎の性癖の見苦しさが重苦しい。宗三郎の見目麗しさに対比するように、抑圧する力は凄まじく、ふゆの痘痕をひたすらおとしめ、おまえは圏外。一生、外側にいるしかないという呪いをかける。ふゆがここから逃れて行くと本当に今までずっと疱瘡を気にやんでいたのが解放され、別の物語かと思うくらい清々しく生きる。そして、最後の揺さぶりが来て…。
重厚な文体と抑圧展開は流石でしたが、あまりにも好みと外れた内容に★を下げてしまいました。
犯されたり血なまぐさいことが沢山でてくるので、高校以上向け。

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2026年09月09日

Posted by ブクログ

「けんぐゎい」=圏外ってわからない…
こんな感じで、言葉の一つ一つの理解に時間がかかってしまったり、状況がつかめなかったり…で、読み終えるまでが長かった。
そして、宗三郎の性癖の描写。言葉のせいでなかなかピンとこなかったけど、その絵が頭に浮かんだ時はとっても気分が悪くなってしまった。
「平場の月」の朝倉かすみさんとは思えないくらい、全く逆の世界観。
私は断然「平場の月」の方がよかった。
ここ最近の直木賞受賞作品は好きなものが多かったけど、今回は合わなかったみたい。

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2026年09月07日

Posted by ブクログ

3〜4くらいかな。
身体の特徴や状態を表す独特な擬音語・擬態語や今まであまり読んだことのない言い回しによって登場人物がどんどん立体的に思えてきて、そこが良かった。

実際に江戸時代に生きていた人たちも、登場人物のように空想に耽ったり胸の内で言葉遊びをしたりしていたんだろうか。していたらいいな。

女性向けだと思う。男性には少し読みにくそう。
でも男性に低評価をつけられるのはなんとなく納得いかない。

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2026年09月06日

Posted by ブクログ

擬音をうまく使った生々しい表現に嫌悪感を感じつつも引き込まれていきました。
生まれや性別の違いによる格差は現代の比ではない時代。抑圧された感情はどれほどだろうかと、想像するだけで苦しかった分、後半で救われました。

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2026年09月05日

Posted by ブクログ

まずは面白かったです!
前半戦の胸糞悪い展開、江戸言葉の難しさ。
私のレベルだとなかなかサクサクは読めませんでした。ただ中盤からすごい展開が気になって、そこからは一気に読めました。
これを機に時代小説も読んでいこうかな。

読書レベルを上げて、数年後にもう一回読みたい作品です。

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2026年09月01日

Posted by ブクログ

うむむー、あっという間に読めましたが、暗くてグロくて面白いとはあまり思えなかったです…。
登場人物がみんな程度の差はあれどこか狂ってました。

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2026年08月29日

Posted by ブクログ

何というか、「濃い」小説だった。
中盤までは、とにかくしんどい。とんでもないサイコパス、テラトフィリア、モラハラ、DV男に、好き放題虐げられ、頼みのシスターフッドも弱すぎる展開に、さすがの直木賞でも読むのをやめようか、との思いがチラと胸を過る。
後半、主人公が生きる道を見つけて邁進していく段になって、やっと何か明るくひらけていく感覚があった。が、やはり生と死そのものをあつかうテーマだからか、重苦しさは変わらなかったけれど……。
前半頼りなく感じられたシスターフッドが復活したのは良かった。昔読んだ桐野夏生の『OUT』をちょっと思い出した。

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2026年08月26日

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