【感想・ネタバレ】物語 朝鮮王朝の滅亡のレビュー

あらすじ

朝鮮では17~19世紀にかけて、朴趾源ら実学者たちによって、新しい世を準備する構想が発表され、近代化がめざされた。しかし、列強ひしめく中でそれは挫折し、朝鮮は日本の植民地になった。このような過酷な時代とそこに生きた人々を描きながら、朝鮮と明治日本の関係の実像にせまる。エピソード満載の歴史物語。

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Posted by ブクログ

1392年、李成桂によって朝鮮王朝は始まった。この本は近代資本主義が東アジアを飲み込んでいく過程で朝鮮王朝が巻き込まれ滅亡していく過程を描いている。時代は、党争を抑え王権を確立しようとした英祖と正祖から始まる。儒教国家と言われた朝鮮王朝だが、儒学と実学の戦いでもあった。実学派が勝っていたらば、どのような歴史になっていただろうか。読んでいて日本がこの半島になした出来事に胸が痛い。我々日本人はあまりにもこの歴史を知らなすぎるのだろう。いや知らせない力が働いているのだろうか。それもますます強くなって。最後に申采浩の「朝鮮革命宣言」の全文が載せられている。

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2019年01月29日

Posted by ブクログ

幕末日本の開国にあたって、多くの人物が様々に考え行動したことは多くの日本人が知るところであるが、同じように開国を迫られた朝鮮王朝支配下の人々はどうだったのか。この本を読めば、日本同様、様々な人物が様々に考え行動していたことがわかる。福沢の脱亜論の是非を論ずるにも、まず、こうした歴史を学ぶ必要があると感じた。

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2016年08月03日

Posted by ブクログ

朝鮮王朝末期の18世紀より韓国併合までを
学者や外交の視点から解説する一冊。
同岩波新書の「近代朝鮮と日本」と重複する内容が多く、
総じて他書の方が記載がていねいでわかりよいと感じた。
その一方で朝鮮において19世紀前半の西洋科学技術受容の空白が
朝鮮の遅れを招いたという観点は面白い。

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2014年01月05日

Posted by ブクログ

控えめに「物語」をつけているだけでしょうね。
著者のあとがきで言われているように、歴史に忠実であることを心がけておられるようですし、決して架空をでっちあげた「物語」ではないです。
日本史は日本の文科省中心の教科書でしか勉強してこない日本人ですから、近隣諸国の歴史観、視座で眺めるのは新鮮です。
確かに、日本批判につながることになるし、竹島、尖閣にしても、結論的に「日本のものでない」と結論付けられてもいるし・・・・。
だから「違う」とも思わない。
たぶん・・・・、日本側に大いに問題があるのだろう・・・という気持ちにさせられていく。
とくに、歴史認識については、著者も言うようにかなりな溝がある。
この溝が埋められる日は来るのでしょうか。

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2013年09月23日

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