【感想・ネタバレ】サクッとわかる ビジネス教養 世界の紛争のレビュー

あらすじ

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本書は、作家・元外務省主任分析官、佐藤優氏の監修による、世界各地で続いている紛争と日本のこれからについての展望をイラストと文章で「サクッと」理解していただくための一冊です。

「なぜ争いが起きるのか」という問題を分析することは、過去に起きた同様の悲劇を繰り返さないための指標となります。現在、世界各地で起きている紛争の火種には、宗教、価値観、民族、領土などがあり、さらに、それらの要素が複雑に絡み合っている場合もあって理由を一つに絞ることはできません。そのため、本書では世界で起きている紛争と、これからの紛争についての展望を解説します。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

曖昧になっていた世界の紛争や日中関係への知識を分かりやすい図と文章で理解することが出来た。

そうだったのかと初めて知る内容も沢山あり、非常に勉強になった。最近のニュースの内容も掲載されており、今読んでいて良かったと思った。

新帝国主義という、覇権国家の多極化。
これからはアメリカ、ロシア、中国の三国が世界を経済的・軍事的に支配していくことだろう。

イラン・イスラエルの紛争も改めてどうしてここは仲が悪いのか、誰が援助しているのかなどを分かりやすく理解できた。アメリカの援助の背景にはイランに高度な核を保有して欲しくないという意見がイスラエルと一致していることが主要な理由であったこと。宗教やテロ組織による関わりが非常に大きいこと。イランとイスラエルでは人口に10倍ほどの大きな差があること(イランが多い)。以上のことなどを学べた。

ロシア・ウクライナ戦争に関しても、ロシアが戦争をしかけた大きな理由のひとつとして、西側諸国との緩衝地帯(バッファゾーン)になっているウクライナがNATOに加盟し、西側諸国と仲間になることで、ロシアにとって西側諸国との実質、緩衝地帯がなくなってしまうことへの阻止、つまり国家の生存政策だったことが分かり、とても腑に落ちた。

台湾有事に関しては、高市首相の発言が前政権らのあいまいな言葉を使う路線とは違い、はっきりとした言葉で明確な立場を取ってしまったこと。これがどの程度の悪手であったかどうかは判断できないことであるが、今後の外交に、必ずしも日本ファーストを掲げることが正解ではないことは理解できた。

核保有国の難しさについては全く知らなかったので、非常に勉強になった。理由として、まず開発する場所がないこと、条約により海中でも開発ができないこと、世界の反日感情が高まること、日本社会の秘密保持能力の低さなどが挙げられており、保有しないのではなく、できないに近いのだなと学べた。


面白いなと思ったのは、認知戦への進化である。かつては陸、海、空と場所を変えて戦争していた人々は、宇宙(GPS、偵察衛星)、サイバー空間へと場所を変え、遂には第6の戦場として「認知空間」(アルゴリズムの改変)に手を出していることである。ターゲットは人間の脳であり、偽情報やフェイクニュースを大規模に拡散し、印象操作することで、人間の判断能力を鈍らせ、不信感や分断を生むことで社会や国家を混乱させるというなんとも現代的な手法へと移り変わっており、とても興味深い内容であった。


現代の社会問題を分かりやすく学べる非常に勉強になる本であった。

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2026年03月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本書を通して、日本の国際的な立場がいかに不安定で、決して安全とは言い切れない状況にあるのかを強く実感した。特に北朝鮮問題や台湾有事は、日本にとって避けて通れない差し迫った課題であると感じた。

なかでも台湾有事については、台湾が世界有数の半導体供給拠点であることから、大規模な衝突は起こりにくいという見方もある。しかし一方で、中国が近年、台湾周辺で軍事演習を繰り返している現状を踏まえると、領土的な野心が高まっているのも事実であり、決して楽観視はできない。

こうした状況の中で、日本にまで戦争が拡大するリスクを抑えるためには、平時からの外交的な備えが不可欠だと感じた。例えば、中国と日本の間でホットラインを整備し、緊急時には首脳レベルで迅速に対話ができる体制を構築することが重要ではないかと思う。

国際情勢を「遠い世界の話」として捉えるのではなく、自分ごととして考える必要性を強く感じさせられる一冊だった。

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2026年03月19日

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