【感想・ネタバレ】スワロウテイル/初夜の果実を接ぐもののレビュー

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Posted by ブクログ 2017年02月19日

途中で引用されているbad apple!!にこんな解釈もありか、と思った。
久しぶりに聞きたくなった。
祝福された真白が全ての存在を呪い、拒絶された揚羽が全ての存在を受け入れたのが印象的。
最後に怒涛の超展開が続いて、消化不良を起こした。
結局揚羽って生きてるの?死んだの?
揚羽って何人もいるの?
...続きを読む疑問ばかり増えたのが残念だった。
麝香の存在もご都合主義の塊のようにしか感じなかった。
エピローグの洋一って一巻の少年?
今度こそ幸せにしてあげてほしい。
そういえば一巻からここまでで八年たっていたのに今更気づいた。
それから、毎回巻頭にあった百人の村の話が好きだった。

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Posted by ブクログ 2015年12月02日

 人口自治区最大の危機と、揚羽たちの決断を描くスワロウテイルシリーズ最終巻。

 ハッピーエンド、バッドエンド、トゥルーエンド、そんなあらゆる終わり方の要素が詰め込まれたシリーズの終着点だったと思います。

 個性的な登場人物のやり取りや突飛な行動といったコメディ要素に鏡子の哲学談義と、前半部の雰囲...続きを読む気はこれまでのシリーズ通り、それだけに後半、今までのシリーズ通り、揚羽たちが過酷な運命に巻き込まれていくか、と思うと辛く、平和な前半パートで終わってほしい、と思わずにはいられなかった気がします。

 自分の顔を持った殺人人工妖精”麝香”を追う揚羽を描くAパート、
自治区総督の暗殺によって騒乱に巻き込まれる真白を描くBパート、
そして、須田陽平が揚羽に会いに行く姿が描かれるCパートと、三つのパートがどのようにつながっていくか、も読みどころの一つです。

 AパートとBパートの終着点の対比ほど悲しく残酷なものはなかったと思います。ひたすらに優しかった彼女たちが、なぜこの運命に生まれてこなければならなかったのか、人間が知的生命体を作ったことの罪深さまでにも思いを巡らせずにいられませんでした。

 そんなささくれだった心に、エピローグのそれぞれのエピソードは、それでも生命として生きることの素晴らしさを伝えて、自らの心を浄化してくれるような、清らかさが感じられました。これもまた揚羽が読者に遺してくれたメッセージなのかと思います。

 揚羽とともに、この世界のすべての人々と生命に祝福を願いたくなる、行き着くところに行き着いた最終巻だったと思います。作者あとがきで少しにおわせているところもあるので、願わくば少しでも、全員が救われるような、後日譚を、
あと作中でより大きな物語をにおわせるところもあったので、それもまたいつか書いていただけたら、読者としてこれ以上うれしいことはないです。

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Posted by ブクログ 2014年03月12日

全体として王道やテンプレに流されて陳腐になりかけている場面がちらほらある。
結末のための物語展開ですべて予定調和のよう。
トーンの違うパートが入り乱れていて没入できない。
シリーズの中では作品としてのクオリティは下かもしれない。

以上のように頭では「揚羽をめぐるシリーズ」最終巻に対する期待を超えら...続きを読むれなかったと思っている。
それなのに読み終わってから心動かされている。
つまりは感動している。
心に残る何かがある以上、自分にはホームラン。

シリーズ全体の評価は最高。
また最初から読み返したい。

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Posted by ブクログ 2013年12月06日

とうとう終わってしまいました。大円団でしたね。
みんながハッピーエンドでは無いけれど、エピローグ及びExtra Storyで1作目からのファンも納得がいったのでは。
のっけから揚羽が3人出てきて混乱しました。且つ各段落が主人公毎にA,B,C,D,の符号が付いて符号毎に時系列で話が進行する仕掛け。
...続きを読む坂幸太郎かと思いましたよ。
懐かしの雪柳が出てきて小揚羽周辺は楽しそう。
麝香も最後の最後で救われたし、一番可哀そうなのは真白かな。
表紙がラノベ風なので随分損してると思います。確かに一部ラブコメ風だし一部すちゃらか描写は有りますが、堂々たるハードSFでした。
この設定をいかして是非続編またはスピンオフを!

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Posted by ブクログ 2013年08月13日

時系列も視点もいくつもあってなかなか簡単には読めませんでしたが、夢中になって引きこまれるほどのおもしろさがありました。
色々書くとネタバレになりそうなんですが、この愚かしい人間を最後まで愛し続けてくれた揚羽に、感謝を捧げなければならないと思います。

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Posted by ブクログ 2013年08月09日

この物語を書き上げたことに敬意を表して★5つをつけます。
とにかくボリューミーでした。複数の時間軸が平行で描かれる上、どの軸にも揚羽を名乗る人物がいるため、気を抜くと置いて行かれてしまう。長く続く哲学談義が読みどころでもありつらいところでもありですが、これがなければ薄っぺらな話にもなってしまう。
...続きを読むンディングは悪くないけど、ちょっと真白がかわいそうな気もします。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年08月21日

シリーズ最終作ということで、早く読みたいけれども、
終えたくないという相反する感情に板挟み。
結局は作品世界に引きこまれ、一気に読んでしまった。

読み始めてすぐに時間軸をずらしてあることはわかったのだけど、
Cパートでの揚羽の姿が十代前半という描写に「?」。
2作目でいきなり揚羽をボクっ娘で登場さ...続きを読むせ、実は真白でした、
という仕掛けをしてくれた作者さんなので、
今回も揚羽であって揚羽でない人工妖精。
いったい君は誰なんだい? という興味もあって、さらに加速。
そしてAパートでの揚羽と陽平の再会から、
婚姻届(控(偽(廃)))の件はニヤニヤが止まらない。

その辺りを境に物語は一気に重い方向へシフト。
揚羽・真白姉妹の生まれ、麝香の存在理由、
日本という国の在り方まで話は大きく拡がっていく。
そんな中で交わされる、陽平の揚羽への愛の告白。
そして今生の別れ。
一作目からの歴史を知っているからこそ、涙が…。
その後の揚羽の行動、選択。
椛子の煩悶、真白の葛藤。
すべての結末へ…。

エピローグ後のふたつのExtra Storyがあったことで、
読者は救われたと思う。
エピローグで麝香、曽田洋一も救われ、
死んだ人は大勢いるけれど、主要人物たちは
区切りをつけることができた。
ただ一人、元の揚羽を除いて…。
それがExtra Storyのおかげで、読者が救われた。
なにより、自分はそうだった。

詩藤鏡子が雪柳のエルダー・フローレンスの顔を見てみたい、
探しだして雇いたいと言っていたけれど、
それは元の揚羽ともう一度会いたいということなのかな?
鏡子はそれに気付いていたのかな? と邪推してみたり。

SFだとキリスト教モチーフが多い気がするのだけれども、
この作品では天津神や国津神、物部氏のことまで登場し、
個人的には日本古来のことを扱ってくれているのが嬉しかった。
またニーチェや哲学書を他言語に翻訳することの難しさなど、
その辺りのことも非常に読んでいて勉強になった。
もともと興味のあることであったから、
より知りたいという欲求が強くなった。

なにより、スワロウテイルシリーズの世界が
まだまだ続いてくれることを、心秘かに願います。

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Posted by ブクログ 2021年10月27日

章立てからしてパラレルっぽいかなと思っていたけど、そのとおりでしたね
最近読んだ本で秀作だなと思った本は、この系統のものが多いかも
ちょっと、ついて行けなかったところがあるので、もう一度読み返したいと思っています

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Posted by ブクログ 2013年09月04日

A揚羽がそれなりに幸せで、NEXT揚羽が陽平に掴まりそうで、安堵。トータルで人類としては物悲しい結末でしたが、いい完結だと思います。

しかし、小揚羽とNEXT揚羽のどっちが揚羽の「あの子」なのか、判らなかったなー。NEXTの方だと思うんだけど…(NEXTは第四を持たずに自力で起きて、で、その手で初...続きを読むめて造った子が子揚羽で水淵を通じて鏡子に託されたんじゃないかと予想。なんか見落としたかなあ…)

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年09月04日

人類をこれほどに愛してくれた彼女に、まずは感謝を捧げたい。
そして、誰もがワルモンではない状況を作り出した作者に、怨念まじりの賞賛を。
(こういう言い方も、ヒネクレモノの作者には伝わるものと思いたい。)
(だからこそマシロとモミジの悲劇。読んでいてこれほどつらいものはなかった。)

これほど苛烈に、...続きを読む人類への愛と憎悪を語りきった小説を、初めて読んだように思う。
人類に恋をした彼女に、小説の成り行き上これ以上続編はないとわかってはいても、しかしこれ以上何も書けないとは思わないよね、作者様!?

作者様には感謝を申し上げると同時に、
次こそは、叙述トリック云々、小説作法云々は度外視した、
人類と人類の生み出した生命という、スケールの巨大さがそのまま直結した、骨太な物語を、
強く、強く、強く! 望みます。
ありがとうございました。
小説を読んでいて、ほんとうに、よかった。

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Posted by ブクログ 2013年08月06日

最初から2巻並に混乱させてくれました。

まぁ、同一の名前の人間があちこち存在をしていたら混乱するだろう。
兎に角、これでこのシリーズは終了らしいけど、外伝的な話はいくらでも可能そうなので、ちょっとそれに期待したい。

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Posted by ブクログ 2014年09月03日

ばらばらに描かれる物語が3方向。
最初脳内混乱から始まるのだけど、最後はまぁうまく繋がるのでそこは面白かったかな!

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Posted by ブクログ 2013年12月21日

悲しい最後。
けど、なんとなく明るい未来が見えるような。
ただ、途中まったく話の筋とは関係なく哲学の垂れ流しがあったりラノベらしさが抜けない形容詞節の冗長さが少し残念。
ストーリー自体はとても良かった。

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