あらすじ
池井戸潤、2年ぶりの最新長編(全578ページ)。
「君、銀行辞めて、どうするの?」
入行3年目、エリート街道を歩んでいた雨宮秋都は、
ある案件をきっかけに、理不尽な戦力外通告を受けてしまう。
退職を決意した秋都が見つけた、新たな希望とはーー?
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
池井戸さん、だいぶ前に銀行を退職されたはずなのに、、、最新の銀行業界の状況も、きちんと取材して把握されている!
ストライク、MAセンター、キャピタルパートナーズ、、、両手の仲介会社のボロ儲けの裏側を克明に記してくれて、痛快だった!
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弱きを助け、悪をくじく。池井戸潤の痛快さは、やっぱり裏切らない。
入行3年目のエリート銀行員・雨宮秋都が、ある案件をきっかけに理不尽な戦力外通告を受ける。退職を決意した秋都が飛び込んだのはM&A業界。中小企業と大企業の間で繰り広げられる駆け引きの中、新たな希望を見つけていく物語です。
さすがの池井戸作品でした。今、世間でもよく耳にする企業M&A業界の内情が、リアリティを持ちながらもエンタメ作品としてしっかり楽しめるように描かれています。池井戸作品の魅力は、やはり中小企業対大企業というジャイアントキリング的な構図にあると思います。弱きを助け悪をくじくという王道の展開が、読後に爽快感を残してくれます。また、池井戸作品は映像化されても面白さが損なわれないのが素晴らしく、原作と映像で2度楽しめるのもうれしいところです。来月にはまた新刊が出るようで、非常に楽しみにしています。
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『ブティック』を読み終えてまず感じたのは、「やっぱり池井戸潤は面白い」ということだった。
今回のテーマはM&A。タイトルだけを見るとアパレル業界の話かと思ったが、ここでいう「ブティック」とは、小規模なM&Aアドバイザリー会社のことを指す。企業を「買う」「売る」という一見冷たく聞こえる世界を舞台にしながら、本作が描いているのは数字ではなく、会社で働く人たちの人生だった。
池井戸作品の魅力は、専門性の高いテーマを扱っていても難しく感じさせないことだと思う。M&Aという言葉だけを聞くと専門知識が必要そうに思えるが、読み始めるとそんな心配はすぐになくなる。会社を売る側には守りたい歴史があり、買う側には成長戦略があり、その間には社員や取引先、創業者の想いがある。それぞれの立場に理由があるからこそ、単純な善悪では割り切れない。その人間ドラマに自然と引き込まれていった。
主人公の雨宮秋都も魅力的だった。池井戸作品らしく正義感が強い人物ではあるが、決して万能ではない。組織の理不尽さに苦しみながらも、自分は何のために働くのかを考え続ける。その姿は銀行員だからでもM&Aアドバイザーだからでもなく、一人の社会人として共感できる部分が多かった。仕事とは利益を上げることだけなのか。それとも誰かの未来をつくることなのか。その問いが物語全体を貫いているように感じた。
印象的だったのは、本作がM&Aを善とも悪とも描いていないことだ。会社を売ることは敗北ではないし、買収することが正義でもない。大切なのは、その選択が誰のために行われるのかということだった。企業には決算書には表れない歴史があり、創業者の想いがあり、そこで働く人たちの生活がある。そのすべてを理解したうえで最善の答えを探していく姿勢に、池井戸潤らしさを感じた。
そして何より面白かったのは、最後までページをめくる手が止まらなかったことだ。企業買収という題材は決して派手ではない。それでも次々と新しい局面が訪れ、人間関係が絡み合い、最後にはきちんとカタルシスを用意してくれる。この読後感こそ、池井戸作品を読む醍醐味なのだと思う。
『ブティック』はM&Aを知るための小説ではない。仕事とは何か、会社とは誰のものなのか、そして働く人を幸せにする経営とは何かを描いた物語だった。専門的なテーマをここまで分かりやすく、そして熱いエンターテインメントに変えてしまう筆力には改めて驚かされた。読み終えたあと、「やっぱり池井戸潤は最高だった」と素直に思える一冊だった。
#2026年26冊目
Posted by ブクログ
面白かった。銀行員を辞めM&Aを取りまとめる小さな会社に入った主人公が取り扱うM&Aにまつわる様々な話。
誰のためのM&Aなのかその会社や会社の従業員たちの為に一番いい方法を考えていく主人公たちを応援したくなる。
M&Aを詳しく知らなかったので、そこも知識が増えて面白かった。
自分たちの儲けや利益だけを考えるのではなくその会社の社員や今後を考えることとが株主の利益と同じになれば一番理想的。株主の短期の利益だけを考えたらそうもいかない所もあるのだろう。最後の章を読んで、今の日本の株価が上がっているのは短期の利益を得て〜なんて考えてしまった。
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やっぱり好きだなあ、池井戸潤さんの作品。
面白くて1日で読み終えてしまった。
現実の世の中も、この作品のように人を大切にする世の中であってほしいな。
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元銀行員だったせいか、池井戸氏の描く銀行が敵役になった小説は容赦がない。
本作のパターンではあるが、窮地に陥った雨宮秋都が艱難辛苦するのだが、僅かなきっかけで形勢を逆転する。
分かりきったはずの物語の展開でありながらも、妙に次の展開にドキドキしながら読み進めてしまい、それぞれに安堵できる結末に満足した。
573ページの厚でありながらも、読み終われば全く苦もなく読めた面白い小説だった。
Posted by ブクログ
そう!そう!これ!これ!
ザ・池井戸小説って感じの作品
池井戸作品と魅力と言えば
①「理不尽な現実」と、それを覆す「倍返し」の爽快感
本作では、大手銀行に入行しエリート街道を歩んでいた主人公が、ある企業のM&A案件をめぐり正義感からそれに異を唱える
が、結果として上層部から理不尽な「戦力外通告」を受け、銀行を去ることになる
そこから「M&Aブティック」の世界に身を投じ屈辱を巻き返していく
②「弱者 vs 巨大な権力」という王道の勧善懲悪ストーリー
本作では、主人公が新たに就職した少数精鋭のM&Aブティックと戦力外通告を受けた大手銀行のバチバチのバトル
③元銀行員である池井戸さんが描く、ビジネスや金融の描写における説得力が群を抜いている
本作でも、金融・企業再生の現場をリアルかつドラマチックに描いた描写はさすがです
これら池井戸作品の魅力がたっぷり詰まった本作は最高です!
ところで、企業ではないけど誰か「1Q84O1」の名を買い取りたい人はいないですか?
いまならお求めやすいお値段で!
Posted by ブクログ
一気読みをおすすめ。登場人物がたくさんいるので、前のページを確認する作業多し。
タイトルに馴染みがない(洋服系かと)。カタカナ用語も多い。けどやっぱりスイスイ読めた
Posted by ブクログ
面白かった〜。
銀行や企業の経営戦略などなどの色々を描く池井戸潤さんの作品は、なるほどと思う事も多くて勉強になる。
世の中のもやっとしたところをスカーっと解決してくれるところが何とも気持ちいい。
自分の人生は自分が切り開いて運命を作っていくぞ!という勇気をもらえる。
Posted by ブクログ
おもしろくないはずがない!期待を裏切らない池井戸作品!今回はM&A業界が舞台で、自分には全く関わることがない世界ですが、楽しめました。企業、銀行、M&Aに関わる人たちなど登場人物が多いので、メモりながら読みました。忙しくてちょこちょこ読んでるからか?歳なのか?…
Posted by ブクログ
2年ぶりの最新長編。四季に合わせて新刊4作を連続刊行する「池井戸潤プロジェクト2026」の第一弾。
タイトルを見て、
「池井戸さん、今度は洋服屋の話か〜」
と思ったのだが、舞台はアパレル業界ではなかった。
ブティックはブティックでも、M&Aブティックのこと。
M&Aブティックとは、少人数の専門家がM&Aアドバイザリー業務に特化し、売り手または買い手のいずれか一方の立場で、企業価値評価や相手先の探索、条件交渉、契約締結までを伴走支援するプロフェッショナルファームのことだそうだ。
池井戸さん自身も「多分、みんな間違えるだろう」と考え、あえて仮タイトルのまま『ブティック』にしたのだとか(笑)。
企業買収をテーマにした、まさに池井戸作品らしい勧善懲悪のエンターテインメント。
思いっきり熱くなって楽しめる一冊だった。
Posted by ブクログ
池井戸潤先生の作品ってなんかアドレナリン出ません?こんなに食べる間も惜しいと思ったのは、同じく池井戸潤の『俺たちの箱根駅伝』以来かも。絶対ドラマ化されます。間違いないです。面白すぎます。
おもしらぁ
近作は自分的にイマイチでしたが、今作は池井戸節全開
大変面白かったです
テレビドラマ受けのよさそう、多分見ませんが‥
正当派の悪者と正義漢の逆転劇はやはりサイコーのスッキリ感
サクサク読めました
主人公の青臭さが見事に表現されてます。
難しい言い回しもなく読みやすかったです。
出世のみを考えてるやつ、拝金主義のやつ、全て上から目線のやつ、そんな人たちが出てきます。
Posted by ブクログ
全て大団円とはならないけれど、全うな事をしている側が報われる展開、こちらも夢中になって一緒に熱くなってしまう。成長した雨宮くんの話も読みたい。
Posted by ブクログ
企業の合併や売買M&A、銀行。。
私には全く無縁の世界だけど、先が気になり最後まで集中して読めました。
裏切りから学べるところもありましたが、
まず損得感情だらけの企業の人間関係が怖すぎる!
競争社会、勝つか負けるか、実際に世の中はそうなんだろうなと、以前、上司に言われた「現状維持は衰退」という言葉を思い出しました。
Posted by ブクログ
大衆小説といった感じ。方向性の違いから銀行を退職した青年がM&Aを手がける会社に転職し、悩む企業経営者たちを伴走しながら導いていく。
お金のためだけに働く人生は虚しいし、経営者であれば社員やその家族、ステークホルダーに責任を持ってほしい。綺麗事ばかりでは語れない業界であろうし、池井戸潤が描く世界もそんなところが多く垣間見えるが、筋をきちんと通していくストーリー展開はいつまでも変わらないでほしい。
Posted by ブクログ
The池井戸潤という感じの話運び。個人的には池井戸ワールドに決まって出て来る悪いだけの奴はうんざりしてしまうが、翻ってひたすら会社を良くしたいという行動理念で動く主人公陣営には好感を覚えた。シリーズ化、ドラマ化しそうだなと思った。
M&Aが企業買収だという知識はあったが、生憎会社経営に関する知識は無く、会社の売買にどういう目的や需要があるのか知らなかったので、様々なM&Aのケースが垣間見れたのはとても興味深く面白かった。四次下請けの製造メーカーのM&Aがご破算になったのは読んでいるこちらももどかしく、そして悔しく、買収に名乗りを上げていた社長の失望ぶりや栞の叱責も含めて印象に残っている。社員達の悲哀も大きかっただろうな…。
Posted by ブクログ
世の中の正義と銀行の正義は違うこの銀行で勤めるのであれば、組織の一員として働くこと。取引先を騙そうとしていても、ビジネスとして立ち回ることを銀行にはする。秋都は小さな会社ブティックに入社し、自分がいた大企業に立ち向かうところが面白い。初めは、厚い本と思ったが、読むとわりと早く読めた池井戸潤らしいと感じた。
Posted by ブクログ
いい意味でほぼ半沢。これぞ私の好きな池井戸潤作品。爽快。半沢は主人公が行内で奮闘する作品、対してブティックは主人公が銀行の外に出て奮闘する作品。面白い。ぜひドラマ化してほしい。
Posted by ブクログ
『ブティック』は、主人公のまっすぐな生き方がとても印象に残る作品でした。
思うように物事が進かず、何度も壁にぶつかりながらも、自分の信念を曲げず、決して諦めない姿勢に勇気をもらいました。
また、「もう無理だ」と決めつけるのではなく、考え続けることで新たな道や解決策が見えてくるということも、この作品から感じたことの一つです。
そして何より、目先の損得ではなく、誠実で正しい行いを積み重ねることは、巡り巡って自分に返ってくるのだと感じました。
仕事でも人生でも大切なことを改めて考えさせられる一冊でした。
Posted by ブクログ
大手銀行を離れ、小規模なM&Aブティックへ移った銀行員が、企業や経営者の選択に向き合っていく経済小説。
まず圧倒的に読みやすい。かなり分厚い作品なのに長さを感じさせず、M&Aという難しそうな題材も、人間関係や企業同士の思惑を整理しながらテンポよく読ませてくれる。小さな会社が、規模では勝てない大企業に対して、少数精鋭ならではの判断力や顧客への寄り添い方で立ち向かう展開も、池井戸作品らしい爽快感があった。
特に印象に残ったのは、M&Aの裏側にある経営者の苦悩。会社を売る、残す、誰かに託すという判断には、数字だけでは割り切れない思いや、従業員の生活まで背負う重さがある。助言はできても、最後に決断するのは経営者であり、その覚悟を追体験できるところが面白かった。
一方で、大企業側がやや分かりやすく悪者として描かれているようにも感じた。物語としては小さな会社が大きな相手に挑む方が面白いし、その構図自体は好き。ただ、今は大企業で働く人たちの苦労や能力も想像できるようになったため、単純に「大企業=悪」とは見られなくなった。これは作品への不満というより、自分の見方が変わったからこその引っかかりかもしれない。
総評は満足。読みやすいのに軽くなく、しっかり読み応えもある。池井戸潤らしい熱さと爽快感に加えて、会社を背負う人たちの覚悟が感じられる一冊だった。
#2026年
Posted by ブクログ
読み応えが凄かった
578ページと言う文量はもちろん
M&Aという私にとって初めての題材
凄かった
面白かった
勉強になった
分厚い本を持って読むのが疲れたー笑
Posted by ブクログ
会社員として長年組織の中に身を置いていると、派閥や政治的な駆け引きが日常に存在する事は感じている。それは、常に負担が大きく精神を削られるが、本能では闘争心が湧き立ち駆け引きをすることに面白さを感じている部分もある。
本書も企業の買収に関わる関係機関が、深慮遠謀の末どちらが勝負に勝ち、生き残るかを激しく戦っている。この様は、とても興味深く組織人としての立場で同じように場面を想像する事ができるため、興味深く読む事ができた。
M&Aやそれをアドバイスする会社の存在、銀行と取引先の関係など知らなかった多くの学びが本書にありました。
勉強になる一冊です。おすすめです!
Posted by ブクログ
金融関係の話。難しい内容だったらどうしよう?と思ったけど、小説のために分かりやすく書いてくれてました。実際にはもっと奥深く大変だろうけど。
結局、誠実に仕事取り組めるのが1番なんですよね。
Posted by ブクログ
(オーディブル)
「池井戸潤が『ブティック』? 『俺たちの箱根駅伝』に続いてまた新たな分野に挑戦したの?」
と一瞬だけ思った。
が、「いや、待てよ」と思い直した。
平成の始め頃、ITベンダー社員として金融システムに関わる海外案件に関わったことがある。その際に知った『ブティック』というスタイルの金融機関の存在を思い出したのだ。
やはり、そっちの『ブティック』だった。
さすが池井戸潤、いろいろ話の幅を広げながらも面白い。金融機関モノは安定の面白さだ。
ちょっとだけ気になるのは、「登場人物のキャラが分かりやす過ぎる」ところだろうか。敵・味方というかいい人・いやな人というか、その描かれ方が妙にクッキリだ。それはそれで物語が理解しやすくてよいのだけど…。
小説としては楽しみつつ、本作に限らず、池井戸潤の金融モノ読むたびに感じることがある。それは「メガバンクの人たちって本当に今でもそうなの?」ということ。メガバンクの現役あるいはOB・OGの方々が池井戸潤作品をどんな気持ちをで読んでいるのかを知ってみたい気もしています。